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2008.05.30
テーマ：暮らしを楽しむ(383417)
カテゴリ：カテゴリ未分類
職場でのストレス原因で「心の病」になったとして2007年に労災認定を受けた人が
前年度比3割増の268人で過去最多となったことが先日の新聞の記事に掲載されていた。 このうち未遂を含む自殺も15人増の81人で過去最多となった。 「職場のストレス」とひと言で言っても理由は様々。 その中で上位を占めるのは「人間関係」だ。 上司と部下、同僚同士、取引先…仕事をしていれば必ずと言っていいほど 対人コミュニケーション能力が問われてくる。 人間関係を構築しやすい相手ばかりではなく 中には気に入らない人ともコミュニケーションを取らなければならない。 冒頭の記事を読んで僕が一番最初に頭に浮かんだのは「上司と部下」のコミュニケーション。 特に上司によるコミュニケーション能力の低さがデータとして現れていると思った。 企業研修をしていてもそれは感じられる。 「コミュニケーション」…というテーマでお話をさせていただき研修を進める。 若手社員や若手のリーダーは自分のコミュニケーション方法を改善することに前向きだ。 何が足りなくて相手に上手くメッセージが伝わらないのか…真剣に取り組む姿勢が伺われる。 ある企業の幹部を対象にした研修では愕然とした。 まず…コミュニケーションでの悪い例を示す。 例えば「仕事を辞めたい」と相談してきた部下に対して…。 質問攻めにしたり、必要以上に同意したり、おせっかいな助言をしたり、 事実と反することを分析したり、うるさく説教をしたり、ノー天気におちゃらけたり。。。 このような態度を取ることによる危険性を伝え そしてではどうすればいいのかを伝えた。 「傾聴」という手法でまずは相手の気持ちを汲み 余計な先入観を省いて相手の話を受け止め聴いてあげることが大切。 でもある幹部は… 「その悪い例のどこが悪いのか分からない」とのこと。 「はっきり言って私は全部やっている。 心理学なんて甘っちょろいことを言ってても部下は動きませんね。 そんなのは焼き鳥屋にでも連れて行って囲っちゃえば良いんですよ」 …開いた口が塞がらなかった。 確かに昔はそれで良かったのかも知れない。 ひと昔前は生活の安定のため、お金のために仕事をしていた時代。 それが働くことの動機付けになっていた。 少しくらい大変でも必死に働いていればお給料は上がっていった。 いわゆる終身雇用の時代。 だから上司の指示にも嫌でも従えた。 ところが今は総中流社会。 生活は十分豊かになり「モノ」という観点では最低限の欲求は満たされている。 今の人はお金だけではなく仕事のヤリガイを感じたり、仕事を通じて自己実現したりしたいのだ。 そのためには「この人みたいになりたい！」という上司の下で働くことを望んでいる。 焼き鳥屋に連れて行かれることなんてむしろ苦痛の何ものでもない。 そんなことも分かってないんだと助けを求めようと研修に参加している社長を見たら… 「寝てる」 別の幹部は… 「さっきのあの話し…他のセミナーでも聴いたよ。その瞬間に心のシャッターが閉じちゃった」 この社長はたった数時間の集中力も維持できないのか！ この幹部はそんないい話しを自分の部下に伝えたのか！ こんな幹部がいる会社の行く末は哀れだ！ …瞬間的にそう感じてしまった。 職場のストレスにより心の病に発展し自殺してしまうケースはデータ的にも確実に増えている。 その職場の幹部が何も分かっていないために年々悲劇は増えていることに気づくべき！ 旧態依然としたマネジメントは悲劇を生むだけ！ 現在、日本では自殺者が9年連続で3万人を超している。 この中には職場でのメンタルヘルスに対す意識の低さから自殺に至るケースもある。 要するに防ごうと思えば防げるケースもあったはず。 この数字の裏には親を自殺で失う子どもの数というのもデータとしてある。 何と毎年1万人の子どもが自殺遺児となっている。 企業は人を雇っている限りこの部分に重みを置かなくてはならない。 それを…先の発言の以降、その研修にまったく力を入れることが出来なくなった。 研修の最後も強烈なひと言！ 「この研修で売上は上がるんですかね」 確かに企業というのは利益を追求することは大切。 でも「心をテーマにしたコミュニケーション研修」にそれを求めてはいけない。 企業の幹部にメンタルヘルスに対する理解が少しでも増えて 「心の病」による労災認定や自殺が少しでも減ることを望まずにはいられない。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●カウンセリングお申し込みは…こちらから↓ http://plaza.rakuten.co.jp/wingheart/5000 ●子育てハッピーサポートセミナー 開催中！ お申し込みは↓ http://plaza.rakuten.co.jp/wingheart/2005 ●寺子屋方式 ホームカウンセラー養成ゼミ 開催中！ お申し込みはこちら↓ http://plaza.rakuten.co.jp/wingheart/3000 ●メルマガはじめました！ メンタルエステ～身近に役立つ心理学～ ご購読は下記 http://www.mag2.com/m/0000252989.html ●「ひきこもりサポートナビ」にて カウンセラーk@-zuの動画配信中！ 「サポートムービー」→2007年12月4日更新 篠田和徳 http://www.hikikomori-navi.com/hsn_movies.html ●日本ネットカウンセリング連絡会によるインタビュー記事 http://www.jcounselor.net/11interview/archives/2008/02/2114.html □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■   「ブログランキング」に参加してみました。 応援して下さると嬉しいです。 「ポチッとな」とクリックして下さいね。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
お久しぶりです。
私の小さな教室にも何人かの心の病を抱えた方がいらっしゃいます。昨日も友人と会ってある症状で悩んでいることを知り、本当に誰もがなり得るということを感じたところでした。 地域や学校でお話していても思うのは、価値感の主軸が「お金」「名誉」「結果」＝「利益」にある方が、まだまだとても多いということ。それも、最低限の働きでそれらを得たい、つまり周囲を働かせて、自分は動かずに変わらずに得るものは得る、という感覚を持っていること。 そういった感覚についてゆけない人たちが、ストレスを上手に処理できず、他に場所を移すことができないときに、悲劇が起きているのではないでしょうか。 利益という視点で考えても、会社でも地域でも家庭でも学校でも、人ひとり病に倒れ、或いはなくなるということが、将来に渡っての最大の不利益だということ、そして、どんな人にとっても、目の前で起きていることは、明日は我が身に起こり得るということ、肝に銘じておきたいです。 (2008.05.30 17:00:01)
ayakawa777さん、お久しぶりです。
コメント…ありがとうございます。 すごく嬉しいです。 「心の病」という言葉は誰もがなり得ることという意味で使われたと思います。 それで言うと本当に他人事では済まされませんね。 今、流行の不労収入などは利益優先主義に通じるものがあるかもしれません。 また「セミリタイヤ」「プチリタイヤ」などの言葉も使われていますよね。 個人的には大嫌いな言葉です。 「働かざる者、食うべからず！」 不労収入などの言葉に踊らされている人の耳元で叫んであげたいです。 人間にとって本当の意味での「利益」は 労働によって流した汗の数だけ存在する！ …個人的にはそう思います。 ayakawa777さんのコメントに深く共感します。 (2008.05.31 01:48:35)
う～ん
まさしく今まで自分が否定された ような気になってしまうんでしょうかね～？ でも なんで上司の時代はヤキトリ屋で囲っちゃえば うまくいってたのかな？ と、思うのかな？ 本当は心温まる会話をそこでできたのでは？ 今は心だけが置き去りになってしまった。 そんなことも感じます。 (2008.05.31 17:02:01)
なんか…よく分からない幹部だったなぁ～。
価値観が違う人っているんだなぁ～と勉強にはなったよ。 いわゆる「飲みニケーション」で上手くいくこともあるし 僕自身もそれで上手くやって来た経験はあるんだけど あれは相手の意見を「全否定」だったからねぇ～。 …どちらにしても企業研修をしてはじめて苦い思いをしたよ。。。 (2008.05.31 17:57:44)
悩んでいるのに焼き鳥屋に連れて行かれたら・・・
全てが嫌になりそうですね(-_-;) 本当に昔はそれで大丈夫だったのでしょうか？？ その方の下で働いている方達が気の毒になりました。 (2008.06.03 20:21:53)
成功した！
…と思っているのはご本人だけかも知れません。 かなり高い確率で煙たがられていたでしょうね。 自分のやり方だけが正しくて後はダメ！ …そんな態度で研修を聴いていたあの幹部に 部下の心を思いやる気持ちがあるとは想像できませんでした。 哀れなことです。。。 (2008.06.03 20:38:22)
やっと、パソコンに半日座る余裕を得ました。
ご無沙汰していますm(_ _"m) 例のごとく、移動中に携帯から、いつも読ませて頂いておりました。 私もこれから現場に羽ばたいていきます。 k@-zuさんが、今回感じられた、いろいろなジレンマや葛藤ともぶつかる事でしょう。 でも、どんな現実からも、目をそらさずに、向き合っていく覚悟です。 とある別枠講座で、「今の子供達には、“人間が本来誰しも持ってる成長力”が元々ないんです！」という家族慮法の専門家のお話しをお聴ききしました。愕然とした次第です。 これからも、どうぞよろしくお願いしますm(_ _"m) (2008.06.09 14:19:07)
お久しぶりです。
その後、お元気ですか？ W（ダブル）さくらさんならジレンマや葛藤に負けることなく 壁を乗り越えていくのだと思います。 カウンセラーとして常に勉強し そして学びを深めていく姿勢からそう感じますし 僕が見習いたいと思っている点です。 今の子供達には、“人間が本来誰しも持ってる成長力”が元々ない。 …というお話に関してはいささかハテナマークがつきますが 色々な考えの下で子どもたちをサポートしていくのは 我々大人の役目ですよね。 これからもよろしくお願いします。 (2008.06.09 19:20:30)
自殺者が本当に多いのには、気になりますね。
島国という威圧感があるのでしょうか。 悩みを持たない人の方が多いです。 今の時期は、お疲れ気味の方も多くて、はっきり物事が言えなかったり、切れる方も少なくありません。 職場での来客の様子ですが・・。 原因と対策、判明するのに、苦労します。＾＾ (2008.06.14 08:58:00)
9年連続で自殺者が3万人強！
交通事故で亡くなる方が1万人を超えた時に 作家、五木寛之氏は「交通戦争」と言いました。 だとしたら今の現状はどんな戦争なんでしょうか？ 「心の戦争」とでも表現できそうですね。 「心」を「亡くす」と書いて「忙しい」 正に現代は多忙につき心を亡くしている状態なのかも知れませんね。 日本はもう少し心にゆとりを持てるような社会にならなくてはいけない！ …そんな気がします。 (2008.06.14 10:21:39) |
