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ディック・ウルフの「シカゴ」シリーズの中でキャンセルされた「ジャスティス」のストーンの上司が、NYに返り咲きですね。 実際に州を越えて、司法関係者が重要なポストに就くことがあるのかどうか知りませんが、この世界ではコネがモノを言うということでしょうか。 テーマは「Law & Order」シリーズらしい、メッセージ性の高いものでした。 マーシー病院の前に、10代の女性がシーツ一枚にくるまれて放置されていた。 意識がはっきりせず、性的暴行を受けた疑いがありSVUが対応する。 少女は14歳のデライラで、「ルークおじさん」に薬をもらい、おじさんの友達とデートをさせられたというが、詳しいことは話そうとしない。 病院前の防犯カメラから、デライラはウーバーで運ばれ、後部座席の男がデライラを置き去りにしたことがわかる。 運転手は不法滞在が知られるのを恐れ、警察に通報しなかった。 客の情報を元に、該当するアパートを聞き込みをしていると、海外旅行中の女性の部屋を狩りているビンスという男が放置したと分かる。 ビンスは仕事の関係でNYに滞在しており、今から帰宅するところだという。 身柄を確保して聴取すると、デライラが薬のせいで意識を失ったため慌てふためいて病院の前に置き去りにしたと渋々認める。 デライラとの出会いは、NYのネット広告で見かけたルークという人物の紹介だという。 SVUはビンスに、もう一日デライラを付き合わせたいとルークに連絡させ、知り合いとしてフィンが潜入捜査することになった。 フィンがルークの案内で建物に入ると、多くの少女たちがいた。 彼女たちは慣れた態度だったが、その中にさらに幼い少女が檻に監禁されて、怯えきっていた。 SVUが未成年の売春斡旋で踏み込みルークを逮捕するが、少女たちはルークに親切にしてもらったなどと言い信頼している素振りを見せる。 元々虐待されていた家庭から逃げ出してきたり、公園にいるところをルークに声をかけられ、この家にやってきた。 ルークは救い出した少女たちの面倒をみているだけだというが、SVUは逃げないように洗脳したと考える。 怯えた少女はガブリエラと言い、なかなか心を開こうとしないが、アマンダに少しずつ話をし始める。 NYにはバスに乗ってきたと言い、母親に会いたいと泣く。 ガブリエラにはニュージャージーで失踪者の届けが出ており、里親のウェルベック夫妻が国境を超えてきた密入国者の母子が政府に引き離されていることに心を痛め、ガブリエラを里子にしていた。 ガブリエラの母親マリアは6月に不法入国で逮捕され、ガブリエラはテキサスにある移民の子供の収容施設に入れられたという。 SVUは母親に会うためNYに出てきて、テキサスに向かうつもりだったのだろう。 しかし、このままガブリエラをウェルベック夫妻の元に戻すことはできず、SVUには難民再定住局に知らせる義務がありため、そうなるとガブリエラは収容施設に戻らなければならない。 アマンダは自分がガブリエラを引き取りたいという。 マリアの居場所がわかり、オリビアはテレビ電話で事情を尋ねる。 マリアは故国のグアテマラで、ギャングの殺人事件に関連し、このままでは殺されると恐れ国を出てアメリカを目指したという。 しかし、国境を超えたところで捕まりガブリエラは係官に連れ去られてしまった。 マリアが難民申請しても、結果が出るのに何ヶ月もかかり、それまでガブリエラとは離れ離れとなってしまう。 アマンダは妊娠したことを恋人の医師のポラックに告げる。 ポラックは中絶を前提に関係を続けるようだ。 SVUに難民再定住局のフェルプスが現れ、ガブリエラを連れて行くという。 それを見たガブリエラが「あの男がママを連れて行った」と怯え、SVUに助けを求めたため、オリビアは急遽フェルブスを未成年を誘惑して意思に反しNYにつれてきたのは誘拐罪にあたると言って、強引にフェルプスを逮捕してしまう。 オリビアの行動はマスメディアが注目するところとなり、さっそく記者が殺到する。 ストーンは公務員として仕事をしたフェルプスを起訴することは難しいというが、オリビアはそもそも世間に問題提起したいのだという。 司法省からもフェルプスの釈放を求める礼状が届き、オリビアは厳しい立場だが、ガブリエラの背後には3000人の同じ境遇の子どもたちがいるので闘いをあきらめないという。 同意したストーンはニューヨーク検察側としてフェルプス逮捕について正当性を訴えるが、連邦法が州法に優越することは明白だ。 判決は検察側の負け、ガブリエラはついにフェルプスに連れられて収容施設に向かうことになった。 オリビアは母親に会えるように力を尽くすとガブリエラに約束する。 ストーンはシカゴからNYの州検事に着任した、ジェフリーズに力になってほしいと頼む。 ジェフリーズは難しいが何とかしてみようと答える。 アマンダはポラックに、何も求めず子供は産むと告げる。 オリビアとジェフリーズはガブリエラの収容されている施設を訪ね、難民申請が認められたマリアとともにガブリエラを取り返す。 ジェフリーズはシカゴ育ちの同僚のコネを使って、マリアの亡命申請を早めたという。 しかし、今も施設の金網の中には大勢の少女たちが拘束されたままだ。 国境に壁を作るという政策が話題になっている中、南米からキャラバンを組んでアメリカを目指してきた人たちがどうなったのかは、あまり報道されないし、親と離された子どもたちがあんな環境で監禁されていたとはショックですね。 あれでは刑務所のようではないか。 ガブリエラはルークの家から施設の檻に移っただけということですね。 ギャング抗争の目撃者だ、というだけでは亡命が認められることは難しいというのも、現実にそうなのでしょうね。 移民の国のアメリカでは、カリシの曽祖父のように苦労してアメリカの市民権を得てきたのだから、彼らにも自由を求める権利はあるという話はフィンには響かない。 その昔は移民に公的補助、福祉制度はなかった。 続々と増える不法移民たちを誰が支えるのか。 奴隷として連れてこられた人々の子孫は今も自由に息をすることはできないというのに。 なるほど、ちょっとした会話が興味深かったです。 オリビアのフェルプス逮捕は職権乱用で咎められないのか気になりますが、司法界の裏の手を使うと親子を一緒にすることができるというのも「それで良いのか」と思いますよね。 そもそもオリビアに収容所の少女たち全員を親元に返す権限はない。 今回の未成年売春の容疑者たちをきちんと刑務所に送り込むのが仕事ですから、かなりの暴走ぶりでした。 アマンダの男選びは最低という決まりのようです。 カリシに意見されるのが嫌だから妊娠のことを言わないんですよね。 一応はきちんとした関係を望んでいたのでしょうけど、相手は遊びだったようだ。 ちなみに、上の子の父親は潜入捜査をしているデクランで、あの人はもう戻ってこないのだろうか。 「ゴッサム」も来シーズンで終わりですし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[Law&Order:性犯罪特捜班 S2-20] カテゴリの最新記事
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