2010/01/02(土)11:22
橙色の地平線
太陽が昇る時刻がどんどん遅くなる。
今朝は、バスが動き出してからも東のそらにまだ日の出はなく、地平線がやっと橙色に染まり始めたところだった。
いつも通り7時発の通勤快速に乗り、本を開く。
小林信彦著『ムーン・リヴァーの向こう側』を読み終える寸前である。東京論とも読める小説で興味が尽きない。ただ、おもしろいというのとはちょっと違う感覚がある。浅草橋界隈が重要な舞台として出てくるあたり、この本の前に読んだ平山寿三郎著『東京城残映』を思い出させ、そんなところも興味深い。
そう、どこかに書いた気もするが『東京城残映』と『ムーン・リヴァーの向こう側』をつづけて読むというのは小説上の「深川つながり」というおもしろ体験に繋がるのだった。
朝、高城さんがジャケットをほめてくれた。
青戸さんの自転車修理が完了したそうだ。
道で会う機会がなくなってしまい、残念。
ジャケットのこと、高城さんは夕方にも重ねてほめてくれ、うれしくなった。
ほんのひとときのやりとりを経て、別れる。
別れたあとでいつも思うのが「挨拶」ということだ。
高城英理さんと行き交った際の一瞬のことばは「挨拶」であることが多く、そこには心底からのあたたか味と「挨拶の重要性」を消化しきったニュアンスがある。
で、すてきなひとと出会えたものだと、思わずうしろを振り返るのである。