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ニューストピックス

2010年02月26日
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テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:安全保障
2ヶ月にわたって粘着を続けた「自称殺人犯」さんも、このところ音無しのようなので、ここら辺でちょっとまとめておきましょう。

そもそもは、普天間問題でアメリカ大使が「激怒」などという、後に政府に完全否定された出鱈目に対してのエントリが発端でしたが、その「アメリカ様が怒っているんだー」と言い張る人々が、自分たちの脳内で勝手に沖縄の海兵隊ヘリ部隊を動かして陶酔感に浸っているだけだったということ。

で、上記エントリのコメント欄に書き込んで来る、海兵隊ヘリ部隊の基地は「沖縄本島」になければならないと言い張る人は、自分たちが支離滅裂なことを言っていることに、全く気が付いていない様子なのが、何とも滑稽でした。

彼らの主張は、

1)沖縄の海兵隊ヘリ部隊は人民解放軍が特殊部隊だけで台湾占拠を狙う際の、即応部隊である。

(2)中華民国政府の首脳が人民解放軍の特殊部隊に襲われたら、中華民国軍は混乱し対応できない。

(3)(2)の事態が起きた時に、ヘリ部隊は普天間(辺野古)から直接台湾まで海兵隊員を運び、下地島まで戻って給油する。

(4)下地島での給油は、台湾有事を周辺事態と認定すれば可能。

(5)下地島にヘリ部隊の基地を移設するのは、人民解放軍からの第一撃で壊滅する可能性がある。

(6)よって、沖縄本島以外に海兵隊ヘリ部隊を移設するのは「抑止力」の低下を招く。

というもの。

この中で、まず客観情報を無視しているのは次の2点。

まず、周辺事態認定では下地島で戦闘行動中の米軍への給油は不可という、日本の法律を無視している点。まあそこは、彼らがそこまで踏み込もうとしない武力事態対処法の方を使う、即ち自ら中国に宣戦布告するに等しい手段を採ることで、可能にできない訳じゃない。

もう一つは、海兵隊員はスーパーマンでも何でもない、ただの兵士だってこと。中華民国陸軍20万人、憲兵隊1万5千人が対処できない状況下に、数百人の軽武装の海兵隊員を突っ込ませて何ができるって言うんでしょ。加えて、もしそんなものでひっくり返せるなら、沖縄にはそのために投入するのにもっとふさわしい、グリーンベレー1個大隊と彼らを運べるMC-130が駐留している。それを無視して、わざわざ海兵隊を送るなどと主張しているのがこの人たちです。

続いて自己矛盾を来している点について。

下地島(先島諸島)に基地を移設した場合、第一撃で部隊が壊滅させられる可能性があるというなら、そんなところで給油もできないってこと。もし米軍が「帰りに下地島で給油」なんて考えているなら、中国はやっぱりそこを攻撃すれば、海兵隊の投入を止められるのですから、海兵隊ヘリ部隊が使えないのは同じ。
即ち、下地島(先島諸島)への移設ではなく「辺野古がベスト」とアメリカが言うのは、そういう軍事作戦上の理由じゃないって事であり、下地島への移設はできないと言いながら、下地島で給油するなんて言っている人達は、既に矛盾しているって事です。

で、ここまでは「共通仕様」部分。

==============================

ここからは、一生懸命粘着している「捨てハン.」というお間抜けさん固有の主張。

この人は、台湾有事に中国がこんなことをすると主張している。

下地を潰せばヘリ部隊の行動に制限を与えられるのだから、日本の領土を叩くのであれば防御力の低い下地を叩く。』

『(何のために「日本の領土を叩く」のという問いへの答えとして)戦略目標(台湾吸収)達成のため。』

『(どうせやるなら、戦略的価値の高いところを狙うはずという私の意見への反論として)それこそ「中国側の片道特攻」になる。700km以上飛んで、日米の部隊を潜り抜けて嘉手納攻撃後、また700km以上飛ばなければならない。』

『戦略目標が「台湾吸収」で、何で「米国を完全に敵に回す」行動を取る必要がある。逆にリスクが跳ね上がっているだろうが。』

ですって。
自分が何を言っているのか、全然わかっていないんでしょうね、この人。

そもそも「日本の領土を叩くのであれば」なんて書いている時点で、完全に目的と手段が逆転している。
結局、中国にとって何がメリットかではなく、以前にも書いた「嫌がらせをすれば満足」という発想だから、こういうお間抜けなことを書くわけです。

そして、そこを突っ込まれて「戦略目標(台湾吸収)達成のため」なんて、曖昧な言葉で逃げようとしてますけど、それじゃ全くやる事が逆。
だって、台湾に攻撃をかけるだけなら、少なくとも日本の自衛隊は手出しはできないし、米軍が介入するとしても米軍の基地しか使えない。
それが、下地島なんかを攻撃したら、自衛隊は本格介入できるし、米軍も先島諸島を含む民間の滑走路や港湾が使えるなど自由度が飛躍的に上がる。言ってみれば敵の攻撃力が2倍にも3倍にもなる口実を与えることになる。

じゃあ、下地島を攻撃して、それを上回るメリットがあるのか?
海兵隊ヘリ部隊が移設されていれば、それを一時は停めることができるものの、その効果は佐世保のエセックスがやって来てグアムから補充のヘリが来るまでの事。
もし、ヘリ部隊が移設されず下地島が民間空港のままなら、それこそ米軍は最初からそこを使えないんですから、全くメリットは無い。仮に強引な手法で下地島での給油を目論んでいたとしても、それが潰されて影響が出るのは、やはり佐世保のエセックスが到着するまでのほんの1−2日の話。
しかも、ヘリなんですから、極端な話ジェット燃料さえ補給できれば空港である必要すら無い

つまり、全く引き合わない話だってこと。

そんなお間抜けなことを中国がやるという発想が、全くもって非現実的です。

だから、どうせ日本に自衛権行使の口実を与えるなら、山本五十六が真珠湾を狙ったように、最初の一撃でその攻撃力を削ぐ戦略的価値の高いところを狙うでしょと私が申したところ、「片道特攻」だの「米国を完全に敵に回す」だのとお間抜けなことを言い出す。

海兵隊ヘリ部隊が直接台湾に突入するんだー、と吹き上がっている人々は、手段を「ヘリ」に限定しなければならないから「片道特攻」を主張しているってことになっているのであり、中国が日本を攻撃する時に、そんな限定をする必要がどこにありますか。
700km程度なら十分爆撃機の行動範囲だし、巡航ミサイルですら到達出来る距離。もちろんそれが成功するかどうかは賭けですけど、どうせやるなら、そこまでやると考えるのが普通でしょ。
ちなみに、中国本土からなら下地島も500kmは離れている。沖縄本島なら「片道特攻」だけど下地島ならそうはならない、なんて言える程の差異はありません。

そして、何と言っても滑稽なのはこの『何で「米国を完全に敵に回す」行動を取る必要がある』という言い逃れ。
だって、この人達は台湾有事において、アメリカは沖縄の海兵隊をその「初動」段階で、「即応」させて、突っ込ませると言っているんですよ。だったらその時点でアメリカはもう「完全に敵に回っている」じゃありませんか。既に相手が敵に回っているのに、何を甘い事を言っているんでしょうね。

加えて、中国が「米国を完全に敵に回す」ことなく台湾を武力統一することを考えているなら、米軍がどれほど沖縄に居ようが、それは台湾有事の「抑止力」にはならないってことになる。つまり、これまた見事なまでの自己否定ってことです。

ま、こんな出鱈目をよくもまあ、万人が見られる場所に書き込めるものだと、ある意味感心します。

==============================

しかしながら、最後の点である『何で「米国を完全に敵に回す」行動を取る必要がある』という見方は、それだけ切り取れば正しいと私は思います。
つまり、中国はアメリカが敵に回らない、言い換えればアメリカが軍事介入しないという目算が立ってから台湾に侵攻するということ。
アメリカと敵対してまで台湾を武力統一するメリットなんて中国にはまず無いし、そんなことをするくらいなら現状維持の方がマシ。

だから、台湾有事でアメリカの海兵隊が押っ取り刀で駆けつけるなんて事態がまず起きない。ちょっと考えればそういう国際情勢は簡単に見えて来るのに、それを見ようとしない人達がこうやって頓珍漢な海兵隊スーパーマン説を振りまく。

結局、彼らは自分たちが心地よくヒーローになれるシナリオの世界で遊んでいるだけ。
中国という悪役に苛められている台湾というお姫様の危難を救うため、アメリカと一緒に日本が即座に立ち上がり、悪い中国を懲らしめてメデタシ、メデタシ。そういうシナリオでなきゃヤダヤダとダダをこねているだけ。だから、悪役とお姫様が仲良くするなんて、彼らにはあってはならない事。

そしてヒーローになりたいのに、そのために(沖縄県民を除く)自分たちが血を流すことからは逃げたい。だからアメリカに弾除けになってもらうためにも、米軍の兵力削減なんてもっての他。そもそも台湾が占拠されたらシーレーンを妨害されるという話だって、中国がそんなことを言って来たら「やれるものならやってみろ」と突っぱねれば良いだけの話なのに、そういう矢面にも立ちたくないから、その前にアメリカ様に何とかしてもらおうという魂胆がそこにある。

だから、台湾を助けるというのも、台湾の人々のことを考えた義侠心の発露でも何でもない、自分が中国と向き合うことになることから逃げたいという後ろ向きの動機から。

要は「ヘタレ」ってこと。

それが改めて浮き彫りになったのが、この一連のやりとりの収穫でした。






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最終更新日  2010年02月27日 04時59分27秒
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