ツアーオペレーターの、ある一日

私の勤務先は、カナダのツアー･オペレーター。いわゆる「現地手配会社」というものです。世界中からカナダに来る旅行客の手配をしています。個人旅行から団体バスツアーまで、私はグループ手配が専門です。 さて、そんな今日の出来事。 １．イギリスのお客さん。添乗員無しのツアーに参加。ツアー2日目。 ガイドから朝一番で電話あり。「お客さんが列車がどうのと聞いてくる。不思議に思って持っているツアークーポンを見せてもらうと、バンクーバーからカルガリーへの列車の旅、と書かれている。」しかし、このツアーはカルガリーからバンクーバーまでのバスの旅…。思わず「お客さん、今どこにいるかわかっています??」と尋ねてしまった。 旅程にバンクーバーからと書かれていてカルガリーへの航空券を渡され、そのお客さんは疑問に思わなかったのだろうか…。 発注元のイギリスのクライアントに問い合わせると「間違った旅程を渡してしまった」という回答。そんなもんなのだろうか…。 そのお客さんが激怒しようが泣き喚こうが、私達にできることはない。発注元のカスタマーサービスで対応してもらおう。 ２．ブラジルから、トロントでの「ブラジル映画祭」に参加のツアー。明日、カナダ到着予定。 ブラジルのクライアントから電話あり。ひとりのお客さんが、来ないかもしれないという。理由を聞くと「旅行があるのを忘れていた」らしい…。どうやったら、カナダ･トロント6日間滞在を忘れられるのだろうか。 もちろん、当日キャンセルに返金はない。 課内で「明日、ダウンタウンのホテルに泊まりたい人がいたら言ってね。多分、キャンセル出るから、部屋使えるよ！」とジョークになっていたのであった。