2009/05/01(金)23:49
ニュージャージーからの小包
5月だ。
毎年のことながら5月になると生きている実感をかみしめる。
ことしの5月は青空で始まった。
遠い山々はかすんでいるにしても、きれいな青空の朝だった。
きのう、佐々木佳奈子さんが「巖谷さん」と呼びかけてくれた。なにかなと思って隣にいる彼女のほうを向くと「あしたは5月ですよ!」という。
ぼくは5月が好きだ。
誕生日がくることもあるけれど、5月という季節には開く感覚があるから好きなのだ。
季節は秋が好きだが、12か月の中では5月が好きだ。新緑の美しさをよろこばない人はいないだろうが、いま、木々が精彩を放ってほんとうにきれいだ。
平敷安常さんからご本が届いた。
『キャパになれなかったカメラマン(上下)』のサイン本だ。
じつにじつにうれしく、よろこびの大声を上げてしまった。
巖谷鷲郎の「巌」にしろ「鷲」にしろ、画数が多く、サインをいただくとなると恐縮してしまう。
メモ書きによると平敷さんは「練習」をなさったそうだ。
ますます恐縮するが、うれしい。
夜、家族4人で竹の子焼きの夕食をとった。
ほかにハーブまぶしの鶏肉やら竹の子も入った煮物やらマトンやら丸干しなどもあったが、竹の子焼きがなによりうまい。
カネがないのにすげぇ豪華だなといい合いながらもりもり喰った。
その後、ふいに聞きたくなったフランス映画音楽のテープをかけている。
映画『舞踏会の手帖』の、あの不思議な哀愁を帯びたスローワルツが聞こえてくると、どうしても手を止めて聴き入ってしまう。
監督ジュリアン・デュヴィヴィエ、主演マリー・ベル。
ルイ・ジューヴェの名演がなつかしい。