数学自由研究4:外積と空間図形(2) 獨協医科大学入試を素早く解く。
座標空間内に3点A(3,2,3)、B(1,3,3)、C(1,2,1)がある。(1)cos∠ABCを求めよ。(2)△ABCの面積を求めよ。(3)△ABCが定める平面αに原点Oから下ろした垂線をOHとすると、Hの座標を求めよ。=================================================コメント:この問題は良く見かける問題でしょうが、ここでも外積はパワフルです。外積を使って問題をといてみましょう。(解法)(1)→AB = →OB - →OA = (-2, 1, 0)→AC = →OC - →OA = (-2, 0, -2)→AB・→AC =|→AB|*|→AC|*cos∠ABC4+0+0 = √5*2√2*cos∠ABCcos∠ABC = √(10)/5(2)面積をSとする。→n = →AB×→ACとすると、→n = (-2, -4, 2)S = 0.5*|→AB×→AC|=0.5√(4+16+4)=√6(3)→OH = (x, y, z)とおく→OH∥→nは自明であり、→OH = k*→n(kは定数)とあらわすことができる。(k≠0)よって、(x,y,z) = (-2k,-4k,2k)とおける。→OHは→HAと垂直であり、→OH(→OA - →OH) = 0 →OH・→OA - |→OH|^2 = 0(3,2,3)・(-2k,-4k,2k)-(4k^2+16k^2+4k^2)=0-6k-8k+6k-24k^2 = 03k^2 + k = 0k(3k + 1) = 0k = -1/3よって、(x,y,z) = (2/3, 4/3, -2/3)※やはり外積を知っていると早い。普通なら、→OHと→AB,→BC,→CAが垂直だという条件で三つの条件式が必要だが、条件式が二つで解けている。計算も簡易であり、外積自体は大学で習うが、検算用としてしっていると、ベクトルの問題を素早く解けるのでおすすめである。外積を使うと早い問題があれば、この例以外でも紹介していくつもりだ。座標が決まっているものの、四面体の体積とかであれば外積の公式を使うようにしよう。