剪定話つづき。
昨日、ちょっと剪定の事を書いたら反応が面白かったので今日も書いてみまーす。若い植木屋の独り言。他の植木屋さんに笑われるのを覚悟で書くと「剪定の基本は切らないこと」だと思えるようになってきた。だって木は切られるのいやなはずだし、変な枝が出てる原因なんて変な剪定がしてあるからに他ならない。人間の介入が木をおかしくしてるのかな?と思えてきた。刈り込みものなんて特にそうでしょ?中のほうでごちゃごちゃ。だからできるだけはさみを入れる数が少なくて、大きさが維持できる箇所をスパッと切っておくのがいい剪定かなと。「木をよくしてる」とか「木がよくなった」というのもどこかエゴに感じてしまう。本来人間の手が入ってないのが一番いいと思うし。人間が下手に切るからおかしくなるんじゃないの?と考えると必然、「すかし」という剪定が剪定方法の理想であるように思えて実践してます。僕のほうでは「抜く」とかいうんですが…。この方法を確信したのは確か「自然風剪定」という本に出会ってから。いくつかの剪定の本を読んだがこれが一番しっくり来たかも。勤め時代に実践したら「薄くなりすぎだ」「遅い」などなど。いろいろ言われた。そりゃいままでがごちゃごちゃに剪定してあるんだからとおもっても仕方ない話。やり始めたときには枝ごとに濃さが違ったり…。なんせ枝ぶりよければ切らなかったもんで…。話が矛盾しそうなんですがこの「透かし」をやろうとすると最初はめちゃくちゃ切ります。切らないと仕方ないんです。だっていままでの剪定でごちゃごちゃに絡まりすぎてるんですから。いろんな枝飛び越してるのとか。一番素直で最短距離で樹形を作ってるのだけ残してあとはばっさり。次からが当然あんまり切らなくてよくなります。こんなことをやりだすと玉仕立てにしてあるのとか垣根さえそうしたくなります。なんてったって枝先の柔らかな表情がすばらしい。さすがにそこまでやると怒られそうなのでなかなかできませんが…。ぶつ切りのケヤキやモミジも施主さんとスペースの許す限り伸ばして元に戻してやりたいです。あとサルスベリとか木蓮もそうですね。まだまだこんな風にしてる植木屋さんも見たことないので施主さんに認識してもらうのが大変ですが…。と剪定をおもう独り言でした。今日の仕事は剪定。2件まわってきました。ぶつ切り、ごちゃごちゃいつものことで最初はめっちゃきって来ました。