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2015/05/31
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カテゴリ:病気・医療関連
認知症の人の医療や介護で社会全体が負担しているコストは2014年に14兆5千億円に上ることが慶応大学医学部グループの推計で分かったそうです。

認知症コスト.jpg

認知症コスト2.jpg

認知症は西洋医学では治らないので、発症前や初期の段階での進行を阻む試みが始まり、認知症予備軍の「軽度認知障害(MCI)」のリスクを調べる血液検査も登場したそうです。


認知症には、アルツハイマー型以外に、血管が破れたり、詰まったりする脳卒中により神経細胞が壊れる血管性認知症も知られています。両タイプの認知症には共通の危険因子として動脈硬化の原因とされるメタボがあり、若年期からのメタボの積極的な管理、予防が、認知症予防に極めて有効だそうです。そのためには、食生活や運動、禁煙など日常の生活習慣を改善することが大切だと研究者は指摘されています。


認知症で一番多いアルツハイマー病は、一言で言うと「脳内にゴミがたまる現象」で、そのゴミとして比較的知られているのが、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質ですが、数年前くらいから注目を集めているのが、「タウ」と呼ばれるたんぱく質で、βアミロイド以上に悪さをすることが分かったそうです。


日本でも認知症は増加し、厚生労働省の2012年調査では認知症患者は462万人、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の調査では認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。
2025年には認知症高齢者が700万人(5人に1人)に急増 し、軽度認知障害(MCI)患者と合わせると軽く1000万人を超えるわけです。

認知症将来推計2014.jpg

最も罹りたくない認知症は何種類かあり、その一つのアルツハイマー病は世界経済危機をもたらすと警告されたり、国際アルツハイマー病協会から認知症増大予測で対策強化の政策提言が出るほど増えていますが、よい治療法がないので高齢化国を悩ませています。最もよい対策は個人が取り組む的を射た認知症予防策の習慣化です。

そんなことから厚生労働省は2012年に「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」が発表されたり、2013年12月に「主要国(G8)認知症サミット」、11月5日6日には「G8認知症サミットの後継国際会議」が日本で開催され、認知症対策は重要な国家戦略として「オレンジプラン)」を見直すことが決まりました。


2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。
また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているように戦後の日本人らしく自己責任意識が希薄です。


歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、運動することは重要ですね。

運動で得られるメリットはたくさんあり、いくつになってからはじめても遅すぎることはありませんが、やらない人はやりませんね。
今年の厚生労働白書によると健康管理は「何もしない」派が46%もいるそうで、国民皆保険に甘えて世界一医療に依存する自己責任意識が乏しい日本人の一面です。
健康的な生活習慣を無視して好き放題の人は、やらない理由を探すのが得意だったり、「一寸先は病み」の現代で将来の健康がいかに蝕まれるかの想像力が乏しいとか、根拠のない自信を持ち過ぎの傾向があるようです。

世界23カ国の健康意識調査で、健康的な食生活は23カ国平均は59%が意識しているのに対して、日本は半分以下の29%・最下位で、十分な睡眠をとる:54%(ワースト3)、定期的な運動:39%(最下位)という世界一の健康オンチ国です。

健康意識調査2015.jpg

終末期医療専門医の著書「死ぬときに後悔すること25」によれば、後悔の1位は「健康を大切にしなかったこと 」で、死ぬ時に気がついても後の祭りで間に合いません。
また、55~74歳の男女1060人に聞いた「リタイア前にやるべきだった後悔」の健康部分の第2位が「スポーツなどで体を鍛えればよかった」なので、後悔するなら今からやっても十分間に合います。


世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、

1.運動習慣をつける。
2.高血圧を改善する。
3.人的交流など社会認知活動を増やす。
4.2型糖尿病の改善する。
5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。
6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。
7.禁煙する。
8.うつ状態の改善。

の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。

国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発した、運動と頭の体操を組み合わせた「コグニサイズ」はよい方法だと思います。

コグニサイズ.jpg


認知症の予防もむずかしくないと思っていますので予防したい方は、お互いに明るく楽しく元気に笑顔で顔晴(がんば)りましょう。

****************************【以下転載】****************************

認知症の人の医療や介護で社会全体が負担しているコストは2014年に14兆5千億円に上ることが29日、慶応大学医学部グループの推計で分かった。60年には24兆3千億円に達する。国内での認知症の社会的コストの推計は初めてで、主任研究者の佐渡充洋・精神神経科助教は「患者や家族の生活の質向上のための政策立案の基礎データになる」と話している。

推計は厚生労働省の科学研究費補助金を受けて実施。

社会的コストの内訳は、(1)医療費1兆9千億円(入院約9703億円、外来約9412億円)(2)介護費6兆4千億円(在宅約3兆5281億円、施設約2兆9160億円)(3)家族などが無償で行う介護を金額に換算した「インフォーマルケアコスト」6兆2千億円――だった。

認知症コスト.jpg

認知症コスト2.jpg

国際アルツハイマー病協会は、全世界の認知症の患者は30年に7600万人、50年には1億3500万人になると推計。米英など先進国では増大する認知症の社会的コストを推計し、国を挙げて認知症対策に取り組んでいる。

一方、日本では認知症の患者数が約462万人、予備軍は約400万人と推計(12年)されているが、社会的コストについての推計はなかった。佐渡助教は「今後は限られた資源をどう使えば患者・家族の生活の質を向上させられるかを検討する必要がある」と強調している。


働き盛り離職 減らす必要

認知症の社会的コストは国内総生産(GDP)の約3%に相当する年間14兆5千億円――。慶応大学グループが国内で初めて認知症の社会的コストを推計した。認知症の人は現在、予備軍を含めて1000万人に達するとされる。政策立案の基礎データが明らかになった意義は大きい。

社会的コストは、医療費や介護費などの直接的費用だけでなく、本人や家族が仕事を辞めたり、働く時間を短くしたりして被る「労働生産性の損失」など目に見えにくい費用を含めたのが特徴。

社会保障給付費が一般会計の3割強の31.5兆円(2015年度)に達する現状では、医療や介護に費やされる財源には限りがあり、適切で効率的な使われ方が不可欠だ。

一方、認知症患者の介護が家族だけに負わされては、家族の負担がかさむ。

総務省の「就業構造基本調査」(12年)によると、働きながら介護している人は239万9千人で、女性は137万2千人(雇用者総数の5.5%)、男性102万7千人(同3.3%)。年齢階層別では男女とも55~59歳が最も多い。

こうした中、家族の介護のために離職する「介護離職」が増えている。「財団法人21世紀職業財団」の報告書(11年3月)によると、02年10月~07年9月の5年間で介護・看護のために離職した人は56万8千人に上る。その8割が女性で、年齢別では、40~60代の働き盛り世代が約8割を占める。

制度面での支援も強化されてきた。仕事と介護の両立を支えようと、介護休業制度(最大93日)、介護休暇制度(最大5日)が相次ぎ創設された。しかし、出産・育児関連の支援制度に比べ、認知度や取得率は低い。

13年に公表された「社会保障制度改革国民会議報告書」は「今後要介護者が急増して親などの介護を理由として離職する人が大幅に増加する懸念がある」と指摘。「介護休業・休暇を周知・徹底するとともに、こうした制度を実際に利用できる職場環境の整備を積極的に支援していくことが必要」と提言している。

(出典:日本経済新聞)






最終更新日  2015/05/31 05:22:20 AM
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