CSI :Miami Files Annex

2012/04/13(金)17:05

NUMB3RS~天才数学者の事件ファイル6 #112 Old Soldiers

NUMB3RS(99)

1971年に実際にあった「D.B.クーパー事件」をNUMB3RS流に取り上げたエピソード。 「プリズンブ・レイク」に出てくるチャールズ・ウェストモアランドがD.B.クーパーじゃないか、という台詞があったらしい。なるほどね。 これで3度目となるロジャー・ブルーム捜査官の登場ですが、印象の強いゲストキャラクターを引っ張り出すというのは、最終シーズンらしさを感じますね。 ただ今回は個性的で「バトルスター・ギャラクティカ」で有名なマイケル・ホーガンの存在感が抜群でした。 彼とアランを対比させて、更にアランの過去の話も聞けたので良かったと思います。 連続強盗犯の逮捕のためFBIチームが待ち構えるところに、強盗犯が現れ連邦準備銀行が襲われる。ドンらの活躍で犯人は逮捕され、現金輸送車の金を回収したところ、古い印付の20ドル札が見つかる。 それらは1971年に起こったハイジャック事件で、J.B.クーパーが要求した身代金として使われた金だった。 クーパーは乗客を降ろし、飛び立った飛行機からパラシュートでオレゴン州の上空9800フィートから20万ドルをもったまま飛び降りた。 その後、クーパーの行方を捜索したが死亡したと言われていた。 チャーリーは今の技術でクーパーが生存している可能性を計算し直すという。 強盗犯はこの札のことは知らなかったらしく、該当の札は乾燥した熱風に晒されていた痕跡があり石膏の粉が付いていた。 当時、この事件を担当したのは、今はコンサルタントの仕事をしているロジャー・ブルームで、さっそく親しいコルビーが話を聞きに行く。 ブルームは支払った身代金は20万ドルではなく、実は100万ドル近かったと明かす。当時、飛び降りたと思われる地域の捜索が行われた結果、3週間後に森の中で遺体が発見されたという。 死んでいたのは元パラシュート部隊の隊員でプロの強盗犯エディー・ソーヤーだった。 ハイジャックしたときに乗客はクーパーの顔を見ていないため、クーパーとエディが共犯で、飛び降りる前クーパーがエディを殺してつき落とした、という説もあるという。 連邦銀行では古い札を廃棄するときは必ずスキャンすると言い、FBIは唯一一人っきりになる輸送車のドライバー、ウェズリー・ティルに容疑を向ける。 チャーリーはブルームの協力を求め、クーパーが飛び降りた場所を探る。アランは60年代に反体制活動をしていて、言葉のあやで軍出身のブルームと対立する。 その時代はベトナム帰りの兵士は子供や女性を殺したと非難された。 シンクレアとニッキーがウェズリーの自宅を訪れると、ウェズリーは殺されており、地下室を調べたシンクレアは壁の中に札束が埋められているのを見つける。 その時、シンクレアはウェズリーの伯父と名乗るレイから銃を突きつけられる。 レイはキャンプするために訪れたと言い、壁の中の金については知らないという。レイは実は病気で余命4ヶ月と伝えられていて、元ベトナム帰還兵でパラシュート部隊を訓練したスペシャリストだった。 壁の中から見つかったのは16万ドルで、ウェズリーはクーパーの金をこの11ヶ月間に少額ずつマネーロンダリングしていた。 その額は63,000ドルで、本当に支払われた金額のうち残り77万ドル以上の金が行方不明になっていた。 ニッキーはウェズリーが毎月リトルサイゴンの教会に花を贈るため、花屋に送金しており、その総額がほぼ63,000ドルに達しているのに気付く。 レイはこの25年間オレゴン州の山の中に住んでいた。レイはベトナムのヌバク村で起きた虐殺事件で戦争犯罪者として起訴されたという。その仲間にはエディ・ソーヤーも含まれていた。 コルビーとシンクレアはレイを尾行し、図書館で古い新聞を調べているのに注目する。 その後レイは、社交クラブを経営しているテディ・アンテルの店で男を撃ち殺す。 男はテディの右腕ガイ・ルッソで、レイは正当防衛だったと主張する。 ルッソの車からはウェズリーの血痕と書類が発見され、復讐かと思われたが、レイはブルームに対して女を捜していたと答える。 実はレイはヌバク虐殺を隠蔽しようとする軍に逆らったため、危険な前線に送り込まれ、その後傷病除隊となり軍での記録を抹消されてしまった。 その復讐のために1971年にハイジャックを起こしたのかと尋ねられて、レイは自分はD.B.クーパーではないと答える。 ブルームはレイを泳がせることにする。コルビーとシンクレアはアンテルの店に行き、レイを釈放したと伝える。もしレイが殺されたら、アンテルを疑うと釘を刺しておく。 ウェズリーが送金していた花屋のオーナー・ティナは、氏名不明者から63,000ドルの送金があったことを認め、返そうと思っていたという。 チャーリーはクーパーが盗んだ金は海外、ベトナムで使われたのではないかという。もしかして、レイが探していた女性は娘なのか? レイが図書館で調べていた新聞には、エディにはベトナム人の妻ポーリーンと息子がいることが書かれていた。97年にポーリーン・ソーヤー・アンテルは死亡し、息子のテディが生きているという。 花屋のティナは父親がアメリカ兵で、母親に金を渡してアメリカに行かせてもらったと認める。ということは、やはりティナはレイの娘なのか。 ウェズリーは、アンテルの父親を殺したと思われるクーパー(レイ)を暴くために殺されたのか。 その頃、ティナはアンテルに誘拐されてしまう。 レイは単独で図書館でアンテルと対峙する。アンテルは父の敵を追っていた。 レイは、エディに引き入れられてハイジャック事件を起こしたと話す。エディはベトナム戦争中、ブラックマーケットなど様々な悪事を働き、ベトナムでも悪名が高かった。 ティナはエディの娘だという。 つまりアンテルの妹ということになり、自分たちがヌバク村で起こした出来事の埋め合わせをするために、ベトナム復興に金を渡してきたという。 アンテルとレイは撃ち合うが、そこにFBIが到着し、両者を捕らえる。 ブルームは5万ドルの検証が賭けられているクーパーとおぼしきレイを釈放する。 ブルームとアランは、共に生きた70年代を思い出しつつ、チャーリーたちの仲立ちでお互いを理解し合う。 シンクレアのデートのための洋服選びというのは、何なのでしょうね。 相手は秘密、特にニッキーには秘密、て気になります。 結局アミタが渡したのはアランが70年代に着ていた「いかにも」なジャケット。あれじゃ、笑いものですよ。(爆) あのころ、ベトナム反戦運動が激しくて、アランはそちらの方の側で正義を主張していたけれど、ブルームは国のために尽くした側で、レイ・ティルとは通じるものがあった。 謎の存在D.B.クーパーをプロファイルしたら、レイのような人物が浮かび上がったということかも知れません。 レイは優秀な兵士だったのでしょうが、非道な虐殺の現場を見て自分の意志で動こうとしたという。後にエディを殺してその親子をアメリカに呼び支援した。 一つ一つのエピソードがその時代を描いた作品を思い起こさせて、感慨深いです。 今もレイが山の中で暮らしているのは「ランボー」を思い出しますね。 マイケル・ホーガンも現世とは縁遠いレイを演じて、良い味を出していますよね。 それとアメリカ史上有名な「D.B.クーパー」と結びついたという訳で、話の筋を追うのが大変でしたが、見応えがありました。

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