カテゴリ:V. スピリット
★セミコア・トーク: 村上ファンド
ライブドアによるニッポン放送株取得や楽天によるTBS株取得 の背景で株式を先行取得して多額の利益を得ている村上世彰 氏率いる投資ファンド(村上ファンド)の対応が阪急グループによ る阪神電気鉄道株の公開買い付け(TOB)で注目を集めている。 阪急ホールディングスは、村上ファンドが約47%保有する阪神 電気鉄道株を1株930円で買い付けることを決議した。TOBの 成立を条件に阪急と阪神は10月1日付けで経営統合することを 計画している。 【WBCコメント】 ・会社は経営者や社員のもの、あるいは社会の公器であるとの 認識から、会社は株主のものであるとの認識が強まり株主 重視の経営が強まった90年代後半を経て、株主が積極的に 企業価値や株主価値の向上を求める流れが始まっている。 ・日本の企業や社会風土には馴染まない感もあるが、アメリカ では80年代には買収ファンドによる株主価値に着目した会社 の売買が積極的に行われ、公的年金などによる株主提案など も投資行動の一貫として一般的なものとなっている。 ・日本では、株主からの会社への提案などは反社会的な後ろ めたい行動のような印象がまだ強いが、現代社会における 経済の仕組みに基づいて、株主が積極的に発言するのは 悪いことではない。 ・日本の閉鎖社会における視野の狭い調和を維持するのため ではなく、国際社会を視野に入れた、より良い経営が行われる べきである。 ・短期的に安定を損ねることになる村上ファンドの行動も中長期 的には価値のある活動ではないかとも思える。 ・法律に反せず、また、法律を正しく解釈して、社会を良い方向 に導こうとする活動は称賛できるものであろう。 ・賛否は分かれることになるであろうが、それこそ経営である。 ・日常の生活では大目に見られることでも、第一線で戦う経営者 に対しては厳しく問われる。 ・感情的に儲け過ぎではないか、目立ちすぎではないかという 指摘はあるであろうが、日本社会を良い方向に変革しようと していることを前提とすれば、村上ファンドの活動は高く評価 できるであろう。 ・社会の発展に貢献して、しかも、大きな利益も上げる村上氏の 才能やビジネスモデルはなかなか真似のできるものではない。 ・シンガポールに拠点を移した村上ファンドの今後の日本国内 ならびに海外における活動が注目される。 □□□□□□■□■□■■□■■□■■□■■□■□■□□□□□□ ※メールマガジン『次世代ビジネスリーダーのための「V.スピリット」』 のセミコア・トークを掲載しています。 ■メールマガジンの登録・解約: 「V.スピリット」は、まぐまぐ と melma を通して配信しています。 次のサイトでメールマガジンの登録・解除が出来ます。 http://www.wildbearcorp.com/mailmagazine.htm お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.30 16:50:49
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