2017/11/06(月)05:00
トライアスロンの突然死、「初回」「中高年男性」「スイム中」に多発
おはようございます。
いつもありがとうございます。
毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。
積極的に体を動かすことで病気の回復も早まり、人間の体と頭脳は、たえず動かし続けることで初めて健康が保たれるようにできていますが、激しい運動にはリスクがあります。
世界23カ国の健康意識調査で、健康的な食生活は23カ国平均は59%が意識しているのに対して、日本は半分以下の29%・最下位で、十分な睡眠をとる:54%(ワースト3)、定期的な運動:39%(最下位)という主要国一の健康オンチ国です。
ウォーキングは、最も取り組まれている運動で、ウォーキングさえしていれば運動的に問題ないと思われがちですが、適度な運動負荷になる心拍数を維持することが重要で、インターバル速歩やインターバルジョギング、スローランニングなどがおすすめです。
しかし、ウォーキングをしても、加齢による速筋筋肉量の減少は食い止められないので、加齢による身体の衰えをカバーしきれず、代謝、ロコモ、メタボやサルコペニア対策には筋トレも重要ですが、あまりやられていないようです。
天皇、皇后両陛下は、皇居御所の庭を約1キロ散策することを日課とされておられましたが、2013年からスローランニングを取り入れられ、50段程度までは階段をお使いになっておられるそうです。
・ジョギングでは「加齢による筋肉量の減少」は食い止められない
・続けやすい筋トレ法 歩くだけでは不十分
運動不足が死亡原因となるのは、世界平均が9%、日本人は16%だそうで、日本人は運動嫌いが多いようです。
厚生労働省の平成25年国民健康・栄養調査結果によると、30代で運動習慣のある人は12.9%、40代は16.6%、50代は20.7%で、減少傾向にあるそうで、健康のために出費してもよいと考える金額の平均はわずか月3000円と驚くほど低額です。
日本は平均寿命こそ世界トップレベルですが、国民の約7割は岩盤のような健康管理無関心層(筑波大大学院・久野譜也教授)で、2014年厚生労働白書によると健康管理は「何もしない」派が46%もいるそうです。そんなことから日本人の主観的健康度は主要35カ国中34位(2016年OECD調査)と韓国と同率最下位で、驚くほど低率です。
ジョギング、ウォーキングなどの有酸素運動を続けることで、脳の血液の流れが良くなり、脳の白質の衰えを抑えることができ、高齢になっての認知能力が衰えを最小限に抑えることができるそうで、スローランニングを加えたインターバルウォーキングはおすすめで、両陛下も習慣にされておられます。
筋肉は鍛えることで何歳になっても増やせますので、筋力の衰えが進む40代後半、遅くても50代からスローランニングなどを習慣にすると健康・長寿にプラス効果が期待できますね。
定期的な身体活動は、心血管疾患、脳卒中、高血圧、2型糖尿病、骨粗鬆症、肥満、ガン、不安や抑うつのリスクを明らかに軽減し、さらに転倒による負傷のリスクも低減します。
医師が参考にする診療ガイドラインでは、うつ病、不安障害、認知症、慢性的な痛み、うっ血性心不全、脳卒中、静脈血栓塞栓症、腰痛、便秘などの予防における運動の役割を明らかにしています。さらに身体活動が認知障害を阻止または遅らせ、睡眠を改善することが、複数の研究で証明されています。
自分に最適な運動は運動経験、生活習慣や運動目的・目標などによって異なりますが、よりよい運動効果を望むには年齢、運動経験や体力に合った運動強度と運動量の組み合わせと頻度、休息、的を射たケアそして相応しい食・栄養が重要で、過不足なく習慣にしたいものです。
健康で長生きするための究極の秘訣は、定期的な運動だというエビデンスがあり、要約すると以下のようです。
・有酸素運動を中心に種類は問わない
・1日に30分以上
・週に3~5回実行する
・ロコモ対策のため筋肉トレーニングも取り入れる
普通には動いていても筋肉量は、30歳を過ぎると1年ごとに1%減少していき、60歳を越えると減少率は加速し、20歳の筋肉量・筋力と比べると70歳では50%に、80歳では30%まで落ち込む人もいるそうで、ロコモとなり、要介護・寝たきりになって寿命まで短くなるなるわけです。
アラフォーくらいになると体重は変わらないのにサイズが変わるのは、「サテライト細胞」と呼ばれる筋肉細胞が脂肪細胞に変化してブヨブヨになるからです。
このような運動不足は、大量の飲酒や肥満に並んで、平均寿命を縮める主な要因だそうで、健康のために運動を習慣として行うことが重要ですね。
高齢になってから運動を始めた人でも、運動がもたらす恩恵は大きいので、気づいた時から行動に移し、遅すぎることはありません。
いつやるか? 今でしょう!!(笑)
また、医師の47%は病人(2014年日経メディカル調査)で普通の国民と変らない残念な現実があります。
・人生で今日が一番若い。
・他人と過去は、変えられない。自分と未来は、変えられる(カナダの精神科医・エリック・バーン)
・予防に1ドル投資すると医療費が3.27ドル減り、生産性が2.73ドル向上する。(ハーバード大学)
・やる気よりやること。やる気があるだけではやらないのと同じです。行動こそが勝負です。(百寿医師・日野原重明先生)
・運動をする時間がないと考えている人たちは、遅かれ早かれ病気のための時間を見つけなければならなくなる。(エドワード・スタンリー伯爵)
・健康こそ最大の資産であり、史上最高の投資である (リチャード・ブランソン:ヴァージングループ会長)
・健康な身体を維持する意志力がないということは、人生を左右する重要な状況において、積極的心構えを維持する力にも欠ける。(ナポレオン・ヒル)
・がんとの闘い、筋肉が大事 手術、薬に耐える余力を
・週1時間ランニングをするごとに寿命が7時間延びる可能性
・たった2週間で筋力が30%ダウン? 本当に怖い「運動不足」
・究極の老化予防は「30分1回立ち上がる」 歩くよりも病気になりにくい不思議
・運動をしないことで脳が受けるダメージ たった10日で脳は衰える
・「生きる目的」や「生きがい」が健康寿命を延ばす 幸福感を促す介入が必要
・10年後、医療・介護費1.5倍 平均寿命より健康寿命
・世界の死亡や健康寿命の損失で、修正可能な危険因子トップは高血圧
・健康寿命は日本が世界一 男性は71.1歳、女性は75.6歳に
・日本健康会議、指針8項目 民間主導で健康寿命延伸を
・意外に短い「健康寿命」 50代早期退職の現実味
・「健康」と「幸せ」の好い関係 伸ばそう"主観的健康寿命"
・健康寿命のばすカギは「家族以外の3つのコミュニティー」
・健康寿命延ばせるか くらし工夫で転倒防げ 地域ぐるみで体操、充実感も欠かせず
・座りっぱなしでいると「健康寿命が7年短くなる可能性がある」
・「健康寿命」延ばせば最大5兆円節減 10年間で推計
・「自分は若い」と感じる人は健康に生きられる 「病は気から」は本当
・口の健康を意識して健康寿命長くしよう
・男のアンチエイジングと「食」
・健康的な食事と運動習慣 以外にも長寿の秘訣があった
・これが健康長寿のカギ「63歳」を元気に
・米国医学会が出した「衝撃のリスト」 全米8割の医師が示した無駄な医療
・長野の長寿 秘密は明治の教育
・運動で40歳以降医療費153万円減 阪大試算
・筋トレでメタボ脱出、データも裏付け 「予防医療」「医療費削減」にも
・生活習慣改善 企業ぐるみ 健保の医療費削減
そして、最新の研究によると毎日座り続けている時間が長い場合は、さらに1時間に2分間の歩行を行うことが勧められるそうです。
・長生きしたけりゃ「貧乏ゆすり」! デスクワークの悪影響を帳消しに?
・理想的には30分の内20分は座り、8分は立ち、2分間は動き回ってストレッチするのがよい
高齢者での研究では、運動強度に関係なく、1日30分の運動を週6日取り入れると、死亡率が40%減少し、さらに週に数回、きつい運動をこなす高齢者は、ほとんど動かない高齢者に比べて寿命が5年も長かったそうです。
また、健康で長生きの秘訣は何と言っても「日頃の運動」との指摘もあり、毎日の生活の中に運動要素をうまく取り入れたいですね。
自転車、ランニングのような有酸素運動は、心拍数をめやすにして目的に応じた負荷をかけると効率よく出来ますが、運動経験のない・少ない人はスポーツ医にご相談されることをおすすめします。
スマートホンをお持ちの方はPOLAR・H6心拍センサーがおすすめです。
今では、より楽なPOLAR・GPS内蔵スポーツウォッチM400とアップルウォッチ2を愛用しています。
有酸素系運動のめやす例
・低強度:認知能力が高まる 負荷は50%程度
私の場合は113
・中強度:集中力、判断力が高まる 脂肪燃焼 負荷は65%程度
私の場合は131
・高強度:ストレスを感じ、覚醒する スタミナ改善 負荷は80%程度
私の場合は150
しかし、運動にはメリットばかりではなくデメリットもあります。
・筋肉や関節などを傷める
・活性酸素(老化の主犯)の害を受ける
・屋外では紫外線の害を受ける (ある程度までは有益)
などから心身のケアも重要ですが、軽視されている現実があり、68%が半年未満でランニングに挫折している大きな原因にもなっていますので、私はこのケア支援にも力を入れています。
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、要介護となった人のうち骨折・転倒が原因は10.2%で、転倒・転落による死亡数は7761人にもなり、交通事故死よりも多く、増加傾向だそうです。
人間は動物なので
・動かないと動けなくなる
・動かないと認知能力も低下する
・動かないとQOL(生活の質)が低下する
・動かないと身体が硬くなり、怪我をしやすくなる
・動かないと老化が進む
・楽をすると楽なことしかできなくなる
そして、サルコペニア、さらに進んでロコモとなり、寝たきりになって寿命まで短くなるなるわけですが、1日10分程度でも有効という研究結果や運動はどんなやり方でも効果があるなど手軽な運動法がまとめられた記事が出ています。
何から何まで便利な時代になっている現代社会では健康維持・増進はそれなりの努力が要るわけで、食・栄養、運動もヘルス・リテラシーを高めて賢く選択して習慣化しないと不健康になってしまいます。
私もライフログがとれるスポーツウォッチやiPhoneアプリなどを活用してチェックしていますが、1日1万歩以上にはなります。
・エスカレータ、エレベータにはなるべく乗らず、できるだけ2段早登り
・近所を歩く時は、足指トレーニングに最適な特製草履の活用
・普段はなるべく大股で速く歩く
・電車などではなるべく座らない、なるべく摑まらない
・週2~3回、加圧ベルトをして20分ジョギング、週末は30分以上ジョギング
・週2~3回、自転車MTBで心拍トレーニング30分
・週2~3回、加圧筋肉トレーニング
・タバタ・プロトコルの活用
程度を楽しく口角を上げて笑顔で習慣にしています。
適度な運動することでフィットネス度が高まるとQOL(生活の質)が上がり、健康寿命が延び、寿命も延び、さらに心にもよい効果がありますので、運動は習慣にしたいですが、散歩では負荷の軽くてあまり効果が期待できないそうで、運動は3つのバランスが大切です。
・有酸素系運動
・筋肉トレーニング
・ストレッチ
運動目的により変わりますが、よりよい運動効果を望むには年齢や体力に合った運動強度と運動量の組み合わせが重要です。
有酸素系運動なら心拍数をめやすにして目的に応じた負荷をかければいいわけですが、運動経験のない・少ない人はスポーツ医にご相談されることをおすすめします。
加齢とともに筋肉は脆弱化していくので年齢が高まるほど運動の必要性が高まりますが、便利なこと・ものが増えて日常生活は楽になり、日常生活での運動量・強度は減ってきています。
運動不足を感じている人は日常生活の中にトレーニング要素を入れることをおすすめしますが、やるかやらないかだけで、やらない理由は見つけにくいと思います。
心身の健康状態をよくし、体力をつけることは簡単ですので、お互いに明るく楽しく元気に笑顔で顔晴(がんば)りましょう。
私のライフワーク:質の高い健康とより幸福・豊かな人生を実現するお手伝い。
私が発明しているのは、「人類を救う宇宙人」であるという可能性です。
ランナーなどアスリートにおすすめです。
解きにくい靴紐の結び方
運動関連フリーページ
“お手軽”運動で体の悩みを解消
からだ百科:筋肉の可能性
2008年に全世界で注目されている運動法とは?
子供の体力低下と向き合う
社員元気で会社元気
アスリート サポート実績
****************************【以下転載】****************************
「トライアスロンに初めて挑戦するとき、特に中高年男性は、隠れた循環器疾患があると初回のレースで死亡する可能性がある」―。そんな気になる研究結果が米国の医学雑誌「Annals of Internal Medicine」の電子版に発表されました。
米国ではレース中や終了後の死亡・心停止が30年間で135人
トライアスロンは米国で1970年代に始まり、その後世界中に広まりました。米トライアスロン連盟によると、2015年に米国内で行われたレースには46万人を超える参加者がありました。日本の競技人口も右肩上がりに増加しており、トライアスロンを趣味にする経営者の話題もたびたび紹介されています。
しかし、トライアスロン中、またはレース終了後の死亡事例はなくならず、アスリートの安全に関する懸念は続いていました。
そこで米Abbott Northwestern病院のKevin M. Harris氏らは、1985年から2016年までに米国で行われたトライアスロンのレース中・レース後に死亡した人、および心停止後に蘇生した人についての情報を集めました。死亡は、外傷性ではない突然死と、外傷に起因する死亡に分けました。
突然死、心停止からの蘇生、外傷関連の死亡は、計135人に発生していました。107人が突然死しており、13人は心停止後に蘇生し、15人は外傷により死亡していました。平均年齢は46.7歳(最低は15歳、最高は80歳)で、115人(85%)が男性でした。
死亡と心停止の多く(135人中90人)は、スイム中に発生していました。それ以外の22人はバイク(自転車)、15人はランの間に、8人はレース後のリカバリー時間に死亡または心停止を起こしていました。外傷によって死亡した15人は、全員がバイク走行中の衝突事故による外傷によって亡くなっていました。
レース経験についての情報があった68人のうち、26人(38%)は、初めてのレース参加でした。なお、死者のなかに、プロ選手やアマチュアのトップクラスの選手はいませんでした。
情報がそろっていた、2010~16年に行われたレースの参加者を対象に、年齢と性別別に、死亡または心停止の発生率を推定しました。年間10万人の男性がレースに参加したとすると、2.40人が死亡または心停止を経験し、女性ではその割合は0.74人と推定されました。男性の死亡または心停止は、年齢の上昇とともに増えており、年間10万人当たりの発生率は、30歳未満では2.22人、30代は2.64人、40代は6.08人、50代は9.61人、60歳以上は18.61人になりました。
一方で、ショート(スイムの距離が750m以下)、ミドル(751mから1マイル)、ロング(1マイル超)と、レースの距離が延びても、死亡または心停止のリスクに差は見られませんでした。
4割強に冠動脈の狭窄など循環器の異常あり
検視官による解剖の結果が得られた61人の死者のうち、27人(44%)に、循環器の異常が認められました。18人にはアテローム性の冠動脈狭窄が、3人に肥大型心筋症が、1人に先天性冠動脈異常が、2人に僧帽弁の粘液腫が見つかり、1人に不整脈原性右室心筋症、2人に大動脈/血管の解離が認められました。循環器疾患以外の原因が明らかになったのは5人で、そこには熱中症が2人含まれていました。
心停止後に蘇生した13人のうち4人は、その後に冠動脈疾患に対する外科的治療を受け、1人は先天性の大動脈弁疾患に対する手術を受けました。
トライアスロン中の死亡と心停止は、中高年男性に多く発生しており、死後の解剖によって初めて、循環器疾患の存在が明らかになった死が少なくありませんでした。初回参加時の死亡が多かったことから、レース参加前に、隠れた循環器疾患があるかどうかを検査しておく必要性が高いと考えられます。また、スイム中の死亡が多かったことは、レース主催者が、より充実した救助システムを準備すれば、死亡を減らせる可能性を示しています。
(出典:日経グッディ)