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バイキングの族長ハルバルとその妻イルバの一人息子はビッケ。
ビッケは弱虫だけれど、頭は滅法切れる。ハルバルに連れられて荒くれ男達に混じって初めての遠征に出かけたビッケは、次々にバイキング達を襲う災難、すなわち勇猛果敢なハルバルを先頭にして大きな屋敷に攻め込んだのはいいが、実はその屋敷はハリボテで、突撃したドアの先は大きな落とし穴だった、すなわち海峡の通行料を取り立てるべく、てぐすねひいて待ち構えるデンマーク人、といったモロモロを、そのひらめきで解決していく。 途方に暮れるハルバルにはビッケが解決先をひらめくとすぐに分る。なぜならビッケの頭の周りに火花がチカチカするからだ。 ビッケの初遠征の最後の難関は「いじわるスベン」だ。海賊バイキングの中にも仁義があり、洋上ですれ違うとお互いに獲物についての情報交換をしたり、自分の船に病人がいると相手の船にうつすのを恐れて近づかないようにする。いじわるスベンもバイキングだが、彼には仁義は通じない。獲物を積んだバイキング船が通りかかると、襲いかかって取り上げる。取り上げすぎて自分の船が沈みそうになってもかまない。他のバイキングに獲物を与えるくらいなら、自分の船が沈んだほうがマシだと思っているからだ。 いじわるスベンの船に病人がいても、他の船を避けたりしない。近づいて最後の力を振り絞ってツバを吐きかける。 そんないじわるスベンの脅威もビッケのひらめきにより逃れて、故国へ帰りついたが、少年ビッケの名声は広まり、村人達は困ったことがあるとビッケに相談に訪れるようになった。応対に出た族長ハルバルに村人達はおずおずと「ビッケを・・・」と申し出ると、ハルバルはビッケを呼び出し、彼らが話をしやすいように自分は庭で薪割りに精を出す。 ハルバルは素敵だ。 体力勝負になりがちなハルバルと、頭デッカチになりがちなビッケをうまく両手でコントロールするイルバもさすがだ。 子供の頃に見たテレビアニメの「小さなバイキング」が大好きだった。父親に原作本を買って貰い、それ以来ずっと手許に置いている。今でも私の持っている本の中でいちばん面白い本で、ケストナーの全集とともに、いつも過ごす部屋のいちばん取り出しやすい棚に納まっている。 引越し後に新しく買ったモノでいちばんのお気に入りは無段階にリクライニング可能なコールマンの折り畳み式イス。 バルコニーで使うつもりだったけど、あまりにも具合がいいのでリビングで使ってます。そのイスにふんぞり返って、左手を伸ばすと飲み物、右手を伸ばすと「小さなバイキング」、少し上に伸ばすとカントリーをかけっ放しのインターネットラジオのボリューム。 我ながら素晴らしい家具のレイアウトだわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月17日 16時26分17秒
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