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テーマ:戦争反対(1181)
カテゴリ:憲法
この時期になると、卒業式を君が代斉唱会にしたがる人が大騒ぎします。
先日東京地裁で、東京都が行った、元教員に対する卒業式における君が代斉唱時の不起立を理由とした嘱託職員としての任用拒否を不当として損害賠償を命じた判決が出ました。もちろん教委側は控訴のようですね。 この一件、中身がどう違うのか詳しくは知りませんが、昨年半ばに同じような裁判で東京地裁は任用拒否を正当と認めていましたから、裁判官によって意見が割れているということでしょうか。 ただ、今回の判決でも校長による職務命令は問題なしという判断だったようですが、この点には私は疑問ですね。 その職務命令の根拠となっている通達を出した教育委員会では、こんなことが言われているのですから。 ---- (2004年4月10日 都教育委員会第7回定例会) 【教育長】そもそも国旗・国歌については強制しないという政府答弁から始まっている混乱なのです。 【委員】 だから政府答弁が間違っているのです。だから文部科学省はきちんとやりなさいと、こう言っているわけです。 都の教育委員会としては市区町村に対してきちんとしたことを言うべきですよ。 http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/gaiyo/gijiroku/157teirei.pdf ---- 国旗・国歌については強制しないという政府答弁を受けて、国旗国歌法は制定され、学習指導要領も決められたはず。 それを教育委員会が勝手に捻じ曲げるのはアリなんですか? 教育委員会が「政府答弁が間違っている」と言うなら、教員が「職務命令が間違っている」と主張して何が悪いの? とも言えるはずですよね。 そこを頬被りして、処分だの任用拒否だのを振り回すのは、私には非常に教育上よろしくない行為に映りますが。 そもそも卒業式の目的は何なんです? 主役は誰なんです? 卒業式で君が代が歌われなかったら、生徒が卒業するのに何か支障があるんですか? 一部の参加者が不快に思うことが予めわかっているネタなんですから、それを敢えて持ち込むというなら、その教育委員や学校長が生徒の卒業を祝う気持ちは、そのネタを持ち込みたいという気持ちほどには無いってこと。 そんな学校長に「祝辞」など述べられても、私が生徒やその親だとしたら、ちっとも嬉しくありませんね。 「ああ、この人は生徒の卒業を祝うよりも、自分に対する上からの評価が大事なんだな」 ってことで。
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