NCIS~ネイビー犯罪捜査班 18 #412 Unseen Improvements
『見えざるもの』トーレスとビショップの関係について意味ありげな会話が多くて、ドラマのテンポを邪魔しているように感じました。ギブスの船のジョークもしつこいというか。それでも、前のストーリーの終結になったのでまとまった感じはあります。国防総省に勤務するタブマン海軍大佐が射殺された。強盗に襲われたとみられ、所持していたノートパソコンがなくなっていた。大佐はマスク姿の男ともみ合った末、相手の銃を奪おうとして撃たれたようだ。タブマン大佐は国家軍事指揮センターの所属で、原子力潜水艦のミサイル発射コードを管理しており、暗号技術者を管理する立場でもあった。しかし、盗まれたと思しきパソコンには公開鍵しか入っておらず、盗んだ目的は発射コードではなさそうだ。パーマーとケイシーは、トーレスとビショップの関係についてお互いに話し合うべきだと気を回す。ビショップは自分たちは友達だと言い張る。検視で大佐の爪の間から犯人のものとみられるDNAを検出、エドガー・プラウストという男が浮かぶ。身柄を確保して追及すると、1,000ドルで盗めと言われたという。大佐を殺すつもりはなかったが、銃を奪い合ったときに暴発してしまった。依頼主に渡したノートパソコンで彼らはウェブサイトを開いたが、そこにNCISのロゴが見えたという。どうやらNCISのコンピューターがハッキングされたようで、犯人はデータベースの中から捜査資料を閲覧した。目的はギブスの隣人だったフィニアスが預けられた叔父叔母のケイダー夫妻の情報で、マクギーはすぐにギブスと連絡を取る。ケイダ―夫妻は証人保護プログラムには入っていないが、リビアの伯父ハッサンに見つからないよう、密かにメリーランド州に引っ越しをしていた。その情報を犯人に知られたようだ。ハッサンは兄弟をフィニアスの母親に殺され、親子に前回100万ドルの懸賞金をかけた。ギブスは知らせを聞いてすぐにフィニアスの携帯に電話をかけるが、電話に出たのは州警察のバーンズ巡査部長だった。実はケイダ―夫妻の乗った車が事故を起こし、重体となった夫妻は病院に搬送された。子供の姿は見つかっていないという。停職中のためギブスは巡査部長にNCISに連絡するように言い、自分は病院に向かう。手術中の夫と安静のため昏睡状態におかれた妻からは話の聞きようがないが、妻のミッキーからはフィニアスが誘拐されそうになったことがわかった。ボルティモアのケイダー家では、何者かが家中を荒らしたようで、その目的はわからない。自分も捜査に加わろうとしていたギブスの家にフィニアスが現れる。外出していた一家が戻ると、家から男2人が飛び出してきて慌てて逃げたという。男たちは事故を起こそうとして、伯父の車が道路わきの木ににぶつかった後、ミッキーはフィニアスに逃げろと言った。ギブスはここは知られていないからと、フィニアスをかくまうことにする。フィニアスはギブスの今の生活について、あれこれ質問をしてギブスを困らせる。ハッサンについては、手下を3人連れてリビアを出国したことがわかる。カナダ経由でアメリカに偽名で入国し、レンタカーを借りたためその足取りを追うと、ケイダー夫妻の事故現場からは信号が途絶えてしまった。ただ、車を借りるときに使ったクレジットカードがフェアファックスのホテルで使われた。マクギーらがホテルに向かうと、そこに病気の男の子を看病する男がいた。男の子はハッサンの息子アフメドで、男はハッサンに脅されて治療をしている医師だという。アフメドは慢性骨髄性白血病で緊急に骨髄移植の必要があった。ハッサンの目的は血のつながったフィニアスから骨髄を手に入れることだったのだ。ハッサンはケイダー家でギブスからフィニアスに宛てた手紙を入手し、書かれていないギブスの住所を突き止めたらしい。マクギーがギブスに連絡をしたときには、すでにハッサンはギブスの家に手下を一人連れて侵入しようとしていた。ギブスはフィニアスと犬のルーシーを隠し部屋に隠し、一人敵と戦う。ハッサンはギブスの仕掛けたトラップに引っ掛かり、ギブスが銃を向けると隠し部屋を抜け出したフィニアスに殴り倒された。息子のアフメドに助けが必要だという言葉をフィニアスは重くとらえる。トーレスとビショップは自分たちの関係について、話をすることにする。フィニアスはアフメドに骨髄を提供することに同意し、ギブスはフィニアスに懐いているルーシーをフィニアスに譲ることにする。フィニアスが前回里親のところに戻っていった時、おばさん役がJAGのハリエットだとは気が付きませんでした。今回は包帯だらけの痛々しい姿で一瞬しか出てこなかったのがちょっと残念。ちなみに夫のバドは何度もNCISに登場しているので、ハリエットとわかるような姿ではだめだったのかしら。フィニアスとギブスがアナログな手紙という形で連絡を取り合っていたことが、敵に居場所を突き止められるきっかけになったとか、「電話帳」で番号を管理する超アナログなところとか、関連していたのですね。今回、タブレットを贈ってギブスと繋がることを勧めるダッキーだとか、テーマが一貫していたように思いました。でも自宅にパニックルームのようなものを準備していたり、敵と戦う面ではギブスはさすがに百戦錬磨でしたね。フィニアスがやたらギブスの身辺についてなんでも知っているのは驚きましたが、スローンとの関係だとか結婚しないのかとか、寂しいから犬を飼うんでしょうとか、これは脚本上の都合でしょうか。それと並行して、トーレスとビショップの関係をパーマーとケイシーがあれこれ聞きだそうとするのも、残り3話で何とかしたいという表れか。無理やりぽいですが、ビショップが人質になった体験が何か変化をもたらしていることは確かのようです。それがタイトルの「目に見えない進歩」とつながっているように思いました。銃の訓練をしたり、相手を殺す方法について平然と話すというビショップは、恐怖を克服したということだったのかも。トーレスの方は何やら別のことを想像しているようにお見受けしますが。ギブスもフィニアスから直球で寂しくないの?とぶつけられ、意地を張る気もなくなってきたでしょう。そろそろ、現場に復帰するころでしょうか。