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白砂青松のブログ

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海外の話

2008年02月06日
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カテゴリ:海外の話

アメリカ大統領選挙の民主共和両党候補者による予備選は、その山場と言われたメガチューズデイが終わりました。

まれに見る接戦となった民主党はクリントン氏が8州、オバマ氏が13州を制したようですが、代議員数が100人を超える6州のうち4州を10ポイントを超える差でクリントン氏が取ったこともあり、獲得した代議員数ではほぼ互角となったようです(全州が州単位での比例配分方式と仮定して)。

かつては両党の予備選における代議員も、本選同様に勝者総取りが多かったと思うのですが。民主党はシステムを変えたようですね。勝者総取りの場合には、予め自分が圧倒的有利、圧倒的不利とわかっている州ではあまり選挙運動をする必要はなく、接戦州だけに重点を置けばよかったわけですが、比例配分なら、大差がついていることがわかっている州でも獲得代議員数の上積みを狙えるわけで、候補者としては手抜きができずに大変だろうなと思います。

まあ、勝者総取りというのは接戦州以外は関心をもたれないという意味でおかしな制度ではありますが、比例配分の方はどうしても最初から大きな州の意向が反映されやすいということで、州の独自性を尊重する立場からはこれまた問題ありとも言えるのでしょう。
比例配分という方式を取っている以上、そして今回のように有力候補が2人に絞られている以上、民主党の候補者レースは夏の党大会までもつれこむことが決まったと言えます。
どちらの候補も予備選での獲得代議員だけで過半数を制するには、あと1000名ほどの上積みが必要であるわけですが、これは残りの予備選、党員集会でほぼ100対0の完勝が必要とされるハードルですのでまず不可能。残る、予備選や党員集会とは関係なく党大会に参加できる約800人のスーパー代議員の持つ票の行方が候補者選出を左右するということになったと言えるでしょう。

これは民主党にとっては、有権者を候補者選出レースに長くひきつけることができ、その分マスコミへの露出も増えるというメリットがありますが、両候補がお互いにネガティブキャンペーンによって足を引っ張り合う確率も増したということで、そして、最終的な決定は「密室」で決められたというイメージがついてまわるデメリットもある。

あんまり有難くない状況かもしれませんね。

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一方、共和党はマケイン氏がこれで一気に優勢となりました。

共和党は勝者総取り州が多く、ところが今後は比例配分州が多いということで、ここでリードを奪えば簡単には逆転されない状態に持ち込めます。

取った州の数ではマケイン氏9州、ロムニー氏7州、ハッカビー氏5州と3つどもえ状態でしたけど、カリフォルニア、ニューヨーク、イリノイという大州を制したマケイン氏が獲得代議員数では圧倒したようです。

結局マケイン氏が勝てたのは、このメガチューズデイ前にジュリアーニ氏が撤退したのが最大の要因と言ってよいと思います。序盤では本命と見られていたロムニー氏は、ハッカビー氏が撤退してくれなかったものだから、保守票の分散を招き、一本化されていれば勝てたかもしれない、カリフォルニア、ジョージア、ミズーリ、オクラホマといった州を落とすことになりました。
それにしても奇妙な結果が出ているのがウェストバージニア州。マケイン氏1%、ロムニー氏47%、ハッカビー氏52%って何なんでしょ。ハッカビー氏は保守層の代表として遅れて立候補を表明しましたけど、現状ではどうもロムニー氏に対するマケイン氏からの「刺客」になっているように見えるんですけどね。

おそらくこのままマケイン氏が共和党の候補となるのでしょうけど、そうなると、今後はマケイン氏の政策そのものがよりクローズアップされることになるでしょう。特にマケイン氏を浮上させたというイラクへの増派姿勢が、ブッシュ政権が残す巨額の財政赤字とどう整合性を取るのか、同じ共和党ですから、尻拭いは責任をもってやらないといけないのが辛いところ。

で、これで予備選決着となりますと、本選までどうマケイン氏の露出を維持するかが、共和党の悩みとなるんでしょうね。








最終更新日  2008年02月07日 02時19分54秒
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2008年01月27日
カテゴリ:海外の話

本日ネタ元(?)がシリーズ最終回ということで(笑)、この返礼アップも最終回とするつもりです。

http://plaza.rakuten.co.jp/sugari/diary/200801250000/

で、暴力団Bのたとえについて、あちらのブログ主は以下のようにおっしゃってます。

----
しかし、この場合も、暴力団Bにしてみれば、効果は一緒ではない。

Bからすれば、
「警察がBを潰す場合」⇒「潰される」+「刑事罰、行政罰が科せられる」
「暴力団Aが自力でBを排除」⇒「潰される」

全く違います。
----

いえいえ、同じです。
「潰される」のは「刑事罰、行政罰が科せられる」からであり、それは「+」ではありません。

相手が警察の場合は「刑事罰、行政罰」によって「潰される」。
相手が暴力団Aの場合は「物理的排除、資金源の奪取等」によって「潰される」。

相手の手段が違うだけで、Bとしては「潰される」でしかないってことです。

というか、そもそも最初の話に立ち返ればもっと簡単だと思うんですけどね。

つまり、今回の地球儀の一件に関して学研は、産経のキャンペーンによって、資金を投じて製品を作ったのに、それを売ることができなかった。
では仮に以前に大連の税関がやったように、日本の税関が没収したらどうなっていたか。やはり資金を投じて製品を作ったのに、それを売ることができなかった。

学研にしてみれば、相手が税関であろうと産経であろうと、お金をかけて作った地球儀を売ることができないという効果は全く一緒ですよ。

加えて、企業のイメージをダウンさせるという点では産経の方がはるかに大きな力を持っていたのは明らかです。
「同じ」というのは、私はむしろ控えめな評価だと思っているんですけどね。

それから昭文社の一件との対比について、

----
>ですから「すごみ」とか「無理やり」とか、所詮は主観でしょってことです。

「主観」ではありません。判例・通説が示すところです。
----

こうおっしゃってます。

ネット上で、法律に詳しい(自称を含む)方のご意見を読む時に共通する違和感がここにも漂っています。
ネット上で法律知識を展開される方々は、このように「判例」とか「通説」とかをよく使われます。

でも、私が問題にしているのは「法律」じゃないんですよね。
着目しているのは「ケース」の方。

何をしたら「すごみ」で、何をしたら「無理やり」かってことですよ。
それは結局は被害者と捜査官の主観でしかない。というか脅迫とか強要の場合は通常は被害者がそう感じた、それだけでしょ。
これが例えば危害を加えるような言葉を吐いた、そしてそれが録音されていたとかいうならまだしも、報道を見る限りそういうものは示されていませんし。

いくら判例や通説なんて見たって、その「ケース」がどういうものなのかってことはわからない。

以前にやりとりした自称法学会に籍を置く方も、散々判例だの通説だの持ち出して、だから絶対にそうしなければならないというような主張をして来ましたけど、その「ケース」がどういうものなのかってところが、自分の主観だと認めちゃった、即ち、「自分がそう思うから絶対そうしなければならない」と言っていることになってしまってオシマイでしたもの。

----
「すごむ」という行為が、この定義に該当するかどうか、これまでの判例から判断されることになります。
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ですから問題は、通常は被害者の証言しかない脅迫、強要事件における何が「すごむ」という行為と認識されたかということです。
それは「これまでの判例」ではまず判断できません。

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「一企業の商行為でも不誠実のそしりは免れない」、これが刑法第223条の「告知」「脅迫」に該当するかどうか。
「脅迫」とは、「一般人をして畏怖せしめるに足る害悪の告知」をいい、判例は、第三者による加害の予告の場合には、脅迫には当たらない、としています。
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産経紙上の記載は、第三者の加害の予告ではありませんね。その「そしり」を自分達でやっているんですから。

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ありませんが、しょせんはこの人の主観であり、普遍性を持ちうるものではありません。
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私も自説の普遍性まで主張しようなんて気はさらさらありません。

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全く違います。あくまでも、「昭文社の社員」に対して「念書を書かせた」という行為の強要です。

そもそも、強要罪は「個人の自由」を保護法益としているため、法人に対する「強要」は成立しないというのが通説です。
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「会社に地図を回収させる」行為が「人に義務のないことを行わせた」とされたわけではありません。
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法律解釈は、本来私の論点ではありませんが、ここがどうにも不思議なところ。

社員に対してだと言ったって、それは昭文社が何をするかを書いた念書を書かせたんでしょ。
その個人が何かをするという念書ではないのでしょ。

だとすれば、法人に対する「強要」は成立しないなら、そもそもこの事件で「強要」の疑いで逮捕したこと自体が間違いなんじゃありませんか?
念書を書く事自体が強要だなんて言ったって、その「念書」が何の意味もなさないただの紙切れなら、「個人の自由」を侵害したとか言えるものでもないでしょう。その「すごむ」という行為をもって「脅迫」したとみなすのがせいぜいだと思いますけど。

むしろ不思議なのは、その通説だとかいうものを決めている人々が、何でそこまでして「法人」を除こうとするのかってことですね。
この「昭文社」の一件がもしその「社員に念書(中身はどうでもいい)を書かせた」ことが強要だと言うなら、今回の「学研」の一件は「代表取締役に必要の無い記者発表をさせた」ことが強要となってしまうのではないのでしょうか。私としては変だと思うのですが、昭文社の一件がそういう理由で強要になるなら、学研にもそのロジックは通用するはずですよね(学研の代表取締役にそんなことを訴える気がないのはもちろん承知)。

まあ、この方が言っている通りなら、おそらくあの事件は不起訴になっているんじゃないんですしょうか。
それならそれで、私の最初の疑問「今回の産経の行為とどう違うんでしょう」の答えは出たってことになりますけど。

----
主観の差でなく、「この人の主観」と「現在の法理論、判例」との差です。
現在の法理論、判例に基づき、その差異があることは、客観的に見て明らかです。
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違いますね。
私と、政治団体総裁の行為を「強要」と訴えた「昭文社」(逮捕に踏み切った警察、検察を含む)と、産経のキャンペーンを「強要」と訴えない「学研」の主観の差ですよ。
何が「すごむ」で、何が「無理やり」かは、いくら現在の法理論、判例を持ち出したところで「客観的に明らか」になることなどあり得ません。必要なのは、その時起きていた事態に関する情報です。そしてその情報の評価は必ず評価者の主観に依存するということです。

----
ただ、「この人の主観は、現在の法理論、判例とは異なっている」という事実のみ指摘し、これ以上の議論は不要であると考えます。
----

「ケース」ではなく「法理論、判例」に話がずれている時点で、残念ながら議論にはなっていなかったということです。

----
なお、今回のエントリについては、私自身の主観によるものではなく、あくまでも判例・通説に基づいて記載していることを申し添えます。刑法の入門書に記載されている程度のことをまとめたに過ぎません。
----

刑法の入門書というより、ウィキペディアに記載されている程度の内容ですよね。
ですから、当然私もこのくらいは認識してますよ。

でも、何度も言うように、問題は判例・通説ではなく「ケース」です。
法律がどう適用されるか以前に何が起きたのか、です。

では。







最終更新日  2008年01月28日 02時21分48秒
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2008年01月25日
カテゴリ:海外の話

できたら『Yes!「台湾島」地球儀のこと。5』として、日本における「台湾」の取扱い方についてのご意見も伺いたかったところですが、これでオチとおっしゃってますね。

http://plaza.rakuten.co.jp/sugari/diary/200801240000/

ということで、返礼エントリもこれが最後かもしれません。

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「販売中止、回収などの判断は当然」ではありません。
「学研」は一民間企業であり、株主の利潤が最大になるように動くことこそ当然です。(従業員の利益や顧客満足も重視すべきですが。)いずれにせよ、利潤が最大になるように動くのが企業原理であることについては、異論はないはずです。

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結果として、「学研」は(グループのイメージ低下という目に見えないリスクも含めて)「販売中止、回収」しただけです。

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民間企業としては、その通りでしょうね。

確かに学研にも問題があります。

「台湾島」表記だけなら、これまでの日本で売られている地図や学習教材で見られていた「一つの中国を尊重」という政府の立場から何も問題はなかったわけですが、あの音声案内はやり過ぎ(何も案内されなくても中華人民共和国政府は文句を言えない)だし、樺太、千島の白抜きを忘れる(これも白抜きにしていても中華人民共和国政府はおそらく文句は言わない)ことで、産経のようなメディアに、外務省や文部科学省に「違和感」などというコメントを取らせる口実を与えてしまったのですから。

中華人民共和国から言われたという割には、あちらが輸出許可の条件としているとは思えないこと(音声案内、樺太、千島)まで盛り込んでいたあたり、「圧力」以前の問題として、そもそもちゃんとした製品としてチェックがされていなかったのだと思います。
ひょっとしたら、中華人民共和国は全く圧力などかけておらず、香港の会社が作ったものを、学研はノーチェックで輸出してしまい、後から指摘されて直そうとしたら、余計な手間とコストがかかることを嫌がった中国の工場から「政府が許可しない」と言われた、それだけのことだったという可能性だって、私はかなり高いと思っています。

ただし、そのとばっちりを受けてやはり産経に書き立てられた他の企業は、私は気の毒だと思いますね。

「タカラトミー」「やのまん」「デビカ」

彼らは、これまでの日本の立場に則った製品を作っていただけなのに、製品の回収や交換という事態に直面させられているのですから。

それに、彼らはどんな訂正をしているんでしょう。「台湾」と表記するとは言っても、それは「国名」の字体でなのか「省名」の字体でなのか、あるいは他にはどこでも使われていない字体でなのか。
「日本の常識」から外さないためには3番目しか有り得ない。つまり、それは国の名前でも省の名前でもない。
では一体全体何の名前だと見た人は認識するのか。一番素直なのは「島の名前」と読むことでしょうね(苦笑)。

「日本の常識」に照らして、「台湾」という地域を表記するにあたり「台湾島」と書くのは、一番問題のない方法だったのに、その道を塞いでしまい、結果的に利用者に玉虫色の解決を押し付けるのが今回の産経のキャンペーンってことです。

----
産経は、取材し、報道し、記事を書く。記事に対して論評する。
マスコミというお仕事上、当然のことをやっているだけで、適法にやっている以上、何の問題もない。

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私はそこまで割り切れませんね。

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一方の利益が結果として他方の損失につながることは、よくあることです。
適法になされている以上、正常な企業活動といえます。
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確かに、地図や地球儀に「台湾島」との表記がなされているというのは嘘を書いているわけでもなく、適法であるのはその通り。
でも、それがこれまで問題とはされていなかった正常な企業活動まで妨げるのは、やはり問題でしょう。
それがダメだというなら、最初にそれがなされた時点で取り上げるべきだった。

自分達がいままでそれを認めていたのに、今になってダメというのは、私は「正常な企業活動」とは言えないと思います。
最低限、自分達はそれをいままで認めていた、でもやはり問題だと思うという釈明があってしかるべきでしょう。

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また、「産経さんが一人で騒いでいるって気配もありますが。」という意見、
これは、産経に対する褒め言葉でしょうか。
他紙が目を付けていないところにこそ、ビジネスチャンスがある。
記事の内容も、コアな読者受けするようなもので、顧客満足にも配慮しているし、いうことありません。

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今回の問題、他のマスコミも日本のこれまでの地図や地球儀がどうなっていたかを全く報じていないようですね。

ですから、産経の印象操作が完全に一人歩きしています。自分達が中学時代に何を習ったかすっかり忘れて、「台湾に失礼」とか言い出す困った日本人が沢山現れている。

これは「顧客満足」で済まされる問題なのでしょうか。
これで地図の記載が変われば、それは明らかに「顧客」ではない人々にも大きな影響を及ぼしますが。

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今回の件を無理やり「領土や主権」や、「台湾に対する認識」に結びつけること自体、無理があります。不良品かそうでないかのライン上にある製品、返品クレームへの対応とそれに絡んできたマスコミなど企業活動のひとつの結果として捉えるべきであると思います。そういうケースってこれだけじゃなく、他にもたくさんありますよ。

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ところが、最初から産経の報道が「領土や主権」に結び付けているものだから、皆、そのイメージでこの問題を捉えている。
「捉えるべきであると思います」と言われても、現実の産経の姿勢がそうなっていないのですから、今回のは既に「そういうケース」ではないってことです。
それを踏まえて、これを「そういうケース」とするには、やはり他のマスコミに日本は過去35年余の間「台湾」をどう扱っていたかをちゃんと報じてもらいたいと思います。

私ごときがこんなところに書いたって読む人なんてごくわずかですし。

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私が今回の事件で最も懸念しているのが、自分達が義務教育において何を習ったかをきれいさっぱり忘れて、「台湾に失礼」とか的外れなことを言う日本人がこんなにも沢山いたこと。それを指摘しようというマスコミが全くと言っていいほど現れないこと。

私は、これまでいろんな外国人と話をする機会がありましたけど、確かに「愛国心教育」に力を入れているのであろうと思われる国の人から、戦前の日本のやったことに対して話題を振られたことがあります。もちろん、私はその筋の専門家ではなく、そこはそんな話をする場ではないので、そういう時はまともに相手にしません。
で、そういうことをしてくる人にどんな印象を持つかと言えば「自分の国に誇りを持つ立派な人」なんてものではなく「失礼な人」。

今回のことでの反応を見ると、こういう日本人が今後世界に出て、私が出会った「失礼な人」のようなことをしでかすのではないかと思うとちょっと心配。

この問題が「顧客満足」で済まされるとは思えないのは、私のそういう体験故なんでしょうかね。

特に「台湾に失礼」とか言っている人は、台湾に住む人に対してその背景を考慮することなく「台湾は独立国」とか「一緒に中共と戦おう」とか言い出しそう。それをリップサービスだと思っているでしょうから。
私がある地域で出会う人々の中には、日本はアメリカに原爆を落とされたというイメージだけが染み付いていて、日本人にあったらアメリカを一緒に罵るのがリップサービスだと思っている人がけっこう居るのと同じ。
もちろんそれは「失礼な人」よりはマシですけど、少なくとも知的には見えないし尊敬はされない。

義務教育の時に習ったことをちゃんと覚えていれば、そういうことを仕出かす可能性は少ないんでしょうけど、今の日本人はそうではないということがわかってしまいましたからね。


しかし、今回のことでの日本政府のダンマリは、「日本の常識」に則った地図や地球儀を作りながら回収や販売中止に追い込まれたメーカーにして見れば、裏切りでしかないと言えるでしょうね。


では。







最終更新日  2008年01月26日 00時08分40秒
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2008年01月24日
カテゴリ:海外の話

一昨日の返礼エントリに対して、またお返しをいただきましたので、こちらも再度返礼させていただきます。

http://plaza.rakuten.co.jp/sugari/diary/200801230000/

しかし、この方もっと冷静な書き方をする人だと思っていたんですけど、今回のエントリでは

>キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!

こんなものを書いたりして、妙に情緒的でちょっと残念です。

で、おっしゃっていることも少し変。ただ、それは私の書き間違いにも原因はあるんですけど。

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延々と独自の法律解釈論を展開されていますが、法律を少しでもかじったことのある人なら、この人の理論のどこがおかしいか、すぐに分かると思います。
いわゆる「行政法」と「民法」の区別がついてない。
----

まず、私は法律解釈論など展開したつもりは全くございません。
問題は一企業としての産経グループがどういう状況が起きることを意図していたかということであって、それが法律上どうかなんてどうでもいいことだとしか考えていません。

それを勝手に決め付けられても、こちらとしては何ともお答えのしようがありません。

----
だから、こんな「独自の法解釈」も行なわれる。

>ある暴力団Aと敵対する暴力団Bが潰れるのに、警察がBを潰すのも、暴力団Aが自力でBを排除するのも、名目は違っても暴力団Aにしてみれば効果は一緒。

説明の必要すらありませんが、「効果は一緒」という部分が誤り。

Aからすれば、

「警察がBを潰す場合」⇒少なくとも、Aは何ら法的責任を負わない。
「暴力団Aが自力でBを排除」⇒排除の方法が違法・不法であれば、Aは刑事上、民事上の責任を負うことになる。

となります。
----

え~、ここでまずお詫びを。

上で引用されている私の書き込みの「暴力団Aにしてみれば効果は一緒」は、「暴力団Bにしてみれば効果は一緒」の書き間違いです。この方のエントリを読むまで本当に気がつきませんでした。

今回、大連の税関で日本人学校がやられたこと、そして学研が回収、子会社解散に追い込まれたこと、いずれも「B]の立場での話ですから。

ということで、この部分に対しては私がコメントできる立場ではないのですが、Aの立場でそういう違いがあるというなら、ますますこれは公権力が表に立つべき話。
即ち、「主権問題はもっと敏感に」と主張する産経が大連の税関のやったことを批判するのはおかしいと思うのですが。

==============================

続いて、「昭文社」の地図の誤記に対する強要の件。

もちろん、私とて両者が全く同じ例でないというのは百も承知。

ですから、あくまでも「今回の産経の行為とどう違うんでしょう」と書いたのであって、「産経も全く同じことをしている」などとは書いてないんですけどね。
もし、私が「産経も全く同じことをしている」と書いていると思われているなら、それは誤解ですと申しておきます。

で、その内容ですが、

----
いわゆる刑法第223条ですね。
(強要)
第二二三条  生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する。
2  親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も、前項と同様とする。
3  前二項の罪の未遂は、罰する。

産経の記事は、報道機関として、「報道の自由」により認められた権利に基づいて報道しているだけで、「主張」という形で、報道事実に対して、意見を表明しているだけで、違法性はありません。刑法第223条による「生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫」わけでも、「暴行を用いた」わけでもない。そもそも「強要」の要件を満たしていない。
例えば、記者が、「記事にされたくなければ回収しろ。念書書け。」といえば強要に当たるだろうけど、記事にしたくらいでは「強要」には当たりません。
----

報道の自由があるように、個人にも言論の自由はありますよ。

----
この事件を例にとれば、

「2人を呼びつけ「どう対応するんや」などとすごみ」=暴行を用いて
「念書を無理やり書かせた」=人に義務のないことを行わせ

となります。
----

ですから「すごみ」とか「無理やり」とか、所詮は主観でしょってことです。

この政治団体総裁の行為がそういうものだったというなら、産経のそれも学研が回収を発表する前の記事に「一企業の商行為でも不誠実のそしりは免れない」などと、その名誉が傷つけられることが「告知」されており、その発表後には「夕刊フジがすっぱ抜き、小紙にも転載された」「販売中止、回収などの判断は当然」と書いているのですから、人に義務のないことを行わせたと自分から言っているではありませんか。

私には産経のやっていることも「すごみ」「無理やり」にしか見えませんでしたけどね。
学研に回収すべき義務は全く無かったんですから。
もちろん、これで実際に警察が動くなんてことがまずあり得ないのは、私も承知していますが。

以前にそういう強要事例を報じていた産経が、今度は自分達が似たようなことをしているのでは。そこで産経のは「すごみ」でも「無理やり」でもないと言うなら、それはかつて言われた「東側の核はきれいな核」のような、主観の差でしかないということを私は指摘したまでのことです。

ところで、

----
さらに、刑法第223条において、被強要者が法人の場合、強要は成立するか否かという論点もあります。現在のところ、判例としてはありませんが、通説は、否定しています。
----

とのことですが、「昭文社」の一件は法人への強要ではないのでしょうか?

----
というか、「報道被害」「風評被害」といえば、民事の名誉毀損から考察するのが普通なんですが。
刑事の「強要」から来るとはマニアックですね。
----

同じく地図の「誤記」、自主回収、そして金品の要求なしとこれだけ揃ったので、私は事例として着目したまでのこと。
法律上の正確な解釈やなど、はっきり言ってあまり興味はありません。

==============================
----
ちょっとやりすぎたかも・・・反省。気分害したのなら、ごめんよ~
----

全く。

それよりも、肝心要の台湾が中華人民共和国の領土と読める地図が「日本の常識」でもあるという点についてはコメントはございませんか?
あるいは「台湾」は国名ではないという点についてはいかがですか?

産経に何の権限があったかなんてことより、日本政府や普段使っている地図は「台湾」をどう扱っているかを認識することの方が、我々の日々の生活に与える影響という点からも、はるかに重要だと私は思うのですけど。

今後もいただけないとしたら、大変残念です。








最終更新日  2008年01月25日 06時41分00秒
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2008年01月23日
カテゴリ:海外の話

前書きは以下の通り。

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平成十七年十月三十一日提出
質問第六六号

中学校使用の地図帳及び外務省ホームページにおける台湾の取り扱いに関する質問主意書

提出者  笠浩 史


 現在、義務教育課程における中学生が社会科で使用している地図帳は帝国書院発行の『新編 中学校社会科地図 最新版』と東京書籍発行の『新しい社会科地図』の二冊であるが、この二冊がいずれも台湾の東側(太平洋側)に国境線を引いて、台湾を中華人民共和国(以下、「中国」と略)の領土として取り扱っている。また、この二冊の地図帳で使用されている資料も全て中国の資料であることから、台湾が中国領として取り扱われている。
 この地図帳を発行する教科書会社の説明では、国名を含めた領土・領域の記載については、外務省編集協力の『世界の国一覧表』と日本国政府の見解に基づいて取り扱っているとのことである。
 確かに『世界の国一覧表』(二〇〇五年版)において、台湾は独立国家として扱われているのではなく、「その他の主な地域」の項に掲載されている。しかし、その「領有ないし保護などの関係にある国」の欄には日中共同声明の一文が記されているだけで、どこにも中華人民共和国が台湾を「領有」や「保護」をしているとは記されていない。
 それは、台湾の次に掲載されている「ホンコン(香港)特別行政区」や「マカオ(澳門)特別行政区」における「領有ないし保護などの関係にある国」の記述と比べてみれば一目瞭然である。そこには「『一国二制度』による自治が認められた中国のホンコン特別行政区」「『一国二制度』による自治が認められた中国のマカオ特別行政区」とあり、香港やマカオが中国、即ち中華人民共和国の領土であることを明記している。もし教科書会社が説明するように、台湾が中国の領土だとするならば、『世界の国一覧表』では香港やマカオと同じように記述するのが当然であるのにも拘らず、そのようには記述されていないのである。
 また、台湾の領土的地位に関する日本の国際法上の立場は二つあり、一つは昭和二十六年九月八日に署名し翌年四月二十八日に効力が発生したサンフランシスコ講和条約に基づくものであり、一つは昭和四十七年九月二十九日に署名した日中共同声明に基づく立場であると理解している。
 まずサンフランシスコ講和条約においては、その第二条b項において「日本国は、台湾及び澎湖諸島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する」と謳われており、これを以て日本は台湾及び澎湖諸島を放棄した。
 また、日中共同声明においては、その三項で台湾に触れ、中国政府が「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する」としたものの、日本国政府は「この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重する」として、台湾を中国の領土とは承認していない。
 日本が中国の主張を承認していないことは、当時、日中共同声明に署名して帰国した大平正芳外相が、自民党両院議員総会において、「台湾の領土の帰属の問題で、中国側は中国の領土の不可分の一部と主張し、日本側はそれに対して『理解し、尊重する』とし、承認する立場をとらなかった。つまり従来の自民党政府の態度をそのまま書き込んだわけで、日中両国が永久に一致できない立場をここに表した」と明言していることからも明らかであると理解している。
 即ち、日本は領土に関して「カイロ宣言の条項は、履行せらるべく、又日本国の主権は、本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局限せらるべし」とするポツダム宣言を受諾するも、サンフランシスコ講和条約の締結によって台湾に対する権利や権原を放棄した。つまり、サンフランシスコ講和条約の当事国としての日本が台湾の領土的地位に関して独自の認定を行うことは条約の効果を自ら否定することにもつながるので、日中共同声明においても「承認できない立場にある」というのが日本の立場であったと考える。その結果、台湾の法的地位を未決定とし、台湾を帰属先未定とする日本政府の立場は現在まで続いていると解釈できる。
 一方、現在、外務省のホームページ「各国・地域の情勢」における「アジア」の「各国情勢」で中国をクリックすると、中華人民共和国とともに台湾が同じ色で表示される。つまり、この地図では台湾が明らかに中国の領土の一部として取り扱われているのである。ところが、同ホームページでは台湾は北朝鮮、香港、マカオと共に「地域情勢」でも取り扱われており、外務省が台湾についてどのように取り扱おうとしているのか、見るものをして混乱を生じさせているのである。
 従って、次の事項について質問する。

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以下、質問と答弁を対比させて書きます。

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(質問)
一 台湾の領土的地位に関する「日本国政府の公式見解」とはいかなるものなのか。その根拠についても明らかにして頂きたい。

(答弁)
 我が国は、日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号)第二条に従い、台湾に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄しており、台湾の領土的な位置付けに関して独自の認定を行う立場にない。台湾に関する我が国政府の立場は、昭和四十七年の日中共同声明第三項にあるとおり、「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部である」との中華人民共和国政府の立場を十分理解し尊重するというものである。

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(質問)
二 台湾の領土的地位に関して、サンフランシスコ講和条約の当事国であるアメリカやイギリスなど連合国の見解を政府として、どう理解しているのか。

(答弁)
 米国については、千九百七十八年の米中間の外交関係樹立に関する共同コミュニケ等において「台湾は中国の一部であるとの中国の立場を認識する」との立場が示され、英国については、千九百七十二年の英中間の大使交換に関する共同コミュニケにおいて「台湾は中華人民共和国の一つの省であるという中国政府の立場を認識する」との立場が示されていると承知している。

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(質問)
三 地図帳発行会社は台湾の取り扱いについて、外務省編集協力の『世界の国一覧表』と日本国政府の見解に基づいて取り扱っているとしているが、そのような指示は文部科学省が検定の際に出していると考えられる。それで相違ないか。文部科学省の検定基準などで定めているとすれば、具体的に提示していただきたい。

四 教科書会社が『世界の国一覧表』の記述をそのように解釈をしているのは、教科書を検定する文部科学省の指示するところなのか。指示しているとすれば、それは資料を含めていかなる根拠によるのか。

(答弁)
 教科用図書における外国の国名の表記については、義務教育諸学校教科用図書検定基準(平成十一年文部省告示第十五号。以下「検定基準」という。)において「原則として外務省編集協力「世界の国一覧表」によること」とされているものである。
 台湾については、御指摘の「世界の国一覧表」において「その他の主な地域」として記載され、「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であるとの立場を表明しており、日本国政府は、その立場を十分理解し尊重することを明らかにしている∧日中共同声明∨」との解説が付されており、教科用図書の発行者においては、これらの記載を踏まえ、教科用図書を編修しているものと考える。

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(質問)
五 文部科学省の検定において、台湾を中国領と表記する帝国書院発行の『新編 中学校社会科地図 最新版』と東京書籍発行の『新しい社会科地図』は検定で合格している。合格は資料を含めていかなる根拠によるのか。

(答弁)
 株式会社帝国書院発行の「新編 中学校社会科地図 最新版 帝国書院編集部編」及び東京書籍株式会社発行の「新しい社会科地図」については、検定基準に照らし、教科用図書検定調査審議会の専門的な審議により教科用図書として適切であると判断され、合格となったものである。

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(質問)
六 来年度から使用される地図帳でも台湾は中国領と表記されているのか。

(答弁)
 お尋ねの「台湾は中国領と表記されている」とはどのような記述を意味するのか必ずしも明らかではないが、平成十八年度から中学校用の教科用図書として使用される地図において、台湾と中華人民共和国との間に国境線を示しているものはない。

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(質問)
七 外務省はホームページにおいて台湾を中国の領土の一部として取り扱っていると解釈できるが、それで相違ないか。

(答弁)
 台湾に関する我が国政府の立場は、一についてで述べたとおりである。

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(質問)
八 台湾に関して、中学校の地図帳における資料は『中国地図集 一九九六』や『中華人民共和国行政区画簡冊一九九九年版』など、すべて中国のものを使用しているため、台湾は中国の一部として表記されている。このような資料を使用する中学生は台湾を中国の一部であるとしか認識できないと思われるが、政府の見解はどうか。

(答弁)
 教科用図書としての地図において、学習上必要な各種の主題図を取り上げるに当たって、中華人民共和国の資料を含めどのような資料を用いるかは教科用図書の発行者の判断にゆだねられているところであり、御指摘の「中学校の地図帳」は、検定基準に照らし、教科用図書検定調査審議会の専門的な審議により、教科用図書として適切であると判断されたものである。

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(質問)
九 台湾が中国領でないという「誤った事実の記載」が明らかになった場合、地図帳の発行者である教科書会社は「教科用図書検定規則」第十三条第一項に従って「文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行わなければならない」し、あるいは文部科学大臣が同条第四項に従って「発行者に対し、その訂正の申請を勧告」しなければならないと考える。政府の見解はどうか。

(答弁)
 お尋ねは、仮定の問題であり、答弁を差し控えたい。なお、教科用図書検定規則(平成元年文部省令第二十号)第十三条第一項において「検定を経た図書について、誤記、誤植、脱字若しくは誤った事実の記載又は客観的事情の変更に伴い明白に誤りとなった事実の記載があることを発見したときは、発行者は、文部科学大臣の承認を受け、必要な訂正を行わなければならない」とされ、同条第四項において「文部科学大臣は、検定を経た図書について、第一項及び第二項に規定する記載があると認めるときは、発行者に対し、その訂正の申請を勧告することができる」とされているところである。

------------------------------------------------------

ということ。
少なくとも台湾の表記について政府が学研の地球儀に「違和感」など表明するはずがないってことです。








最終更新日  2008年01月23日 03時53分15秒
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2008年01月22日
カテゴリ:海外の話
3回ほど、産経の台湾島キャンペーンの奇怪さを書かせていただきましたが、これについてある方からトラックバックをいただきましたので、こちらも返礼させていただくことにしました。

http://plaza.rakuten.co.jp/sugari/diary/200801210000/

まず、私が産経の「主張」を引用して

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(引用)
3年前には、中国大連の税関が、尖閣諸島を日本領とした日本の地図などの副教材を多数差し押さえ、大連日本人学校が一部没収や罰金に泣いた事例もあった。日本の税関が逆のことをした事例があるだろうか。
(引用ここまで)
----

その「逆のこと」を今やらせているのが、産経グループでしょ?
========

と書いたところ、以下のようなコメントをいただきました。

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「逆のこと」を産経グループがやらせている、というのは一体、どういう意味なんでしょうか。

中国の税関は国家機関、公権力であり、大連日本人学校に対して強制力を持っている。
産経グループはマスコミとはいえ一企業、オモチャ会社に対して強制力を持っていない。
中国の場合は、国家機関が地図などの副教材を没収している。
日本の場合は、おもちゃ会社が自ら回収している。
たとえ、産経の記事を読んでも商品に納得すれば、返品・返金は要求しない。
逆に産経の記事を読まなくても、お客さんは返品・返金を要求するかもしれない。
産経は、報道を行なっただけで、メーカーが自主的に返品・返金に応じる旨のアナウンスを行なったに過ぎません。報道を無視して販売を続けるという選択肢もあります。
その「逆のこと」とは何のことなのでしょうか。
----

もちろん、報道することでメーカーに回収するように仕向けていることですね。
産経がメーカーによる回収、販売中止がなされるべきだという意図を持ってあの記事が書かれているのは明らかでしょ。「販売中止、回収などの判断は当然だが、領土や主権がかかわる問題だけに、もっと敏感で、注意深くあってほしかった。」と言っているんですから。
効果として税関の没収と同じことをしようとしているのですから、名目上の強制力云々は全く関係ないでしょう。

仮にそういう意図はないというのなら、こんな報道をする必要は全くありません。
だって、

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では、この中国産地球儀を購入したお客さん、法的に返品を要求できるのでしょうか。
中国産地球儀の現物を見たわけではありませんが、民法第570条に基づき、契約の解除ができる可能性はあると思います。
----

だそうですから。

それなら、その地球儀の記載、音声案内に気付き、納得しないお客さんが返品、返金を請求すればよいだけのこと。
問題はメーカーとお客さんの問題であって、主権も領土も関係ないことでしょ。
もちろん、その事実を報ずる意味はあるかもしれませんけど、今回のキャンペーンはそういうものではありませんね。だって、お客さんの苦情に「中国の圧力」なんて全く関係ない話ですから。

ちなみに、私はその「契約の解除」はかなり無理筋だと思いますけど。

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>購入者からは「事前説明なしに売るなら食品偽装と同じ」といった苦情があったという。

瑕疵担保責任を示唆するような苦情です。
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その「購入者」が何の先入観もなくそんな「苦情」を申し立てたという事実があったのか不明。むしろ1月9日の夕刊フジの報道を見て「購入者」として学研の文句を言ったと考える方が自然だと思います。

だって、1月9日の夕刊フジの記載は「購入者からの問い合わせや苦情を見越し、同社は応急措置として、説明書にメモを添付」ですから。「苦情を見越し」ということは、まだ「なかった」ということですね。

だいたい、地図や地球儀にそんな事前説明なんてなされていないのが常識でしょ。
世界中にいくらでもある領域紛争について、その事前説明がなされていますか?
例えば、日本で売られている地図や地球儀では、イスラエルの領域やその首都をどう表記しているか、事前説明がなされていますか? なされていないでしょう。

そんな「事前説明」など無くて当たり前なんですよ。
ましてやそれが「食品偽装と同じ」なんて言いがかりもいいところ。だって、少なくとも「台湾島」という表記には何の誤りもないんですから(音声案内の方はちょっと問題ありでしょうけど)。

日本で使われているほとんどの地図は、おそらく台湾島のところは中華人民共和国と同じ色で塗られ、台湾海峡に国境線は引かれていないはずです。台湾のところが「台湾島」と書かれているのがどれほどあるかは知りませんけど、少なくとも「台湾」を国名として扱った地図はまず存在しなかったでしょう。
これまで日本人がほとんど何の抵抗もなく受け入れていた事実関係に対し、それが中華人民共和国政府の意向と一致していたというだけで、ヒステリックな拒否反応を示す日本人が沢山いた。

つまりこれは台湾がどういう領域かを認識した上での騒動ではなく、単なる「反中」「嫌中」の一症状でしかなく、それを煽ったのが産経グループだったということです。

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>文科省や外務省は「教科書や正規の学校教材でない以上、官庁の検定の範囲外だが、非常に珍しいケース。一般購入者が『見慣れない地図』という違和感があっても不思議ではない」という。

「隠れたる瑕疵」に該当する可能性を示唆するような意見です。
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私はこの部分は、おそらくその千島や樺太部分についてのコメントを取って、台湾の話について言っているかのように装っているのではないかと疑っています。
でなければ、そのお役人が全くの無知かですね。

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20年後くらいに価値が出るかもしれないから。超レアモノですね。
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音声案内の内容は珍しいですし、問題を起こした地球儀という価値はあるかもしれませんが、「台湾」の表記に関しては無理でしょう。
そんな地図や地球儀は巷に溢れていますから。
それこそ、これから出てくるかもしれない「台湾」という国名を記し、台湾海峡に国境線が引かれた地図を買っておいた方が良いかもしれませんよ。私は最終的にはそんなものは作成されないと思ってますけど(台湾としての国連加盟が認められるまで)。

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法に基づかず、かつ権限を持っていないのであれば、どういう方法で「やらせている」のか、どうやって「やる」ように命じたのか。その証拠はあるのか。
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ある暴力団Aと敵対する暴力団Bが潰れるのに、警察がBを潰すのも、暴力団Aが自力でBを排除するのも、名目は違っても暴力団Aにしてみれば効果は一緒。
そして、産経は自らそれを「やらせている」ことを「販売中止、回収などの判断は当然」と言いきることで認めているではありませんか。また11日付産経抄で「夕刊フジがすっぱ抜き、小紙にも転載された」とどうやって「やる」ように命じたかも書いているではありませんか。

だいたい、産経の言うように本当にこれが領土、主権の問題だというなら、それは公権力が前面に立つべき問題でしょ。

そんなに問題なら学研が輸入しようとした時に、税関が没収すべきだった。
もちろん、そんなことをすれば大問題ですけどね。日本には表現の自由ってものがあるんですから、どんな地図や地球儀が売られようが本来は勝手ですから。
その公権力ができないことを、民間の「自主規制」でやらせよう、言い換えれば「空気を読め」と言っているのがこの産経のキャンペーンでしょ。

民間企業に領土、主権問題まで責任を負わせるのは間違っていると、私は思いますがね。

ちなみに、以下のような事件が以前ありました。

地図誤記で「昭文社」脅す 大阪の政治団体総裁逮捕
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/96752/

この政治団体総裁も何の権限も持っていないし、昭文社に金品を要求した訳でもない。回収しろと言っただけ。瑕疵担保責任を問うただけ。でも逮捕。今回の産経の行為とどう違うんでしょう。

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続いて台湾の表記について。

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一方で、「国土」という概念で、現在の管轄地域を捉えている「台北駐日経済文化交流処」の見解もあります。
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ですから、それは管轄地域であって領土じゃありません。
例えば日本の政府もマスコミも北方領土や竹島を現在実効支配できていないことを認めていると思いますけど、では北方領土や竹島は日本の領土じゃないと言い、そういう地図を作ってますか?
違いますよね。

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中華民国(台湾)総統府のトップページに、( )付きで「台湾」と書いてある以上、そういう説明は通用しないんじゃないかなあ。
(それに、日本の外務省のサイトでも、あの地域を「台湾島」ではなく、「台湾」と表記しています。)
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そう書いてある以上「台湾」が国名だなんていう説明はもっと通用しないでしょう。
そして、外務省のサイトの記載も、あの島を台湾島と呼ぶこと、即ち学研の地球儀の表記が誤りという根拠にはなりませんね。だいたい外務省HPの中国の面積は台湾を含んだものですし。

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そもそも、日本で使用する地球儀なので、もし国際社会の常識とやらがそうであったとしても、日本の文部科学省なり外務省の見解から外れるモノを、断りもなしに販売したら、瑕疵担保責任を問われる可能性を覚悟しないと。もしどうしても、国際的な常識とやらに基づいたモノを売りたければ、事前に説明するべきではないでしょうか。
----

ですから、「台湾」の表記については文部科学省なり外務省なりの見解から外れてなどいないでしょ、あの地球儀は。外れているとしたら、むしろ樺太と千島の問題ですよ。
だから、実際に「台湾」に関して「偽装」された地図や地球儀がゴロゴロ出てきているではありませんか。

私の知っている範囲でも、「タカラトミー」「デビカ」「やのまん」「草思社」などなど。
自分が学生の頃に使っていた学習教材の地図(帝国書院)もそうでした(中国の鉱工業、農業として台湾のそれが含まれていた)し、台湾独立を支持する人々は2年半ほど前にも帝国書院、東京書籍のそれを問題にしていましたが、実際に文部科学省が動くことはなかった。

http://taj.taiwan.ne.jp/koe/unacceptable/chizucho.htm

この件については、国会でも質問と答弁がなされています(内容は別掲)。

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a163066.htm
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b163066.htm

それどころか産経新聞がHPをリニューアルする以前に掲載していたPDF版世界地図では、やはり台湾は中華人民共和国と同じ色に塗られ、独立国扱いされていなかったという話もあります。

http://www.tanteifile.com/newswatch/2008/01/13_01/index.html

つまり事前に説明するまでもなく、台湾が中華人民共和国の領土と読み取れる地図や地球儀、それは「日本の常識」でもあったってこと。

ところが、それが中華人民共和国政府の意向と一致していた、だから嫌だ、それだけですよ、今回の問題は。

言ってみれば坊主憎けりゃ袈裟まで憎いってこと。

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実際、中華民国交通部観光局のサイト中、右上のほうに台湾の小さい地図がありますが、この上に、「?台湾はどこにある」というボタンがありますが、それをクリックすると、「あのエリア」が赤く塗られていますよ。
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ですから、それは「台湾はどこにある」であって「中華民国はどこにある」じゃない。
そして、その同じサイトの中に国名はちゃんと「中華民国」とあります。

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(訂正 1月24日)

エントリ中にある

『名目は違っても暴力団Aにしてみれば効果は一緒。』

との記載は誤りで、本来は

『名目は違っても暴力団Bにしてみれば効果は一緒。』

です。

失礼しました。






最終更新日  2008年01月25日 06時36分10秒
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2008年01月21日
カテゴリ:海外の話

とうとう産経の異常なキャンペーンのおかげで学研の子会社が解散に追い込まれました。

「台湾島」地球儀の「学研トイズ」解散へ
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080117/trd0801172121010-n1.htm

まあ確かにあの音声案内はまずかったので販売中止は仕方ないかなと思いますけど、「台湾島」表記の問題ではそれが現在の国際社会の常識だということ、そして何よりも「台湾」などという国名は当の台湾島を統治する政体も使っていないということをきちんと説明しないのは何とも情けない。
学研という会社は、総会屋に因縁をつけられたら、面倒を恐れて利益供与に応じてしまうような企業に見えます。

それにしても、この産経のキャンペーンに乗せられて、ネット上に「台湾は親日的な国なのに」とか「台湾に失礼」とか書いている人が沢山いらっしゃいます。

何度も言うように台湾は国じゃない、当の台湾に住む人々も公式にはそんなことは言っていない。あのエリアに「台湾」なんて国名を表記した地図を作ったら、「中華民国に失礼」と言わなければならないかもしれない話だというのに、何を的外れなことを言っているのか。ちなみに、現在の民進党政権は「台湾」名での国連加盟を目指していますが、正式国号はあくまでも「中華民国」のままで、通称として「台湾」で加盟したいと言っているだけ。3月の総統選で国民党が勝利したらこの「台湾」名加盟も棚上げの可能性大。

台湾に住む人々にもいろんな考え方はあるでしょうけど、反中華人民共和国の一点が一致している(それすら思い込みの可能性有り)からって勝手な台湾人像を脳内に構築しているこの日本人達のそれが、実像とはかけ離れたものであるのは、間違いないでしょう。

世界の常識を「中国の圧力」だと喚き散し、当の台湾人でさえ現状では望んでいるとは言えないことなのに、「台湾」という国名を表記しなかったことを「失礼」などと言うのは、日本人の台湾に対する無知と、そして主権問題に対する鈍感さを世界に知らしめているだけです。







最終更新日  2008年01月21日 06時48分50秒
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2008年01月18日
カテゴリ:海外の話

地球儀問題の続きです。
この問題は、中国政府の圧力で「台湾」を「台湾島」と書き直したことにあると言うのですけど、そもそも「台湾」という表記はいいんですか?

現時点で台湾を統治しているのは中華民国と名乗っている政府で「台湾」なんかじゃありませんよね。
で、その中華民国政府の現総統は、「台湾」としての独立を志向しているようではありますけど、中華民国政府の公式見解は、現在中華人民共和国の領土と世界が認識している地域やモンゴルまで含めて中華民国の領土としているし、直近の立法院選挙を圧倒的多数で制した中国国民党はその認識のままでしょ。これで3月の総統選でも国民党が勝利すれば、「台湾」があのエリアの国名であるなんて地球儀が正しいと言える状況は当分訪れないってことです。

つまり、そもそも台湾島のエリアだけを分離して「台湾」という国名を表記した地図を作ったって、それは肝心の台湾の人の認識とも食い違っているってこと。
よって、中華民国の人々や政府が産経新聞が日本国民に望むほどに主権問題に敏感なら、「台湾」と表記した地球儀を台湾島内で販売しようとしても、まず間違いなく差し止めの「圧力」がかかるだろうってことです。

==============================

結局、「台湾島」のエリアに「台湾」との国名を書いた地図を作ったって、中国本土の人も台湾の人も現状では喜ばない。喜ぶのは一部の日本人だけ。そしてそれを使う人々に、一部の日本人にしか通用していない間違った知識を植え付ける結果にしかなりません。

そんなに中華民国が大事なら、彼らの公式見解に則った地図や地球儀を作るべきでしょうけど、誰もそれは言わないのが、この話の胡散臭さがにじみ出ています。

台湾を出汁にして、日本人に当事者間でも通用していない間違った知識を広めて、そこまでして中華人民共和国を貶めたいという自分達の欲求を満たさんがための騒動ってことですね。

やれやれ。

==============================

で、地球儀はどうすべきかですって?

「台湾島」で何の間違いもないでしょ。
そして「台湾」なんて誤った国名は書かないこと、でも中華人民共和国の領土との説明はしないこと、それだけでしょ。

世界には国境が未画定、もしくは画定しても日が浅いところは沢山あり、そういうところで売られている地図には国境線が、売っている国によって、地図によってマチマチなんて話はいくらでもあります。

こんなことで、それも他所の国の問題で「主権問題はもっと敏感に」なんて大騒ぎする方の感覚がおかしいと、私は思います。








最終更新日  2008年01月18日 03時57分23秒
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2008年01月17日
カテゴリ:海外の話

学研やタカラトミーなどが販売していた地球儀の中華民国(台湾)の表記が台湾島になっていたということで、騒ぎになっています。

というか、産経さんが一人で騒いでいるって気配もありますが。

学研地球儀、中国圧力に屈す…台湾を「台湾島」
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/114477/

【主張】学研地球儀 主権問題はもっと敏感に
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/114842/

【産経抄】1月11日
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/114846/

タカラトミーも「台湾島」地球儀 販売中止へ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/114891

などなど、これでもかと書き連ねており、学研などを謝罪させて悦に入っているようなんですけど、言ってることがどうも変。

別にこれは学校で使う教科書のようなものでもないし、そもそも開発したのは香港の会社なんでしょ?
だったら、中国仕様のものが「輸入」されてくるのは当たり前の話なんであって、それを中国政府の圧力だの何だのって言う方がおかしいと、私は思いますけどね。

ちなみに、我が家にある子供用の地球儀や地図は、いずれも台湾は中華人民共和国の統治エリアと同じ色に塗られ、台湾海峡に国境線は引かれていません。(南サハリン、千島列島は白抜き、北朝鮮エリアには朝鮮民主主義人民共和国と記載)
台湾と書かれているものもありますが、明らかに他の国の国名とは字体が異なっており、それが国名を意味しているのではないのは明らか。
つまり、今回のこの騒ぎは日本国内で使われている多くの地図に見られていることであって、「台湾島」と表記した学研などを殊更攻撃するような話じゃない(音声で中華人民共和国の領土と説明しているのは問題でしょうけど)。
それを大騒ぎしているのが産経グループってことです。

それにしても、一番意味不明なのがこの産経の「主張」。

----
(引用)
 出版・教材大手、学習研究社の子会社が、中国政府の圧力を受け、台湾を「台湾島」と表記し、音声案内では「中華人民共和国」と表現する地球儀を販売していたことが明るみに出た。

 同社は当初、「中国の工場で生産しているため、中国政府の指示に従わざるを得なかった」と釈明していたが、報道後、「不適切な表現・表記があった」として販売中止を指示、定価で引き取る意向を表明した。

 販売中止、回収などの判断は当然だが、領土や主権がかかわる問題だけに、もっと敏感で、注意深くあってほしかった。学習教材大手であればなおさらである。担当者の認識不足、不注意で済まされる問題ではない。
(引用ここまで)
----

ここまではそういうものですかねってところ何ですけど、この「主張」は後段で、かつて日本の教材に対して中国政府がとった措置について言及しています。

----
(引用)
 3年前には、中国大連の税関が、尖閣諸島を日本領とした日本の地図などの副教材を多数差し押さえ、大連日本人学校が一部没収や罰金に泣いた事例もあった。日本の税関が逆のことをした事例があるだろうか。
(引用ここまで)
----

その「逆のこと」を今やらせているのが、産経グループでしょ?

中国は産経が言うように「主権問題」に対して大変「敏感」に対応しています。
だから、そのような差し押さえや表記の修正といった「圧力」もかけてきます。

でも、どう見ても産経の一連の記事は中国のそういう行為を批判しているようにしか読めません。

日本も中国のように主権問題に敏感になるべきだって言うの?
それとも、中国のそういうやり方を非難したいの?

常識で考えれば、言ってることが分裂しているようにしか見えません。

==============================

では、一体全体どうすれば産経さんのお気に召すかと言えば、要は主権問題に敏感になるべきなのは個人や私企業なのであって、政府が直接行動を取るべきではないってことなる。
つまり、個人や私企業の立場で中国に喧嘩を売り、その責任も全て個人や私企業が負うってこと。

要は、個人や私企業の滅私奉公によって、政府に累が及ばないように防波堤になるべきだと言っているってことですね。
とても民主主義国家のマスコミの言うこととは思えません。

そのような世の中が実現したら、主権問題で他国と喧嘩するのに、中国は国がその責任で行うのに対し、日本は個人や私企業がそのような「空気」を感じ取って自分達の責任で行うということになる。

産経の望む形の日本と現在の中国。どっちがまともな国と言えるんでしょうね。

私は日本が現在の中国のようにはなって欲しくないけど、産経が望むような日本にはもっとなって欲しくありません。







最終更新日  2008年01月18日 03時56分05秒
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2008年01月12日
カテゴリ:海外の話

事前の世論調査による予想を覆して、アメリカ大統領選挙のニューハンプシャー州の民主党予備選では、ヒラリー・クリントン上院議員が勝利を収めました。

結局落涙事件はそれほどダメージにはならず、むしろ女性票をあれで集めたという可能性もある。
となると、やっぱり候補者が女性か男性かでは人々の見方が違うってことなんでしょうね。

これでクリントンとオバマが序盤戦のアイオワとニューハンプシャーを分けあう形となり、しばらくは拮抗した状態が続きそうな雰囲気です。あまり早く決まってしまうと傍から見ている者としては、おもしろくありませんから、まあ歓迎すべき状況と言えましょう。

それにしても、この民主党の予備選に関して、産経に代表される「自称保守」の皆さんが、どうもオバマが勝つことを望んでいるようにしか見えないのが不思議なところ。

クリントンとオバマを比べたら、どうみてもクリントンの方が保守的でオバマがリベラルでしょう。
保守との自覚があるなら、クリントンの方がマシという論調になると思うんですけどね。

それがそうはならないのは、結局、民主党政権に誕生して欲しくないという自らの願望が先に立っているから、冷静な分析ができなくなっているってことなんでしょう。

できれば共和党に勝ってもらいたいけど、共和党の候補がヒラリーに勝てるとは思わない。でもオバマなら、最後はアメリカ人もリベラル過ぎるとか白人だからと共和党候補を選ぶかもしれない。そういうことでしょうね。

それこそ、マスキー=>マクガバンによってニクソンが地滑り的大勝ができたのと同じ現象を期待しているのでしょう。

=======================

しかし、何で日本の自称保守の人は、共和党の方がいいなんて根拠のない事を書き連ねるんでしょうね。
前にも書いたこと(2006年11月29日)ですけど、過去の実績を見れば、日本にネガティブな影響を及ぼした出来事のほとんどが、共和党政権下で起きているんですけどね。

1960 60年安保
1970 70年安保
1971 ドルショック
1972 頭越しのニクソン訪中
1976 ロッキード事件発覚
1981 自動車対米輸出自主規制
1986 プラザ合意
1987 半導体問題で対日報復措置
1987 東芝ココム違反事件
1987 FSX国産開発断念
1989 トロンのスーパー301条対象指定
1990 日米構造問題協議(公共投資630兆円計画)
1991 湾岸戦争戦費負担
2001 京都議定書離脱
2002 対テロ戦争支援
2003 イラク自衛隊派遣

にもかかわらず共和党の方がいいという自称保守の方々って、結局こういう事実に立脚してどちらが良いか考えているのではなく、自分は保守だから共和党を支持すべきだと脳内で短絡させちゃっているってことなんでしょう。
でも、常識で考えればアメリカにとっての「保守」ということは、対外的には強硬な態度を取る可能性が高いわけですから、そういう政権が日本にあれこれ要求してくるのは、即ち民主党政権よりも共和党政権の方が日本にとってはアタリがキツくなるというのは当然のこと。

価値観を共有だなんておだてられたって、政治家というのは原則自国民に対する責任しか負っていないってことに、こういう人達は気づいていないのでしょうか。自分達は日本人であってアメリカ人じゃない。アメリカの特に保守的な政治家が日本人のことを特別扱いしてくれるなんてあり得ない。

彼らがそれに気がつく日は未来永劫訪れないのでしょうか。







最終更新日  2008年01月12日 01時52分53秒
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