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中谷彰宏の時間塾

                             中谷 彰宏

『二足のわらじで行き詰まったら三足はく』

かつて私もそうだったが、サラリーマンをやりながら同時に自分のやりたいことをやっていると、人から「二足のわらじだと、どっちつかずになりませんか」と言われるし、実際に自分自身の中で行き詰まりを感じてしまうこともある。でも、そこで「二足のわらじは辛い」と思ってしまうと、1つもできなくなってしまう。

むしろ、二足のわらじで苦しくなってきたら三足はいてしまうといい。〔3つのことをやってやるという積極的な気持ちになることができれば、2つぐらいはできるようになる。〕なにごとも、攻める気持ちを失ったら思うような結果は出ない。

私はサラリーマンを辞めてから、出版、演劇、テレビなど、人から見たら脈絡なくいろいろな分野に手を出して仕事をしている。ただ、自分の中ではなんとなく脈絡らしきものはある。たとえばアメリカの新商品には、スキーウエア、圧力釜、宇宙食など、NASAの宇宙ロケット開発の過程から派生したものが多い。商品同士に横の脈絡はないが、縦のつながりを見ると、すべてNASAと結びついている。

いろいろなジャンルの仕事をしている人間というのは、これに似ている。仮に私がシャープペンシルをつくってくれと依頼されて、設計図を書くとしよう。依頼した人は当然、私が最初からシャープペンシルのことを考えてつくっていると思うだろう。だが私にしてみれば、いつもロケットのつくり方を考えているところにたまたまシャープペンシルの依頼が来たから、ロケットづくりのノウハウの中から応用できる部分を抽出しているだけということになる。

たくさんの商品が派生するから3つも4つも仕事をしているように見えるが、本当にやっていることはただ1つ、ロケットをつくるという仕事だけなのである。

だから、「時間が足りないから、二足のわらじははけない」というのは、自分自身に対する言い訳にすぎない。本当にやりたいことがあれば、自然に時間は生まれる。もし時間が足りないと感じるのなら、実はそんなにやりたくないことをやろうとしているのだろう。

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