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2015/12/18(金)12:36

「物忘れが減りました」 筋トレで認知症を予防する試みに注目

病気・医療関連(1945)

筋肉トレーニングは、使っている筋肉に意識を集中して動かすことで、筋肉と脳を結ぶ神経回路が刺激され、脳細胞を活性化でき、認知症予防に役立つそうです。 筋肉の脆弱化を防ぎ、介護予防にも役立ちますので、一石二鳥です。 歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、運動することは重要ですね。 全国40~69歳の男女1200人を対象とした「認知症予防に関する意識調査」によると、認知症の予防に役立つ情報に関心がある人は6割近くにのぼり、認知症予防に有効だと思われる食事や運動習慣を改善するための情報を望んでいるそうです。 2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。 また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているそうです。 認知症には、アルツハイマー型以外に、血管が破れたり、詰まったりする脳卒中により神経細胞が壊れる血管性認知症も知られています。両タイプの認知症には共通の危険因子として動脈硬化の原因とされるメタボがあり、若年期からのメタボの積極的な管理、予防が、認知症予防に有効だそうです。そのためには、食生活や運動、禁煙など日常の生活習慣を改善することが大切だと言われています。 日本でも認知症は増加し、厚生労働省の2012年調査では認知症患者は462万人、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の調査では認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。 2025年には認知症高齢者が700万人(5人に1人)に急増 し、軽度認知障害(MCI)患者と合わせると軽く1000万人を超えるわけです。 また64歳以下までの認知症を若年性認知症と呼び、まれに10代後半で発症することもあるそうで、若年性認知症の推定患者数は約3万8000人と言われています。 最も罹りたくない認知症は何種類かあり、その一つのアルツハイマー病は世界経済危機をもたらすと警告されたり、国際アルツハイマー病協会から認知症増大予測で対策強化の政策提言が出るほど増えていますが、よい治療法がないので高齢化国を悩ませています。最もよい対策は個人が取り組む的を射た認知症予防策の習慣化です。 そんなことから厚生労働省は2012年に「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」が発表されたり、2013年12月に「主要国(G8)認知症サミット」、2014年11月5日6日には「G8認知症サミットの後継国際会議」が日本で開催され、認知症対策は重要な国家戦略として2015年1月に「新オレンジプラン」が発表されています。 一番多いアルツハイマー病は、一言で言うと「脳内にゴミがたまる現象」で、そのゴミとして比較的知られているのが、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質ですが、数年前くらいから注目を集めているのが、「タウ」と呼ばれるたんぱく質で、βアミロイド以上に悪さをすることが分かったそうです。 運動で得られるメリットはたくさんあり、いくつになってからはじめても遅すぎることはありませんが、やらない人はやりませんね。 日本は平均寿命こそ世界一ですが、国民の約7割は岩盤のような健康管理無関心層(筑波大大学院・久野譜也教授)で、2014年厚生労働白書によると健康管理は「何もしない」派が46%もいるそうです。そんなことから日本人の主観的健康度は主要36カ国中36位(2015年OECD調査)と最下位で、驚くほど低率です。 健康的な生活習慣を無視して好き放題の人は、やらない理由を探すのが得意だったり、「一寸先は病み」の現代で将来の健康がいかに蝕まれるかの想像力が乏しいとか、根拠のない自信を持ち過ぎの傾向などがあるようです。 世界23カ国の健康意識調査で、健康的な食生活は23カ国平均は59%が意識しているのに対して、日本は半分以下の29%・最下位で、十分な睡眠をとる:54%(ワースト3)、定期的な運動:39%(最下位)という世界一の健康オンチ国です。 厚生労働省の調査によれば、運動など健康増進の習慣がある人は男女とも3割にとどまり、健康のために出費してもよいと考える金額の平均はわずか月3000円と驚くほど低額です。 時代は進み、アルツハイマー病の原因と言われている細胞内異常タンパク質をうまく除去することが出来る革命的な発明がされ、これも活用しています。 認知症の予防もむずかしくないと思っていますので予防したい方は、お互いに明るく楽しく元気に笑顔で顔晴(がんば)りましょう。 ****************************【以下転載】**************************** 筋力トレーニングで認知症を予防する。そんな試みが注目を集めている。太股(ふともも)や腕などに意識を集中して動かすことで、筋肉と脳を結ぶ神経回路が刺激され、脳細胞を活性化できるという。医療現場で治療に取り入れるケースも増えており、家庭で挑戦することも可能だ。  「物忘れ減った」 認知症専門診療所「オリーブクリニックお茶の水」(東京都文京区)は、認知機能の改善に筋トレを取り入れている。 「太股の内側に意識を集中してください」。14日午後、診療所内のデイケアルームに高齢の男女約20人が集まった。いすに座り、インストラクターのかけ声に合わせて右足をゆっくりと上げていく。太股の筋肉を動かし、脳を刺激するトレーニングだ。 参加した男性(73)=荒川区=は物忘れがひどくなり、主治医の紹介で約1年前から同診療所が実施する筋トレに週1回通っている。「筋トレを始めてから物忘れが減っている。激しい運動ではないので、私の年齢でも続けられる」 認知機能をチェック 同診療所で筋トレを指導するのは、第24代ミスター神奈川ボディビルチャンピオンの本山輝幸氏(52)。厚生労働省の認知症予防プロジェクトメンバーとして、筋トレが脳の認知機能向上に与える役割を研究した経歴を持つ。 人が筋肉を酷使したときに痛みやだるさを感じるのは、筋肉からの電気信号が神経回路を通じて脳へ送られ、その信号を脳が「痛み」などとして認知しているためだ。  この仕組みを活用して、認知機能の衰えを確かめる運動がある。この姿勢を10秒間維持すると、認知機能に問題がなければ、太股の筋肉が悲鳴を上げ強い痛みを感じる。しかし、認知症が進行しているとほとんど痛みを感じなくなるのだという。認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)の場合も、軽い痛みしか感じられないという。 本山氏は「感覚神経の伝達が悪いと痛みを感じなくなる」と説明する。 筋肉に意識集中を 認知機能を改善する筋トレは家庭でも可能だ。回数に比例して効果が表れるわけではないので、行う頻度は週1回が適切。認知症専門医に相談した上で、無理をしない範囲で行うことが重要になる。 本山氏によると、筋トレのポイントは、動かす筋肉に意識を集中すること。そうすれば、脳へ送られる電気信号の量が増え、より強く筋力が働いて脳が感じる痛みも増すという。 「正しく筋トレを続けると感覚神経の伝達能力が高まり、認知機能が改善される。日常生活でも、階段を上る際に、太股の筋肉などに意識を集中させることで効果が期待できる」 本山氏の著書「ボケたくないなら筋トレをやりなさい」(中経出版)では体の部位ごとに40種類以上のトレーニング方法を紹介している。 オリーブクリニックお茶の水を運営する医療法人社団創知会の理事長で、東京医科歯科大脳統合機能研究センター認知症研究部門の朝田隆特任教授は「認知症に対する筋トレの効果には十分な医学的根拠があるわけではない。しかし、実際に筋トレにより認知機能が改善した例は多く、有効と考えられる」と指摘している。 (出典:産経新聞)

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