Law & Order:S.V.U. 21-10 #468 Must Be Held Accountable
ん?という終わり方はSVUならではにしても、今回はちょっと酷いのじゃないかな。後々、伏線として残すつもりかもしれませんが、このエピソードで何が言いたかったのかな、という印象です。ところで、ゲッツはジェフリー・エプスタインがモデルだということですが、シーズン12の「Flight」でも彼をモデルにしていたようです。その後2019年に未成年者への性的搾取で逮捕され、後日談的にこのエピソードが作られたのかな。彼の死には疑惑や憶測があるようですが、ドラマではもうちょっと説明を加えても良かったと思いますね。全話の続き。ブッチはロリンズとハノーバー医師を人質に取ると、オリビアに電話してゲッツを逮捕しろと脅す。オリビアは2人がどこに監禁されているのかを探るが、位置情報がすぐにはわからない。まずはロリンズの自宅に向かうと、子守のシエナは一旦帰宅したロリンズはどこかに出ていったという。ブッチは酒を飲み、娘2人がゲッツの餌食になることが許せないと興奮している。銃を向けられながらも、あなたの力になるというロリンズらの説得も通じない。カリシはロリンズが危険な状況にあることで、ゲッツを無罪放免にしたエラリー判事とゲッツの関係を暴いてやると息巻く。ロリンズの最後の位置情報から、タミンは市警のハノーバー医師から通報があったことに気づく。SVUの誰もロリンズがハノーバー医師のセラピーを受けていることを知らなかったが、異変を察知し現場に向かう。その時には、オフィスにはハノーバー一人が残され、ブッチはロリンズを伴いどこかに向かったことしかわからなかった。SVUはブッチの行き場所を探るため、ゲッツのパーティに参加したブッチの妻ドナと娘2人の帰還を待つ。ドナは初めて娘のアイビーがゲッツとセックスをしていることを知らされ、ショックを受ける。船の中のパーティでも、ゲッツはそういう素振りは見せなかったという。アイビーも今夜は何もなかったというが、パーティに参加していた女性からエラリー判事について小児性愛者だという噂を聞いたという。ただ、その女性は17歳以上なので、仮に判事と関係を持ったとしてもレイプには問えない。エラリーはゲッツの弁護士エイブラムスとロースクールの同窓で、日頃からゲッツのパーティに参加していたようだ。ガーランド警視正はエラリーに脅しをかけろという。カリシはまだ上司のハディードには内密にするという。ブッチは特に計画もなく、ひたすらロリンズを連れ回す。自分も2人の娘の母であるロリンズが、ブッチに懇願してシエナに電話をかける。その情報がSVUに届き、フィンとタミンが逃走中のブッチを追う。カリシとガーランドはゲッツの家で押収した写真で、エラリーを揺さぶる。このことを妻に話すと脅されたエラリーは弁護士のエイブラムスを呼び出し、ゲッツを逮捕するための情報を聞き出す。決定的な証拠はエイブラムスの事務所にあるとわかり、オリビアは捜査令状を取って事務所を捜索する。逮捕されたエイブラムスは、警察本部には知り合いも多いぞと悪びれることもない。ブッチとロリンズの行方は未だにわからず、SVUは早くゲッツを逮捕するために、エイブラムスに協力を求める。エイブラムスは免責にするなら、ゲッツだけでなく、もっと大物を捉える証拠を出すという。カリシはまずゲッツを出せと迫り、ゲッツとグラーニャを呼び出してレイプと性的人身売買で逮捕に持ち込む。そのニュースはテレビで報道され、モーテルに隠れていたブッチとロリンズに伝わった。もう帰って良いというブッチだったが、ロリンズは銃を奪うと、無事に戻りたいなら私と一緒に来てと、ブッチを逮捕する。SVUに戻ったロリンズをカリシは自宅まで送るという。逮捕されたゲッツは、検察に有利な情報を持っているといって、金庫の鍵を渡す。そこには検察、連邦検事、元閣僚や知事、海外の王族など著名人の秘密の写真や動画があるという。検討しようというカリシだったが、裁判を前にゲッツは拘置所で自殺してしまった。ブッチは精神鑑定を受けることになり、不法監禁罪で取引することになるという。ブッチ役のニコラス・タートゥーロさんは、「NYPD ブルー」のマルティネス刑事ですよね。「ブルーブラッド」でもレーガン家の三男坊のメンター役だったし、まあ、NYを代表する役者さんですね。今回は娘を思う父親が怒りに任せて、一線を越えてしまった感じで、リハビリ施設にいる妻の方がまともな感じに見えてしまいました。ブッチ自身も女遊びが酷かった。ロリンズとはたまたま通じるところがあったかもしれないが、彼女を人質にとって大物のゲッツを逮捕しろと言っても、元刑事なら簡単ではないことはわかるはず。素直にSVUに協力すればよいのに。単にロリンズに話を聞いてほしかった、ということで拘束したにしても、同情する余地はなし。ロリンズにしてみたら、そもそも不安や悩みを抱えてセラピーを受けているので、拉致監禁されてギリギリの状態だったでしょう。今回のエピソードは、あえて意味があるとしたら、カリシのロリンズへの気持ちが垣間見えたかなあと思いました。ロリンズとしても、いつもそばにいてくれたカリシが検察に行ったことがかなり堪えていた。お互いに大切な存在だと認識したのではないでしょうか。ロリンズは良い母親になろうと、娘たちへの向き合い方を見直すのか。そして、カリシは上司のハディードがゲッツやエイブラムスに丸め込まれる可能性があると考え、彼女には相談せずに事を進めた。この力関係はまだ続くのでしょうか。警察、検察、各界にゲッツに弱みを握られた人がいることが、彼の死によってどういう影響を受けるのかは描いてほしいですね。弁護士のエイブラムスは多分、もう弁護士として復帰できないでしょうが、秘密の写真や映像が誰かの手に渡ってオリビアやカリシたちの仕事に影響するのは嫌ですね。