2005/09/01(木)13:40
出会わなくてもいいんじゃない?---『ワンダーランド駅で』
【お断り】カテゴリ変更しました。なので今回は更新ではありません。
先月スーパーチャンネルで、映画『ワンダーランド駅で』をやっていました。
何気なく見始めたんですが、女性のほうの主人公、
エリン(ホープ・デイヴィスさん)に共感してしまい、思わず見入ってしまいました。
ネタバレになっちゃいますが、この映画、普通の恋愛映画ではありません。
でも、いままで観た恋愛映画の中で一番面白く感じました。
(というのも、私は恋愛映画が苦手で…。)
普通の恋愛映画は、2人が出会って、そこから紆余曲折を経て、
2人の恋が育っていく・または破局に向かっていく、という流れが普通でしょうが、
この映画は全然違うんです。
まず2人が出会えないんです(笑)
同じ町に住む2人は笑えるほどニアミスするのだけど出会えない。
でも、観ている方(私)も観ているほうで、淡々としたこの映画を観ていると、
「このまま出会えないのもありかぁ…それでもいいかもね」と思えてくるんです。
結末までバラしちゃうとまずいので、結末は言いませんがお薦めの一本です。
それと、もうひとつお薦めな理由が音楽が良いこと。
サウンドトラックは主にボサノヴァです。
もともとボサノヴァは好きだったんですが、この映画と本当によく合っているんです。
これは説明するより、実際観ていただくしかないんですが…。
ボサノヴァが更に好きになりました。
あと、海外ドラマファンのための余談ですが、「ホミサイド―殺人捜査課」の
ローラ・バラード刑事役のキャリー・ソーンさんがエリンの同僚の看護婦役で出演されています。
ドラマで知っている顔が出てくると、余計にじっくり観ちゃいますね(笑)
で、本題なのですが、女性の主人公であるエリンは同棲している彼氏にふられ、
そこからこの映画はスタートするのですが、エリンは一人の時間を楽しめる女性です。
「女性が一人でバーにいると、何故みんな『誘っている』と思うの?」と思いつつも
同僚の看護婦から「あなたって男性嫌いなの?」と問いかけられて
「そうだったら楽なんだけどね…」と答えたり。
私も女性ですが、とてもよくわかるんですよね。
「負け犬」って言葉もはっきりいって嫌いです。
いい年になって結婚してないだけで、子供がいなくいだけで、
何故そんな呼ばれ方をされちゃうの?って思うんですよね。
前の職場は女性も男性も既婚者が圧倒的に多くて、
時々既婚者の先輩達(女性)からこう聞かれる事がありました。
「なぜあなたみたいな人に彼氏がいないの?」
「なぜ結婚しないの?お話は沢山あったんじゃない?」…etc。
言ってくださっている方々はきっと「いい意味で」言ってくださっているんだとは思うんです。
でも…言われる度になんだか胸が「ずきっ」とするんですよね。
(「カチン」とはきません。あくまでも「ずきっ」です。)
結婚してないといけないのかなぁ?
彼氏がいないといけないのかなぁ?ひとりでいることはいけないこと?
そう思う反面、
「そりゃ…気が合う人がいれば付き合いと思うし、結婚したいと思うよ」と思うのも事実。
だから、エリンの気持ちにすごく共感しました。
でも、「私は私」でいいや。
出会う時にはたぶん出会うんだろうし、出会わなければそれもいいかもしれない。
この映画を観て少し気が楽になりました。
私と同じ事を考えてらっしゃるかた、よかったら一度観てみてくださいね。
そうそう…この映画、スーパーチャンネル(CATV)で観たんですが、
最初に観ていた時に丁度雷雨が来ちゃいまして。
ケーブルテレビって雷雨や豪雨の時に、一時的に放送が中断したりするんです。
思いっきり佳境に来たところで15分中断。
じりじりしながら待っていて、15分後に再開したら、映画の残りが3分くらいでした。
仕方ないのでもう一度観るはめに…”(*>ω