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テーマ:ヨーロッパ旅行(4240)
カテゴリ:旅
グラナダでアルハンブラ宮殿を観た後旧市街へ。
カテドラルを中心としたそのあたりはとても不思議な雰囲気でした。 バルセロナのカテドラルと比べると派手さの無い地味な教会なのに、 その空間で初めて浄化された様な気分を味わい、 とても不思議な気がしました。 もともとレコンキスタ(国土回復運動)の後、イスラム教徒達の モスクがあった場所に180年の歳月をかけてカテドラルは築かれ たそうです。 そのカテドラルのすぐ横には王室礼拝堂があります。ここには スペインをイスラム教徒達の手から奪い返し、再びカトリック教徒 達の国として国家統一を成し遂げたイザベル女王が眠っています。 アルハンブラ宮殿落城後も本国へは戻らず、この土地で命を終えた のは女王の希望だったとか。 旧市街の一部にはナツメ椰子やオレンジの木が植えられています。 このナツメ椰子は北アフリカからイスラム教徒達が運び込んだもので、 椰子を沢山植え、その木陰でオレンジなどを栽培する為だったそうです。 かつてモスクがあった脇にはスーク(イスラムの商店街)があり、 少し離れた場所にはアルハンブラ宮殿の様なキャラバンサライ (商隊宿)があります。 サンティアゴ・デ・コンポステーラ(キリスト教三大聖地、 他:エルサレム、バチカン:12使徒のヤコブの墓がある。) の大聖堂が完成した1128年から数え、364年後に カトリックの国スペインは生まれました。 そんな事を思いカテドラルの椅子に座っていると、”無力さ”と ”無欲さ”を感じましたが、あきらめとか絶望ではなく、 ”開放”された、とてもピュアな気持ちになりました。 とてつもない歴史と対峙して”無”になった様な、 不思議な、静かな感動でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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