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カテゴリ:エネルギー問題
10日前ほどの話ですが、中国がイラクでの石油生産量を倍増させるための開発作業に参加することで協議していると報じられました。 -- (10/28)イラク、中国のCNPCと油田開発の再契約で協議開始へ 【北京=桃井裕理】訪中しているイラクのフセイン・シャハリスタニ石油相は28日、北京市内で記者会見し、フセイン元大統領時代に調印された油田開発に関する契約について、中国石油天然気集団(CNPC)と再契約のための協議を11月から開始すると発表した。他の中国石油大手とも精製分野などでの投資に向けた協議を進める見通しだ。 同プロジェクトは1997年に契約されたもので、投資額は12億ドル(約1400億円)規模とみられている。同石油相は記者会見で「再契約が成立すれば、すぐにでも油田の開発に入ることを期待する」と強調した。 イラクは治安回復の遅れなどで石油産業の復興が遅れており、石油相は「1日あたり250万バレルの現在の生産量を2010年までには同400万―450万バレルに引き上げたい」と表明。外資の導入で生産設備の復旧を急ぐとともに、中国や日本などアジアに向けた石油輸出を拡大する意向を示した。 http://www.nikkei.co.jp/china/news/20061028c2m2801x28.html -- 中国はフセイン時代からイラクの石油開発に食い込んでいましたから、安保理でフランス、ロシアと共にイラク戦争開戦に反対したのは自らの利権を守るためだして、その戦争反対の姿勢を殊更矮小化する見方が日本では広まっていました。 確かに反対の動機の解釈自体は正しかったかもしれません。 でも、たとえその反対が通じなくても、中国はちゃんと利権を確保していたということ。 それに対してアメリカをいち早く支持し、自衛隊員まで派遣して「復興(?)」に協力した日本は、イラクの利権どころか、アメリカと一蓮托生となってしまったがために、保有しかけていたイランのアザデガン油田の権益の大部分を失う始末。 そして、そのアザデガンで放棄させられた権益の一部を中国に譲渡すべく、イランは交渉中とのこと。 イラクであれだけ「人的貢献」をしたにも関らずアザデガン開発の主導権まで失った日本と、イラク戦争に反対して大して汗もかかないまま、イラクでもイランでも利権を得ようとしている中国。 まさに漁夫の利。 この差はどこにあるのでしょうね。 結局、政治と経済は別物ということ。 日本は政治的な立場を経済分野に持ち込みすぎて自爆しているということでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年11月07日 23時18分50秒
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