300万人の会員をほこる「DHC」は健康被害例を隠ぺい
こんなニュースが飛び込んできましたので、これから被害者がでないことを願って書くことにしました。DHCは2002年4月に、全国に通販した缶入り清涼飲料「アロエベラ」20万本を回収した事実があります。ずさんな製造管理が原因で、殺菌温度が食品衛生法で定めた基準より10℃低い75℃で、30分加熱すべきところを15分しか行っていなかった。製造委託先の研究開発部は「殺菌温度や時間の製造基準があることを知らなかった」と報道されていました。私の知る範囲でこれで2度目です。ニッポン消費者新聞6月15日号で詳しく紹介しております。 健康食品の通信販売大手「DHC」(本社・東京都港区)が自社の健康食品で被害が発生したにもかかわらず、同じ名称の食品が多いことをいいことに事故当該品が自社商品でないかのように消費者に説明、同商品の販促キャンペーンを継続していたことがニッポン消費者新聞の調べでわかった。被害が報告された健康食品はダイエット用「メリロート」と疲れ目の人向けの「ブルーベリーエキス」の2商品。同商品は、厚生労働省が5月30日、摂取した人に肝機能障害が発生した事例が静岡県と新潟県から寄せられたことから「疑いがもたれる健康食品」として商品名と原材料名を公表していた。「2つの製品は同一販売者の製品」(厚労省)とのことから、ニッポン消費者新聞で調べたところDHC製品であることがわかった。 静岡県から厚生労働省に報告された被害情報は次のような内容だった。医師の臨床経過報告によると患者は20歳代女性で、「平成14年1月からメリロートとブルーベリーエキスを摂取。同年5月、健康診断で肝機能障害の疑いがあり、翌日医療機関に受診した。即入院となり、その後加療により軽快し、同年7月に退院した」この女性はメリロートやブルーベリーエキス以外の健康食品は食べておらず、当該食品の摂取を止めたところ、肝機能が改善された。新潟県からはメリロートを食べた30歳代女性がやはり肝機能障害で入院した被害例が寄せられた。医師の臨床経過報告によると、被害者は「平成13年6月からメリロートを摂取し始めた。翌7月に黄だんや倦怠感を訴え受診。翌日に入院した。その後加療により軽快し、同月中に退院。だが当該メリロートを再び摂取したところ肝機能障害が再発、翌日に再入院し、8月に退院した」厚生労働省は昨年以降のダイエット食品による相次ぐ被害発生をふまえ、疑いが持たれた健康食品については「予防的観点」から、商品名と被害事例を発表することにした。今回、原材料名も公表したのは同じ名称の商品と区別するため。DHC製品以外の同名商品については肝機能障害の報告は今のところない。DHCは「事故商品が当社の食品であるかどうか調査中」とし、自社商品であることを6月12日現在認めていない。しかも消費者からの問合せに対しても「同様に解答している」(同社・広報課)とし、自社製品ではないかのような誤認を与える説明を続けていることがわかった。これに対し、消費者団体は「厚労省が企業名を公表しないことが問題」「DHCの隠ぺいは反消費者的。販売中止すべきなのにこれでは何ら被害防止にはならない」と猛批判している。