カテゴリ:essay
今年初めて、「まいど」に寄った。結構混んでいた。携帯を出してみると、Nから電話が入っていた。ぼくも今日あたりNさんと会えるかもしれないと思い、途中下車したのだった。案の定、彼もそう思ったのである。恋人でもないのに、こうして「気が合う」というのは、お互いに酒好きだからか。長身の彼が来たのは6時、ぼくはその十五分前ぐらいから飲んでいた。
壁にぶらさがった値札を眺めているうちに、すべての品が20円値上がりしたの気づいた。焼き鳥は据え置きだが、生ビールの中(生中とぼくらは呼んでいる)が290円だったのが310円に、酎ハイ類が210円になっていた。こういうところにも、原油高などの影響が及んでいるのだろうか? 造形大の学生などが多いのだが、彼らはどう感じているのか。聞いてみたいと思った。 一時間ほど飲んで別れた。立ち飲みだから、ぼくらには少し応えるようになってきた。二年前は、ここで3時間の長丁場を飲んだことがあるが、さぞや周囲の客に迷惑をかけたことだろう。今は、夢物語である。 Nさんはぼくより一歳ぐらい年少だが、都に見切りをつけて、一年はやくやめて、今は某大で 非常勤をやっている。そこからいえば先輩である。やめるに際してのわずらわしい事務的なことなどをいつも親切に教えてもらっている。 二人で飲むと次の白詩を思い出す。 対酒 蝸牛角上争何事 石火光中寄此身 随富随貧且歓楽 不開口笑是痴人 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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