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ニューストピックス

2007年02月17日
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テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:海外の話
某所で、どうやらまた他人のブログに便乗したエントリを作られたらしいです。
ま、ご当人はリンクするつもりはないと言っているので、自意識過剰的な反応はするつもりもなかったのですが、それをネタに一昨日のアップにトラックバックを打ってきた方がいる。

ということで、エントリを書いたご本人には不本意かもしれませんが、一応、そこに書かれた内容は、私の一昨日のエントリを意識してのものだってこととさせていただいて、そのお間抜けっぷりを指摘させていただきましょうか。

もし、「自分はそんなつもりはなかった」とおっしゃっりたいとしても、それはトラックバックを打った人に文句を言って下さいね。

まず、この人は奇妙なことを書いている。

--
徴兵制推進派の主張
「オーストラリアはイラク派遣によって人員増を余儀なくされたし、志願者は減っている。だから将来的には徴兵制を導入しなければ、軍を維持できないのではないか」
--

少なくとも私はそんなことは一言も言ってない。
このままで行くとオーストラリア軍はデモシカ兵士ばかりなるかもしれないとは言いましたけど、「将来的に徴兵制を導入しなければ」なんてこれっぽっちも言ってないんですけどね。
オーストラリア国民が「デモシカ兵士」ばかりでも十分と思うなら、そういう選択肢もありなんですから。

ということで、出だしから自作自演がなされたこのエントリは、結論にいたるまでシャドーボクシングを繰り返しているだけってことです。

で、オーストラリアが2000年に発表した国防方針を引いてきて、

--
 つまり、オーストラリアの兵員増強計画は2003年のイラク派遣はおろか、その元凶となった2001年の同時多発テロ事件が起きる以前から既に決定済みの路線だったのであり、兵員の増加はイラクとは無関係のものなのです。
--

なんて言ってるんですけど、私がそれを読んでいないと思い込んでいるのがまた不思議。

ご当人が引いて来ているように、その方針の中で、国防軍の主要任務としては、

--
○国防軍の主要任務
・他国の戦力に頼ることなく、どのような攻撃からもオーストラリアを防衛できること。
・オーストラリア近隣諸国の安全保障に大きく貢献できる防衛力をもつこと。
・オーストラリアの国益が直接関係する近隣以外では、危機に対処する国際合同軍に効果的に貢献すること。
・広範な国益を支える様々な任務を遂行すること。
--

こういったものが挙げられている。
で、その中に「オーストラリアの国益が直接関係する近隣以外では、危機に対処する国際合同軍に効果的に貢献すること」がちゃんと入っているのです。

私の知る限り、これ以前のオーストラリア軍はそういったものに積極的に関与してきたとは言い難い。
ところが、この方針を定めたことにより、現実にオーストラリア軍は増員し、アフガニスタン、イラクへの派遣を行った。

無関係も何も、まさにこの方針通りのことがなされたってことです。

で、このオーストラリアの「Defense 2000」は、日本になぞらえるなら、自民党案による改憲に該当するってこと。

国としてそのような方針を立て、増員してその準備をし、実際に事が起きたらそれに則って人員を派遣した。

まさに、海外派遣をすることが増員に繋がったという私が申しているままなんですよね。

一体全体、こんな当たり前のソースを提示して、私の言ってることの何が否定できたと思っているんでしょう。

==============================

ただ、一つ私が知らなかったのは、

--
 この方針転換を元に、2004年に発表された「国防能力計画2004-2014」では、新型戦車導入を柱とする陸軍のハイテク化、海軍では大型水陸両用戦闘艦や新型防空駆逐艦の導入、空軍では大型輸送機の導入といった、海外派遣能力の向上が盛り込まれ、同時に軍の減員が決定しました。
--

この軍の減員が決定したという下り。

2000年の白書では兵員数を54,000名にするとなっており、2003年、2005年のアップデートでもそのフレームワークは守るとあったので、減員が決められたとは、私は知りませんでしたね。
そのような情報は見たことないし、「国防能力計画2006-2016」を見ても、要員数についての記載はなさそう。

でも、これが本当なら、現在の減員はその計画に沿ってのものということで、私の考えを修正する必要はあるでしょう。

ただ、それだと2000年の白書のフレームワークを守るという方針とは齟齬が出てくるんですけど。

そして、個人のブログのアーカイブにしか残っていないニュースですけど、以下のような情報とも合わない。

--
2006年08月30日
【国際】兵士不足を補うため採用基準を「太りすぎ・ぜんそく持ち歓迎」に変更 オーストラリア


 オーストラリアでは、地域和平に貢献する兵士の不足を補うため、軍隊に肥満ぎみの人や 軽度のぜんそく患者を受け入れることができるよう採用基準を緩める見込みだ。
ジョン・ハワード首相は先週、軍の人員が減っているにもかかわらず、新たに2つの部隊 もしくは2600人の兵士を増加するという100億オーストラリアドル(約8884億円)の費用が かかる計画を発表した。オーストラリア軍のピーター・リーヒー長官は、それが健康と 体重に関する基準を緩めることを意味していようとも、今後、年間500人の新兵を 集めてみせると語った。  「中には少しばかり太りすぎの人もいるかもしれませんが、私たちは運動で体重を 落とさせるのが得意です」と、彼はオーストラリア放送のテレビで語った。「子ども時代に ぜんそくだった人や、症状が軽い人ならば可能です。これも許容範囲ですし、 彼らが健康であることは保証します」  報道によれば、オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)は、オーストラリアは防衛軍を 構築するのに5年で5億オーストラリアドル(約444億2000万円)を費やしているが、 兵士の数は減少し続けていると発表している。過去2年間の防衛人員は目標に1000人 及ばず、軍を離れる人の数は増え続けている。離職率は陸軍でほとんど13%、 海軍でわずかに12%を越える高い数字を記録した。また調査によれば、軍人の30%が 離職を検討しているそうだ。  ハワード首相は、軍備の増強は今年に入ってからのソロモン諸島と東ティモールにおける 急激な治安悪化、またパプアニューギニア、フィジー、バヌアツなど太平洋の国々の政情 不安定によってうながされたものだと述べている。  オーストラリアのクリス・エリソン法務大臣は27日、国際紛争の地に派遣する警官を さらに400人増加させると発表した2日後、神経質な隣人たちを安心させようと試みた。 「私たちは単に他国に押し入って自分たちの存在をアピールするだけではありません。 私たちは物事のやりかたを教えます。彼らの招待があったときだけ、そこに行きます」と、 彼はネットワーク・テレビジョンに語った。 http://www.excite.co.jp/News/odd/00081156800302.html

http://blog.livedoor.jp/newsscrap/archives/50826510.html
--

過去2年間の要員は1000人及ばずと言っているんですよね。
減員しているなら、そんなはずはないはずなのに。

==============================

で、結論として、

--
 さて、この辺りで結論に入りましょう。オーストラリア軍の現状とは、2000~03年にかけての東南アジア・オセアニアの緊張状態に備えた軍拡から、04年以降は地域の緊張緩和に伴う「平和の配当」を受け取り、人員を減らすとともに、各国で主流となっている高機動性を備えたハイテク化軍隊への転換をより強めている、と言うことになり、冷戦後のトレンドそのままです。特に06年は東ティモールへ再度派兵を行っていますが、人員増という話は見られません。
 
 すなわち、オーストラリア軍の兵員数の推移だけで

「海外派遣する国は人員増を迫られる」

 などという結論を導き出す人間は、
情報を精査しないただのアフォ
か、または
悪質なデマゴーギスト
である、と言う事でファイナルアンサーです。
--

こんなことをおっしゃっているのですが、それこそ情報を精査していないのはこの人の方の可能性大。

確かに、昨年5月からオーストラリアは東チモールに人員を派遣してますけど、上に紹介したように8月に、

「新たに2つの部隊 もしくは2600人の兵士を増加するという100億オーストラリアドル(約8884億円)の費用が かかる計画を発表した。」

という報道があったのも事実。

「特に06年は東ティモールへ再度派兵を行っていますが、人員増という話は見られません。」と言いきっているところを見ると、この方はこの情報は知らなかったと見受けられます。
でも、現実は違ったようです。

ま、この程度の見落としで「悪質なデマゴーギスト(?)」なんてことは私も言いませんけど、「減員が決定しました」というソースがもし無く、あの「国防能力計画2004-2014」部分の防衛白書からの抽出と思われる文に、こっそり紛れ込ませたとしたら、「悪質なデマゴーグ」と呼んでも差し支えないかなと、私は思います。

そして、オーストラリア軍の現状が冷戦後のトレンドのままというのは明らかにおかしい。
一昨日のエントリにも書いたように、オーストラリア軍は1998年からの3年間では、約5千人もの要員を減らしているのです。
現状多少実員が減っているとはいえ、2000年の白書発表以前のトレンド、即ち「冷戦後のトレンド」と異なっているのは明白です。

オーストラリア政府は2000年の白書で、域外への派遣も軍の任務と位置づけ、増員を発表した。
その結果として現実に軍人の数は増やされ、イラクやアフガニスタンにも派遣された。

日本が自民党案のように改憲し、海外での武力行使も自衛軍の任務とするなら、オーストラリアのように増員を計画するのが当然。
そして実際に海外に派遣され、おそらくはその結果としての志願者減を引き起こすと、徴兵制の前にまず採用基準を「太りすぎ・ぜんそく持ち歓迎」といったような変更をせざるを得なくなる可能性は、オーストラリアを見れば十分にあると考えるべきでしょう。

しかしまあ、こちらのエントリの中身をほとんど支持する情報を載せて、結論だけは「デマゴーギスト(デマゴーグのこと?)」というのも、よくわからん話です。

==============================

で、当該エントリを書いた方は、「俺はあんたなんか相手にしていない」とおっしゃるかもしれませんが、それは最初に書いたように、そのようなトラックバックを打たれた方におっしゃってくださいな。









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最終更新日  2007年02月18日 05時16分59秒
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