蒼い旅人

僕の乗っていたＪＡＬ機がフランクフルトに着陸した。
ここでマドリッド行きのルフトハンザ機に乗り換えのである。
空港内に降りると、そこはまさに外国であった。
僕と同じ便でマドリッドへ向かう日本人も多数いるようだった。
どこに行けばよいのだろう？
飛行機内で荷物の件のことをルフトハンザのカウンターで申し出るように
言われたけれどどのように行けばいいのかわかるのだろうかという不安はあった。

空港内の案内を見てある程度あたりをつけて進んだ。
すると僕の後をたくさんの日本人が着いてきた。
たぶん同じ便に乗り継ぐ大学生であり、やはり初めての海外旅行というような感じの
人が多かった。

一昨年にもドイツＷ杯の観戦のためフランクフルトの空港に行ったのだが、
当時とはイメージがぜんぜん違った。
まあ、時間も経っているしこちらも年をとって空港案内などのあたりもつくので
迷うことはなかった。
しかし、この卒業旅行時は今とは空港の建物の構造なども違っていたのではないだろうか？
案内板の通りに進んでいくと迷路のような通路を右に左にクネクネを進むようになり
案内板がなくなると不安になったので、ドイツ人の空港係員とおぼしき人物に
「ルフトハンザ？」
とだけ言って進む方向を指差すと、そちらでいいと言う。
それにしたがって、僕の後には２０人ぐらいの大学生がついて来る。
頼りたいのはこっちなんだけどなぁなどど思いながら迷路のような空港内を進んだ。
するとやっとルフトハンザのカウンターに着いた。
そして、そのカウンターに日本人の係員を見つけたのであった。

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