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テーマ:カウンセラーの独り言(503)
カテゴリ:スクールカウンセラー
さて、3回にわたってわたしのライフワークである、
スクールカウンセラーについてお話ししています。 前回は、その内容は、 所属の自治体や訪問する地域、学校種、配当時間によっても大きく違うよ~、 というお話をしました。 そういった違いはあれど、 今回は、スクールカウンセラーの職務内容について、 お話しできる範囲で、ざっくりお話ししていきますね。 さて、スクールカウンセラーという、 心理職の中でも特殊な職業ですが。 その職務内容は、大きくは、 ①カウンセリング、②アセスメント、③コンサルテーション、 の3つにわかれると言われています。 ①カウンセリングとは、説明は不要でしょう。 心理職の真骨頂ともいえます。 何らかの心理的、精神的な問題を抱えている方を対象に、 言語、非言語の対話や関りを施しながら、 その方の主体的な問題解決に向けていく、 という手法ですね。 カウンセリングというと、アメリカ映画によくある、 1対1で行っている、民間のカウンセリングなどを思い出すでしょう。 精神分析や来談者中心法などの手法を用いて、 クライアントと1対1で行う場面ですね。 学校におけるカウンセリングは、 それに近いものはありますが、似て非なるものであると思います。 多くの心理療法は、枠付けが重要になってきます。 精神分析であれば週に1回など、 そのほかの方法でもそれに近い形で。 同じ曜日、同じ時間、同じ場所、 同じ相手で行うことで。 自身の変化や気持ちの変容に気づき、 カウンセリング効果を高め、 解決に向けていくという手法です。 ところが、スクールカウンセリングでは、 そういった枠付けには期待ができません。 それは、配当時間、学校という特殊事情、 対象者の年齢や自覚など多くのことが関係していますが、 とにかく、そういったカウンセリング効果は、 狙えないことがほとんどです。 また、対象者は小学校1年からであり、 発達的にも言語の操作や理解が難しい場合もあります。 緘黙などの状態であったり、 悩みに無自覚で自身の言葉で語れない場合もあります。 そういった相手に対し、 精神分析、来談者中心法といった手法をとるのは適切ではなく、 多くのスクールカウンセラーは、自分の専門領域を中軸としながら、 様々な領域のよいところを取り入れた、折衷法を用いています。 また、長年カウンセリングに訪れることのできる民間とは異なり、 学校は6年、3年などの期限があります。 不登校などすぐさま解決に向けたい問題もあり、 年月をかけるわけにはいかない場合もあります。 そこで学校では、 ブリーフセラピーといった短期療法が好まれており、 わたしも、そのエッセンスを取り入れた手法を用いることが多いです。 多くのカウンセラーが、工夫を重ねながら、 その学校、そのニーズに適した手法を用い、 問題解決に向けています。 そういったエピソードからも、カウンセラー、 ことスクールカウンセラーは、自身のやり方や手法にこだわらず、 いいと思えば試し、創意工夫を重ねられる、 そういった発想力や柔軟性が必要であることがわかります。 さて、長くなりましたので、 ②以降はまたいずれ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年10月17日 00時50分06秒
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