こん太’S “ぷらっ”とホーム

2004/10/09(土)02:40

劇薬

読書系(10)

読破するのに苦労しそうです--。4日、出先から会社へ戻る途中、清水久典著『死にゆく妻との旅路』を買い、そう思いました。何とも悲しいストーリーだからです。ページはどんどん進みますが、胸が一杯になる場面が繰り返しあり、その度、小休止しないと心が疲れてしまいます。 文庫の新刊コーナーを物色した際、同作品を見つけました。目ぼしい本が見つからない中、一際、目を惹くタイトルだったからです。ただ、パラパラと捲り、ブルーマンデーに拍車を掛けそうな内容という気もしました。だから、レジへ向かうまで、いつもより時間もかかりました。 購入を決めたのは、移動する際の電車の中で、読む本がなかったからです。予定では、知り合いTから借りた沢木耕太郎著『人の砂漠』を読むつもりでしたが、家に置き忘れました。音楽を聴きながら、携帯電話のメールを眺めるのも虚しい気がしたので、思い切りました。 しかし、結局のところ、途中まで読み、中断しました。末期がんの妻と、それを気遣いながら職を探す夫の仲睦まじい姿が、胸を締めつけるからです。勢いを増した雨がせつなさを助長させたこともあり、このまま読み続けると、最後のページを捲る前に、僕が負の感情に押し潰されそうになる予感もしました。 この作品は、僕にとって、劇薬です。刺激が強過ぎるような気もします。貧乏性が災いし、たとえ影響が強烈でも読み切らないと気も済みませんが、一気に片付けるのは至難の技でしょう。心に負担をかけ過ぎるからです。少しづつ、しかも精神的な余裕のある時にだけ、この本を開くことにしました。 劇薬だけに、使用上の注意は順守したいところです。。。 【参考】 清水久典著『死にゆく妻との旅路』は、読破するまでに時間がかかりそうです。あまりにも悲しく、そして、切ないので。。。

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