週末のBar
少し前の話だ。酒を飲みに出かけた。一軒目は、会社と人と一緒だった。自然と社内の話が多くなる。プログに会社の事は書けない。正確に言えば、書けない風潮になった。まぁ、それはいい。二件目以降は、一人だった。その方が、楽な時もある。2件目は、いつもの川沿いにあるBarで、禁煙なので、いちばん落ち着くところだ。Barのオーナーと話をしながら、少し飲んで、そこを出た。そのまま、家に帰ろうかと思ったが、気になっていた店があったので、寄ってみる事にした。その店も川沿いにある。川沿いのロケーションというのは、店にとっては、魅力の一つなのだろう。その店は、2階にある。店のある建物に着いた時は、店の女将とおぼしき人が、タクシーに乗り込む客を見送るところだった。12時を過ぎていたので、女将にことわりを入れる。承諾を得たので、店に入る。やや、混んでいる。週末のBarでは、よくあることだ。バーテンダーに、サイドカーをソーダで割ってもらう。サイドカーは、中庸なカクテルだ。だから、店やバーテンダーの特徴が出る。少し待つと、サイドカーが出された。意外とシャープだ。週末の夜半過ぎに、Barに一人で来る客。しかも、一見。当然、店としては気になる。紹介先を伝えた。若いバーテンダーが切り盛りしている店だ。安心したようだ。「いつもは、静かな店なんですよ」と女将がつくろう。「静かでも、賑やかでも、良い店は良い店ですよ」と応える。サイドカーのソーダ割を飲み終わった。お代わりを注文する。今度は、ショートのサイドカーだ。注文が重なったのか、時間がかかった。外を眺めて、待った。ショートも、エッジが効いている。バーテンダーは、店のオーナーだろうか。聞いてみたかったが、混んでいるので止めた。一人で来て、落ち着く店でないようだ。2~3人で来る店だ。選択肢が増えた。勘定を済ませ、感想を言って、店を出た。外は、この冬いちばんの冷え込みだった。