2008/03/09(日)11:16
新世代DVD規格
★コア・トーク: 新世代DVD規格
東芝は自社が主導する新世代、高画質DVD規格のHD-DVDから
の撤退を決定した。ソニーや松下電器が推進するブルーレイ・ディスク
の優位性が明確になったためである。映画最大手のワーナー・ブラザ
ースはこれまでブルーレイとHD-DVDの両方式で映画ソフトを供給
してきたが、1月にブルーレイの単独支持を表明した。また、全米に
4000店以上を展開する小売最大手のウォルマートもブルーレイ中心
の販売に切り替えることを発表した。HD-DVDとブルーレイの規格
争いはブルーレイに軍配が上がった。
【WBCコメント】
・ビデオの規格争いで破れた松下電器と組んでソニーが推進した
ブルーレイ・ディスクの規格が統一規格になることは大変興味深い。
・ベータ対VHSのビデオ規格をはじめ、メモリースティックとSDカード
のメモリー規格など、強いブランド力があってもソニーが規格争い
に勝てるというものではない。
・ブルーレイ・ディスクが優位性を築いた原動力と言われるのはゲー
ム機(プレイステーション3)の販売である。一方で、ゲームという
単独のドメインで考えれば、ソニーのプレイステーション3は任天
堂のWiiに大きく遅れをとっている。
・HD-DVD方式の東芝のDVDを購入した人々の間には困惑もある
だろうが、東芝が技術サポート等を即時中止するわけではないだろ
うから、問題はそれ程ないのではないか?今後DVDを購入する人
にとっては、短期的には在庫処分されるHD-DVDの方がお得か
も知れない。
・新世代DVDの規格争いに勝ったソニーではあるが、冷静な消費者
は既にデータの記録媒体としてのCDやDVDからインターネット等
を通しての通信を見越している。
・ソニーや東芝などのメーカーにも1歩先、2歩先の戦略はあるのだ
ろうが、インターネット/通信技術、複数のメディアやコンテンツ、
機器製品を巻き込んで展開されるであろう家電技術、生活環境の
進化は楽しみである。
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