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『信賞筆罰』 ある在野研究者の記録

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2021.10.25
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カテゴリ:読書日記


ゲルト・ギーゲレンツァーといえば、『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法』などが有名だが、この本も かなり良い本である。

リスクマネージメントを行う上で、「意思決定」は重要だ。

いつ どこで 何を どのように いつまでに行うのか?という意思決定の連続が リスクマネージメントで求められることが多い。

正直言えば リスクマネージメントとは 「恐怖」との戦いでもある。
しかし、判断するため 行動するために 恐怖をいかに克服するか? もしくは 思い切った判断が、経験上、結局、迅速な問題解決につながることが多い。

例えば 将棋でも AIと人間の差は「恐怖があるかないか?」である。
ある局面で AIは失敗を恐れずにドンドン手を進める。それを人間 棋士から見れば「そんなことをすれば すぐに局面が悪化し、自玉が危なくなり 負けてしまう」と判断されることがある。

これを 「この手は人間では指せないですね」という表現をする。要するに 高リスクである手は人間では指せない または人間には恐怖があるが AIは恐怖を感じないから指せるという表現を行うことが多い。


さて、この本では P66で すぐに結論が書いてある、

① リスク ≠ 不確実性
リスク下における最良の判断は、不確実性下における最良の判断とは異なる

② 経験則は役に立つ
不確実な世界では シンプルな経験則のほうが複雑な計算よりも適切な判断につながることがある。

③ シンプルのほうがうまくいく
複雑な問題に必ずしも複雑な解決策は必要なっわけではない。まずはシンプルな解決策を探るほうがいい。

要するに この本では 上記の3点を論証を長々とと書いているだけの話なのである。

もし、投資に興味があるのなら、この本では至極まっとう投資理論を紹介している。

言っていることが初心者投資家が投資するときの心構えと同じことを推奨しているし、私も 別に RやPythonで時系列やテクニカル分析をして株式市場で有利になる 勝てるとは これっぽっも思っていない。ただ「SP500のヴァンガードの インデックスファンド」に入れたら良いですよというアドバイスは、ボーゲルの本の解説をしたときのように意見は変わらない。

最後に この本の最後に「リスク・リテラシー」にかかれていることは 非常に重要です。

・健康リテラシー
・金融リテラシー
・デジタル・リスクへの対応能力

上記のリスクは結局 下記の知識が必要であることをこの本でも指摘されてる。

・統計的思考(特にベイズ)
・経験則
・リスクの心理学

同じ筆者の 名著 『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法』は、統計的思考にフォーカスをあてたものだ。

経験則は この本が詳しい。

リスクの心理学なら 『リスク 不確実性の中での意思決定』 丸善出版のほうが詳しい。
『ファストアンドフロー」など 行動経済学や 意思決定に関する著書も参考になる。

リスクマネージメントとは、日本人が 前もってリスクを回避する リスクが発生しても いかに問題解決するか?ということが求められるものである。

なので、ありとあらゆる経験則や知識をもっていないと対応はできません。

今の時代こそ 企業では、情報サイエンティストよりも リスクマネージメントができる人材のほうが貴重であるように思います。






最終更新日  2021.10.25 00:30:04



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