銀次郎's Trade & Business

2006/10/02(月)22:33

ターゲットバイイング

オプション(124)

これもカバードコールと並んで教科書に良く載っている戦略である。 例えば「カナダ株ETF(XIU)をバイホしよう」と決めたとする しかし、すぐに買い注文を入れてはいけない XIUのように株式オプションが使える銘柄の場合、賢いトレーダーはいきなり現物を買わずに、まずは「PUTを売る」のだ。 国内で唯一オプションが使える225先物を例に説明すると・・・ 例えば9/29の225Fが16127円とする ここでいきなり買っても良いが、Target_Buyingを使うなら10月限PUTを売るのだ。 権利行使価格15500円のPUTを売るとプレミアムが45円(1枚で45,000円)手に入る。 もしこのまま225FがSQで15500以上ならプレミアムは丸儲け。 しかし、もし15500以下に落ちると・・・損失無限大! ・・・と思いきや、実は先物を買っていても同じように損するのだ。だから「15500PUTを売る」というのは「15500以下に下がったら先物を買う」というのと等価、正確には受け取りプレミアム分トクするのである。 Target_buyingの問題は「下がったら買おうと待ち伏せしていたのに、ガンガン上がってしまって買い損なう」ケース。これを避けるには、より「ITM寄り」のPUTを売れば良い。 先のケースなら例えば16500PUTを売る。すると、470円(うち本源的価値373円、プレミアム97円)入ってくるが、SQに先物が16500以下なら先物買いと等価(プラスプレミアム分トク)。もし予想以上にガンガン上がって16500以上になったら、オプション料が丸儲け。 まとめると、「下がったら買おう。買い逃しても構わない」というのならOTMを売れば良いし、「すぐに買いたい。買い逃しは避けたい」ならITMを売れば良い。その中間ならATMだが、実はATMはプレミアムが一番高いのでおトクな気がする。 ま、一般にITMは取引も少なく、思わぬスプレッドを喰らう可能性も高い。だから「急ぐならATM、急がないならOTM」というのが良いのではないか? 追記 225のようなCash-settledの場合は「現受け」が出来ないので、オプション精算&先物買付けを別途行う必要がある。当然手数料も嵩む。一方の株券オプションの場合ITMで終わると自動的に権利行使されて株券を受け取ることになる。Covered_Callの場合は株券を渡せば良い。このように手間ヒマや手数料を考えると、Target_BuyingやCovered_Callは先物よりも現物オプション向き?

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る