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我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)

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2016.07.07
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カテゴリ:昆虫(甲虫)
 今回も、前回と同じく、4年前の6月に撮影した虫を紹介する。
 虫屋の大敵、ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)である。この虫、この辺りでは春に咲くハルジオン等の花に良く見られるが、今日紹介するのはイタリアンパセリの花に来たものである。


ヒメマルカツオブシムシ1

ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci
イタリアンパセリの花の上に16頭も居る
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/08)

 前年に植えたイタリアンパセリが年を越して開花し、それに集っていた。もう紹介済みだと思っていたのだが(実は別のWeblogであった)、余りに沢山来ているので、つい写真を撮ってしまった。上の写真中に16頭も居る。


ヒメマルカツオブシムシ2

ヒメマルカツオブシムシ.触角がぼけている
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/08)

 体長は2.5mm前後、色や触角の形状は異なるが、体の輪郭はルリマルノミハムシに似ている。ルリマルノミハムシの方が少し大きい。
 保育社の「原色日本甲虫図鑑III」に拠れば、体長は2.0から3.2mm、個体差が大きい。これは、一枚目の写真を見ても良く分かる。この手の虫は、餌が少なくても途中で死なないで何とか成虫になる様で、それで幼虫時の栄養状態によって大きさに大差が出る。


ヒメマルカツオブシムシ3

ヒメマルカツオブシムシ.色がかなり違う
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/08)

 カツオブシムシ科(Dermestidae)、マルカツオブシムシ属(Anthrenus)に属す。上科については、上記図鑑ではカツオブシムシ上科(Dermestoidea)となっているが、どうも現在ではナガシンクイムシ上科(Bostrichoidea)に入れるのが普通らしい。この上科には、以前紹介した我が家の大害虫ジンサンシバンムシが属すシバンムシ科(Anobiidae)、乾燥標本を食害するその名もヒョウホンムシ科等、乾燥動植物や木材の大害虫がゴロゴロしている。


ヒメマルカツオブシムシ4

横から見たヒメマルカツオブシムシ
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/08)

 この手の屋内害虫に付いては、別のWeblogで少し詳しく書いたので、興味のある方は此方をどうぞ。






最終更新日  2016.07.07 17:52:30
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2016.06.29
カテゴリ:昆虫(甲虫)
 4年以上掲載をサボっていたが、ネタが切れて掲載出来なくなった訳ではない。「写真倉庫」の中には、出番を待っている写真が山ほど詰まっているのである。今日はその中から、ほぼ丁度4年前の2012年6月23日に撮影した、キスジトラカミキリ(Cyrtoclytus caproides)を紹介する。
 体長は約17mm、トラカミキリとしては中位の大きさである。


キスジトラカミキリ1

キスジトラカミキリ(Cyrtoclytus caproides
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/23)

 我が家のクチナシの上に留まっていた。実は、我が家だけでなく、この辺りでキスジトラカミキリを見たのはこれが初めてだと思う。これまで我が家で記録のあるトラカミキリと云えば、タケトラとエグリトラ位なもので、トラカミキリ類の記録は少ない。しかも、エグリトラは、子供の頃はかなり普通であったが、私がこの家に戻ってきてからは一度も見ていない。


キスジトラカミキリ2

斜め上から見たキスジトラカミキリ
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/23)

 尤も、我が家から2町ほど北へ行った角にあるクワの木に、トラカミキリとしては大型のトラフカミキリ(只の「トラカミキリ」とも呼ばれる、クワの害虫として有名)が毎年発生していたり、家にブドウ棚の有る同じ町内に住む友人は、毎年庭でブドウトラカミキリ(葡萄の害虫だが、かなりの美形)を採集していた。
 また、トラカミキリではないが、かつて方々に植えられていたイチジクの木には、シロスジカミキリ、ゴマダラカミキリ、キボシカミキリ、クワカミキリ等がよく見られた(何れのカミキリも広食性だが、イチジクをかなり好む)。特定の樹種のある所に行けばそれなりのカミキリムシが居る様である。しかし、我が家にはそれらの「特定の樹種」がない。


キスジトラカミキリ3

横から見たキスジトラカミキリ
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/23)

 調べて見ると、キスジトラカミキリの幼虫は、特定の樹種ではなく、ケヤキ、サクラ、カキ、コナラ、カバノキ類等、様々な樹種の伐採木を食すとのこと。庭の広かった改築前の家では、毎年2回植木の手入れをして、切った枝は風呂の燃料として庭の隅に束ねて山積みにしていた。そこから発生する可能性もあったと思うが、見た記憶はない。或いは、只忘れているだけなのかも知れないし、枝の太さがカミキリの好みでなかった可能性も高い(これが重要)。


キスジトラカミキリ4

反対側
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/23)

 トラカミキリ類は、カミキリムシとしては触角が短く、動作も機敏で、一種独特の余りカミキリムシらしくない雰囲気を持つ。黒っぽい体に黄色の横縞が有る種が多いので「虎」カミキリなのであろう。一見似た様な種類が多いが、良く見ると、それぞれの種で模様が結構違うので、一般に判別は容易である。


キスジトラカミキリ5

キスジトラカミキリの顔
(写真クリックで拡大表示)
(2012/06/23)

 トラカミキリ類は、模様がある種のハチ類に多少似ているので、よくハチを擬態していると言われる。しかし、子供の頃にハチばかり採集していた私には、ハチに似ているとは思えない。
 擬態と言うのは、その捕食者をかなり擬人化した解釈であり、全部を否定はしないが、かなり怪しい概念だと思う。人間から見て似ていると感じられるだけで、捕食者と人間では、見える光の波長も違うであろうし、どの様に見えているのか分からないではないか。






最終更新日  2016.06.30 10:28:51
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2016.06.26
 先日、久しぶりに投稿したが、実は同じ日に別の綺麗な虫をもう1種撮ってある。

 ベッコウガガンボ(Dictenidia pictipennis)である。ガガンボ科(Tipulidae)ガガンボ亜科(Tipulinae)Ctenophorini(クシヒゲガガンボ族?)に属す。以前、紹介したホリカワクシヒゲガガンボと同族だが同属ではない。
 ホリカワクシヒゲガガンボより少し小さい。雌なので、触角は単純で短いが、雄では「クシヒゲ」状となる。


ベッコウガガンボ

ベッコウガガンボ(Dictenidia pictipennis
(写真クリックで拡大表示)
(2016/06/03)

 少し弱っていたのか高く飛べないので、捕虫網で確保して、居間のカーテンに留まらせて撮影した。

 本当は、更に部分拡大写真を撮るつもりだったのだが、カーテンの下の落ちた後、何処かへ消えてしまった。ガガンボは何処、ガガンボは居ずや、室内隈なく尋ぬる三度、呼べど答えず探せど見えず。
 そんな訳で残念ながら、写真は1枚しかない。






最終更新日  2016.06.28 17:59:27
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2016.06.24
テーマ:虫!(740)
カテゴリ:昆虫(蝶)
 特に是と云った心境の変化もないのだが、Weblogを再開することにした。尤も、今後どの程度続くかは自分にも分からない。少なくとも、毎日書き込む様なことはない、とだけは言える。この記事も、写真を撮ってから、既に3週間も経っている。

 前回の書き込みは平成24年4月1日だから、4年以上ほったらかしにして居たことになる。この間、読者諸賢には何かと御心配頂いた様で、感謝の念に堪えない。

 久しぶりに書く気になったのは、これまで我が家で見たことのないウラナミアカシジミ(Japonica saepestriata)が出現したからである。下の写真では、既に御臨終であるが、その前日に生きている所を見つけ、急いでカメラを持って来たのだが、もう見当たらなかった。



ウラナミアカシジミ

ウラナミアカシジミ(Japonica saepestriata
(写真クリックで拡大表示)
(2016/06/03)

 次の日に我が家の簡易雨量計(円筒形の屑籠)を動かした時、その下から、前日の個体と同じ翅の破れ方をしたウラナミアカシジミが、上の写真の様な状態で発見された。

 ウラナミアカシジミは、私が小学生の頃は、近くの「成城3丁目緑地」の辺り(当時は只の雑木林)に居たことが分かっていたが、その後絶滅したものと思っていた。しかし、その緑地の傍に住む友人が、最近は沢山居ると云うので喜んでいたのだが、まさかわが家の庭に現れるとは思いもよらなかった。

 ウラナミアカシジミは、緑色の光沢はないが、ゼフィルスの仲間である。この辺りに現在も生息しているゼフ(ゼフィルス)としては、他にミズイロオナガ(Antigius attilia)があるが、勿論、我が家で見たことはない。アカシジミ(Japonica lutea)は、以前は少し北の方(調布市)へ行った「中央電気通信学園」(現NTT中央研修センタ)に沢山居て、夕方になると敷地内のコナラやクヌギの梢辺りを乱舞していたものだが、現在ではどうだか不明である。ゼフとしてはかなり異端のウラゴマダラシジミ(Artopoetes pryeri)も少数ながら、通信学園に隣接する谷に棲んでいた。しかし、調布市が、食草であるイボタノキの群落を全部伐採して、平凡な公園(調布市入間公園)にしてしまったことにより、いとも簡単に絶滅してしまった。この当時の市長は、確か古い農家や林の保存に尽力した人物であった様に記憶しているが、全く残念な事をしたものである。イボタノキならば、庭木としても使えなくもないので、それを活かして公園にすることも出来たのではないだろうか。






最終更新日  2016.06.24 16:20:58
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2012.04.01
カテゴリ:カテゴリ未分類


 これまで、楽天フォトを使用してWeblogを書いて来たが、今日、2012年4月1日より、楽天フォトは廃止となった。今まで楽天フォトに入れた写真はどうなるのかと思ったら、楽天の案内に「楽天フォトの写真アップロードサービス(50KBまで)は、楽天ブログに引継ぎ提供させていただきます」とある。しかし、小生は有料サービスで容量を増やしたので、約126MBの写真が楽天フォト内にある。50MBを越えた分は一体どうなるのか。

 問い合わせてみたところ、「(前略)ブログにアップする画像が、現時点で既ににアップされている画像容量も含め、合計しても、50MB以内であれば、4月1日以降も、楽天ブログのフォト機能のみでご利用いただくことは可能でございます.しかしながら楽天フォト有料サービス終了後、50MBを越えた容量で画像登録がある有料会員様の場合、閲覧・削除は可能ですが、画像の投稿はできなくなってしまいます.そのため楽天写真館のご利用をご検討いただきますようお願い申しあげます(後略)」とのことであった。
 其処で、楽天写真館に写真を入れてからWeblogに取り込むと、何と、貼られた画像は既に縮小されており、拡大が出来ない。



ジンチョウゲ_120329_003.jpg


ジンチョウゲの花.日当たりが悪いので影が少し写っている

写真をクリックしても、別画面に同じ写真が出るだけ

(写真クリックしても拡大不可)

(2012/03/29)

 上がその縮小された画像である。試しに写真をクリックしてみて頂きたい。同じ大きさの写真が別画面に現れるだけである。

 この点に付いてやはり楽天に問い合わせたところ(実は、此方の問い合わせの方が先)、「(前略)縮小せずにブログ内へ取り込む機能は、現在網羅されておりません.予めご了承ください.有料プランでご利用いただいているフォトにつきましても、4/1以降も現在と同じ機能のため、拡大表示はできません.しかしながら、この度いただきました「縮小せずにブログ内へ取り込む機能の設置」に関するご意見は、楽天ブログをご利用のユーザ様からの貴重なご提案として承り、今後のシステム改善やサービス向上のため参考とさせていただきたく存じます(後略)」との御回答を得た。些か分かりづらい日本語だが、これまで拡大出来たのが4月1日からは出来なくなるのか?

 拙Weblogは詳細な写真を拡大表示出来るところがミソである。拡大機能が無くなれば、他所に移らなくてはならないし、今まで書いた記事も何処かに避難させねばならない。「緊急避難」は一応済ませたが、今まで拡大出来たものを出来なくなるするには、新しく縮小した写真を用意して、HTML(ソースファイル)中のファイル名をそれに書き換えるか、或いは、サーバーの方でアクセスがあった時に一々縮小しなければならないだろう。縮小処理はサーバーに相当な負担を掛けるだろうし、また、HTMLを書き換える様な面倒なことをするとは考えられない。

 其処で、今日4月1日まで待って、これまでに書いた記事の写真をクリックしてみた。・・・以前と同じ様に拡大出来る。先ずは一安心。

 次は、楽天写真館に入れた写真を原寸で取り込めるかである。普通に取り込んだ場合のソースファイル(HTML)を調べて見ると、画像のファイル名は「image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/2/

ac1a8251393e5b95c686da018faa4bcc8c9e29b2.64.2.2.2.jpg?thum=53」となっている。どうも、この後に付いた「?thum=53」が怪しい。其処で、これを取り除いて見た。結果は下の通り


ジンチョウゲ_120329_003.jpg


「?thum=53」を取り除いた.写真館に入れたのと同じ大きさの写真が

取り込まれており、クリックすれば、その原画が表示される

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/29)

 チャンと原寸でロードされており、拡大出来る。別にファイル名を書き換えたからといって、楽天ブログの規約に抵触することもないだろう。先ずは目出度し目出度し。

 尚、拙Weblogではこれを幅500ピクセルに縮小して表示しているが、楽天写真館からロードする場合には、widthとheightの指定が無いので、これを付け加える必要がある。この写真の場合、原寸は1000×800ピクセルなので、幅500ピクセルに縮小する為、<img>タグの中に「width="500" height="400"」を書き加える必要がある(heightは無理に書かなくても良い)。この方法は、楽天写真館から上手く写真を取り込めない(縦横比を一方的に決められてしまうらしい)で困っている人がかなり居る様なので、その人達の参考にもなると思う。


 ところで、写真のジンチョウゲである。ず~と前から植えてあるのだが、位置的に日陰になる時間帯が長く、また、単純な花なので、花を解剖して内部を見たりしなければ面白くないであろう。そう思って今まで掲載しなかった。

 今回は、楽天フォトから楽天写真館への移行に伴う問題について書くのが主目的で、花の方は説明の為に撮っただけである。来年か再来年にでも、解剖して超接写をしてみようと思っているが、最近の更新頻度から察するに、本当に掲載するかどうか、かなり怪しい。








最終更新日  2012.04.01 17:59:29
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2012.03.25
カテゴリ:植物(草本)


 楽天ブログがメールや足跡機能を削除してからすっかりやる気を無くし、また、最近はWeblogに割く時間が殆ど無かった為、2月の更新は零回、3月もそろそろ4月を迎える今日が初回である。尤も、昨年の記録を見ると2月は2回、3月も3回しか更新していないから、それ程異常な状態、と云う訳ではない。全体として、此処2年程は更新頻度が低下しているだけのことであろう。


 2ヶ月と10日ぶりの更新は、虫ではなく草本植物のクリスマスローズの実生。これも記録を調べると、草本植物を紹介したのは2010年4月24日の「トキワハゼ」が最後だから、草本は約2年ぶり登場である。

 昨年の3月6日にクリスマスローズに吸蜜に来た「セイヨウミツバチ」を掲載した。クリスマスローズも基本的に虫媒花なのか、昨年は例年になく沢山の種子が着いた(その種子が地面に落ちている写真も撮ろうかと思ったのだが、結局撮らなかった)。

 その結果が、今日紹介するスザマジイ数の実生である。



クリスマスローズの実生1


昨年のセイヨウミツバチの訪花により、異常な数の実生が出現した

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 クリスマスローズは、我が家の庭の「優占種」で何十株もあり、その根元付近は、程度の差はあるものの、総て写真に近い密度で実生が生じている。恐らく、全部で数千株はあるであろう。


クリスマス_実生_120314_005.jpg


花が地面に倒れた状態で種子がこぼれ落ちたらしい

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 余りに数が多いので、Weblogのネタにしたのだが、去年以外にセイヨウミツバチがクリスマスローズに訪花したことはないし、今年も全く現れていないので、これは今後とも記録的なものになると思われる。


クリスマス_実生_120314_007.jpg


2つのプランターの間に生じた実生.プランターの

下にも、モヤシ状の実生が密生していた

毒草なので、そのモヤシは食えない

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 これだけ多数の実生を生じても、恐らく、残るのは僅か数株だけであろう。プランターにでも植え換えてやれば、数百株は残ると思うが、多数のプランターを置く場所はないし、また、これ以上クリスマスローズを増やすつもりもない。

 クリスマスローズはキンポウゲ科の毒草であり、これを食草とする昆虫は寡聞にして知らない。また、クリスマスローズを更に増やせば、その面積分だけ我が家の植性の多様性が失われ、訪れる昆虫の種類もそれに比例して分減ってしまうであろう(葉の上は、日向ぼっこをするには良い場所らしいが・・・)。


クリスマス_実生_120314_011.jpg


回りの大きなクリスマスローズも一緒に撮影

赤紫色のには濃い赤紫の花が着く

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 更に、どうもクリスマスローズには負のアレロパシー(negative allelopathy:他の植物の生育を阻害する)がある様に感じられる。クリスマスローズの密生している所には、余り雑草が生えないのである。だから、クリスマスローズを増やせば、その専有面積以上に多様性が失われることになる。

 ・・・と云う訳で、読者諸氏の中には「勿体ない」と思われる御仁が居られるかも知れないが、これらの実生の99.9%は、やがて枯れてしまう運命にあるのである。








最終更新日  2012.03.25 12:55:00
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2012.01.15
テーマ:虫!(740)
カテゴリ:昆虫(ハチ)


 さて、今日は昨年の暮に掲載した「Meteorus属の1種(コマユバチ科ハラボソコマユバチ亜科:繭)」の続きとして、その繭から羽化したコマユバチを紹介することにする。



ギンケハラボソコマユバチ1


羽化したギンケハラボソコマユバチ

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/15)

 そのコマユバチを、Entomological Society of Canada<カナダ昆虫学会>のサイトにある「Hymenoptera of the World<世界の膜翅目>」と、Maeto Kaoru(前藤 薫)氏の「Systematic Studies on the Tribe Meteorini (Hymenoptera, Braconidae ) I~VII<Meteorini族の分類学的研究(膜翅目、コマユバチ科)>」を使って科から検索した結果、コマユバチ科(Braconidae)ハラボソコマユバチ亜科(Euphorinae)に属すギンケハラボソコマユバチ(Meteorus pulchricornis)であることが判明した。

 しかし、科から種までの検索は、かなりややこしく、また、証拠写真も多数を必要とする。其処で、今日は蜂の生体写真のみを載せ、種の検索については別の機会に譲ることにした。


ギンケハラボソコマユバチ2


冷蔵庫から出した直後のギンケハラボソコマユバチ

一見死んでいる様に見えるが、直ぐに起き上がる

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/16)

 羽化したのは、前回の繭の写真を撮ってから9日後の12月14日、体長約4.5mm(産卵管鞘を含まない)の繊細なコマユバチであった。

 こうゆう小さな虫は、以前紹介した「アブラバチの1種(その2)」の様に、カーテンに留まらせて撮ることも出来るが、虫が小さいので、カーテン地の網目が何とも目障りになる。其処で、管瓶に入れて冷蔵庫に放り込み、よ~く冷やして動けなくし、室温に戻して常態に回復する時を狙って撮影した。


ギンケハラボソコマユバチ4


横から見たギンケハラボソコマユバチ

繊細な姿と長い触角が魅力的

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/16)

 2番目の腹側から撮った写真は、冷蔵庫から出した直後で、殆ど死んでいる様に見える。しかし、20秒ほど(測定はしていない、単なる印象)で起き上がってしまう。ヒラタアブ類は、もう少し時間がかかり(分単位)、飛び出す前に身繕いなどするので撮り易いが、こう云う小さい虫は、回復が非常に速い。体重は体長の3乗、表面積は2乗に比例するので、小さい虫ほど速く冷えるし、速く暖まるのである。


ギンケハラボソコマユバチ5


正面から見たギンケハラボソコマユバチ

複眼に毛が生えているのが見える

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/15)

 起き上がっても、脚がシッカリして居る訳ではない。それでも、動かない脚を引きずる様にして(下の写真の右前肢付節)移動し始め、やがて翅を開いて飛んで行ってしまう。しかし、完全に回復してはいないので、近くに留まったりして再捕獲。

 見失ったこともあるが、暫くすれば明るいカーテンの方に行くので、心配は要らない。また管瓶に入れられ、冷蔵庫行き。その後、半日以上は入れておかないと、立ち所に回復してしまい撮影する機会が殆ど無い。今日のコマユバチ成虫の撮影には、何と4日もかかったのである。


ギンケハラボソコマユバチ6


脚がチャンと働かなくても動き出し、直に飛んで行ってしまう

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/18)

 こうゆう小さなコマユバチには見ていて綺麗だなと思う種類が多い。幼虫は内部捕食寄生性だから、まァ、生態はオドロオドロしいとも言えるが、最後は綺麗な成虫に成長する。別に色彩に富んでいる訳ではない。しかし、体全体と言うか、姿が美しい。


ギンケハラボソコマユバチ3


横からの写真をもう1枚

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/16)

 前掲の前籐氏の論文に拠れば、このギンケハラボソコマユバチは日本で最普通種の一つとのこと。東京都本土部昆虫目録にもチャンと載っている。しかし、"ギンケハラボソコマユバチ"をGoogleで画像検索しても殆どヒットしない。一方、学名で検索するとそれよりもずっと多い写真が出て来る。本種は、日本全国、欧州、土耳古の他、世界の様々な地域に分布するらしい。

 和名での検索がヒットしないのは、写真を撮っても種類が分からないのでお蔵入り、或いは、「コマユバチの1種」としてしか掲載されていないからだと思われる。現に、昨年もう一つのWeblogで紹介した「お知らせ+コマユバチ科の1種(Braconidae gen. sp.)」は、写真の解像度が低いので検索は出来ないが、本種に非常に良く似ている(但し、縁紋や後腿節先端の色は多少異なる)。


ギンケハラボソコマユバチの繭(脱殻)


蜂が脱出した繭(脱殻)。カパッと蓋が開いた感じ

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/14)

 また、前掲論文に拠れば、本種はコブガ科、ヒトリガ科、ドクガ科、シャクガ科、ヤガ科、カレハガ科、アゲハチョウ科、シジミチョウ科、タテハチョウ科等の幼虫に寄生することが報告されており、広く鱗翅目の幼虫一般に寄生することが出来ると考えられている。

 その為、世界的に鱗翅目害虫の駆除に天敵としての利用が研究されており、また、本種が産しない国では、外国からの導入も検討されている様である(既に米国に導入されている)。我国でも、本種が最近被害の多いオオタバコガの有力な土着天敵の一つであることから、飼育の容易なハスモンヨトウを使って増殖させ、オオタバコガの駆除に利用しようと云う研究がある(農業・食品産業技術総合研究機構-平成10年度四国農業研究成果情報)。








最終更新日  2012.01.16 11:18:28
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2012.01.11
テーマ:虫!(740)
カテゴリ:昆虫(蠕虫)


 正月の掲載も一応済ませたので、これから一昨年~昨年に掛けて撮影した虫を紹介しようと思う。

 先ず、最初はクロヒラタアブ(Betasyrphus serarius)の飼育幼虫。クロヒラタアブはこれまでに、幼虫~成虫を2回(此方此方)も掲載しているが、幼虫の詳細な形態についてはまだ触れていない。其処で、今回はその幼虫の形態についての詳細を紹介する。
 実を言えば、本当はクロヒラタの幼虫を飼育するつもりなど無かったのだが、一昨年の12月に掲載した「ヒメナガカメムシの幼虫」を飼育して居た時、餌として与えていたコスモスの花(幼虫はその種子から吸汁していたものと思われる)に付いていたのである。

 クロヒラタの幼虫は、コスモスの花に付いていた極く僅かのワタアブラムシ(多分)を食べていたらしい。しかし、直ぐに餌が無くなり、1頭が11月の中ごろ、餌を探しに飼育箱(100円ショップのパン・ケース)の内壁に現れた。其処で早速、シャーレの中に入れ、コナラの葉裏に付いているアブラムシを与えて飼育した。

 そのカメムシの幼虫は、始めは正体不明なので飼育して居たのだが、「カメムシBBS」に問い合わせたところ、超普通種のヒメナガカメムシであることが分かった。ヒメナガの幼虫では飼育しても面白くないので逃がしてやろうと思い、コスモスの花殻を分解しながら探している時、更に2頭のクロヒラタの幼虫を見つけた。全部で3頭もの幼虫がコスモスの花に潜んでいたのである。



クロヒラタアブの幼虫1


クロヒラタアブの幼虫(3齢=終齢)

腹部にやや不明瞭な白黒の模様がある

右が頭、左の黒い突起は後気門

(写真クリックで拡大表示)

(2010/12/10)

 写真の幼虫は、その後から見つかった幼虫の内の1頭である。その時は、色々な虫を飼育していてシャーレの不足を来していたので、2頭を一緒に飼育した。餌のアブラムシは充分与えてあったのだが、或る時、幼虫を探してみると1頭しか見当たらない。よ~く調べて見ると、皺クチャになったクロヒラタの幼虫が見つかった。何と、共食で1頭になってしまったのである。残った1頭が写真の幼虫だが、共食いの後、急に大きくなった。

 この時、他にもヒラタアブ類の幼虫を飼っていたのだが、彼らは一緒にしても共食いなどしなかった。クロヒラタの幼虫は、かなり凶暴と言える。尚、ヒラタアブ類の幼虫が共食いをするのは珍しいことではないらしく、フタスジヒラタアブ(フタスジハナアブ)は共食いばかりでなく、鱗翅目の幼虫や蜘蛛まで補食するとのこと(昆虫写真家新開孝氏の「昆虫ある記」に拠る)。


クロヒラタアブの幼虫2


横から見たクロヒラタアブの幼虫

腹脚に似た構造が認められる

上の写真とは反対に左が頭部

(写真クリックで拡大表示)

(2010/12/10)

 此の連中の幼虫期は3齢しかないので、これは終齢=3齢幼虫である。体長は約8.0mm、体が柔らかいので縮んだ時と伸びた時ではかなりの差が出る。

 見つけた時は、体長5~6mmで、体の白黒の縞がもっとハッキリしていた。しかし、大きくなるにつれ、次第に白い部分が黄褐色を帯びて来て、写真を撮った時点(2010/12/10)では縞模様がかなり不明瞭となってしまった。


クロヒラタアブの幼虫3


斜め上から見たクロヒラタアブの幼虫

(写真クリックで拡大表示)

(2010/12/10)

 横から見ると(2番目の写真)、白黒模様が体節ごとにあるらしいことが刺毛の分布から分かる。G. E. Rotheray著「Colour Guide to Hoverfly Larvae」(Dipterists Digest No.9、1993)に拠れば、ハナアブ科(ヒラタアブはハナアブ科Syrphidaeヒラタアブ亜科Syrphinaeに属す)の幼虫は、胸部は3節、腹部は8節なのだが、皺が多くて何処が体節の境目なのか良く分からない。

 腹側には、芋虫毛虫の腹脚に似た構造が見える。同書に拠れば、一般にハナアブ科の幼虫は腹部の第1から第6節に歩行器官(locomotory organ)を持つとのこと。今まで撮影したヒラタアブの幼虫には写っていないが、隠れて見えなかっただけなのであろう。今度飼育する時は、一度ひっくり返して歩行器官を見てみよう。


クロヒラタアブの幼虫4


真っ正面から見た先頭部分.黄褐色の突起は前気門で前胸にある

頭部は中央下の黒っぽく見える部分で小さい

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(2010/12/10)



クロヒラタアブの幼虫5


少し斜めから見たクロヒラタアブの先頭部分

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(2010/12/10)

 先頭部を見てみると、黄褐色の眼、或いは、角の様なものが1対ある。これは前気門で、第1胸節(前胸)にある。マガイヒラタアブの幼虫では明確であった Antenno-maxillary organ(和名不詳.antennaは「触角」、maxillaは「小顎」乃至「上顎」の意だが、機能的には触角に相当するものであろう)は、中央部下側のやや黒っぽく見える部分にあると思われるが、上の2枚の写真からは何処にあるのか良く分からない。この辺りは頭部である。

 口器は何処かというと、主要部は体の中に入っており、この黒っぽい部分の下側から出てくるものと思われる。この幼虫の捕食中の様子は、別の機会に詳しく紹介する予定である。


クロヒラタアブの幼虫6


クロヒラタアブの後気門.全体に黒くて詳細が良く分からない

上から順に、ほぼ真上、斜め横、真後ろから撮影

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(2010/12/10)

 最後は、後気門の写真。後気門の形態は分類の指標になるので、3方向から撮ったが、全体に黒くて詳細はよく分からない。一番上はほぼ真上から、中央は斜め横、下は水平に近い真後ろから撮影している。尚、後気門の右に見える丸く黒いものは単なるゴミで、幼虫の付属器官ではない。








最終更新日  2012.01.11 10:53:33
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2012.01.04
テーマ:虫!(740)


 正月三箇日中に新春初の掲載をしようと毎日カメラを持って庭をうろついていたのだが、適当な被写体が見つからない。植木鉢の下を探せば何か居るだろうが、新春の記事にコウガイビル(例えば此方)やヤケヤスデ(例えば此方)の様な虫を載せるのは幾ら何でも気が引ける。

 3日目の昼過ぎに、諦めて部屋に入ろうとした時、入口の壁の上を這っているヒゲブトハムシダマシを見つけた。この虫は以前紹介したことがある。だから、単純な重複掲載にならない様、今度は顔の辺りでも超接写してみようと思い、早速管瓶に入れて冷蔵庫に放り込んだ(動きを止める為)。

 しかし、台紙の上で撮影するのは味気ない。其処で、台紙の代わりに蕗の葉を取って来た。その葉裏に何かが付いている。一応調べて見ると、ゴミや脱皮殻ばかりだったが、葉裏ではなく葉柄にクモガタテントウ(Psyllobora vigintimaculata)が1頭、チョコンと留まっているのに気がついた。こんな風通しの良い所で越冬しているとは一寸以外であった。



クモガタテントウ1


蕗の葉の葉柄横に隠れたつもり?のクモガタテントウ

体長は2.25mmと非常に小さい

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(2012/01/03)

 クモガタテントウは、2009年の正月にも掲載している。それ以前にも、「成虫」、「前蛹~成虫」を掲載しているから、このWeblogでは原則的に禁止している重複掲載も甚だしい。しかし、これまでのコメント欄に「重複掲載大歓迎」と書き込まれた読者も少なからず居られるし、ヒゲブトハムシダマシの顔(かなり恐い顔)よりはクモガタテントウの方がずっと可愛く、多少は正月向きと思い、敢えて重複掲載することにした。


クモガタテントウ2


警戒してジッとして居るクモガタテントウ

胸背は透明なので顔が見える

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(2012/01/03)

 実は、クモガタテントウはもう一つのWeblogの方にも掲載している。超重複掲載とも言えるが、此方のWeblogでは余り虫自体については書いていないので、少しこの虫の所属や来歴等に付いて書くことにする。

 クモガタテントウは、テントウムシ科(Coccinellidae)テントウムシ亜科(Coccinellinae)カビクイテントウ族(Halyziini=Psylloborini)に属し、キイロテントウ、シロホシテントウ、シロジュウロクホシテントウ、稀種のアラキシロホシテントウ等と同族である(文教出版の「テントウムシの調べ方」によれば、日本産カビクイテントウ族は今のところこの5種のみ)。族名にある様に、アブラムシなどを食べる捕食性ではなく、食菌性のテントウムシで、ウドンコ病菌を餌とする。


クモガタテントウ3


歩き始める直前のクモガタテントウ

前翅(鞘翅)が少し開いている

暖かければ飛ぶのかも知れない

(写真クリックで拡大表示)

(2012/01/03)

 クモガタテントウは在来種ではなく、帰化昆虫である。「テントウムシの調べ方」に拠ると、最初に発見されたのは1984年で原産地は北米、国内での分布は「日本各地」となっている。

 最初に文献として報告されたのは、佐々治寛之(1992)「日本から最近新しく追加されたテントウムシ類」(甲虫ニュース、100、10-13)とのこと。だから、それ以前に書かれた図鑑には載っていない。

 日本には、カイガラムシ類の駆除の為に導入されたベダリアテントウやツマアカオオヒメテントウの様な種もあるが、クモガタテントウが日本に侵入した経緯については情報が見つからなかった。


クモガタテントウ4


斜め上から見た警戒中のクモガタテントウ

(写真クリックで拡大表示)

(2012/01/03)

 写真のクモガタテントウの体長は約2.25mm(3桁の測定精度はないが、2桁以上はある)、これまで掲載した個体は2.5mm、2.3mmなので、今日の個体が一番小さい。

 葉柄に留まっていたとは言っても、葉裏に近い日陰の部分なので、葉をひっくり返して写真を撮ろうとすると、葉柄と葉の付け根に逃げ込んだ(最初の写真)。

 ストロボを焚き始めると、今度は葉裏の上を逃げ出した。葉を動かすと警戒して止まる。其処で撮影、暫くしてまた逃げ出す、葉を動かして止める、撮影・・・これを数回繰り返して何とか撮影を完了。

 その後は、「お疲れ様でした」と言って、切った蕗の葉の隣の葉に戻してやった。


クモガタテントウ5


蕗の葉裏を歩き回るクモガタテントウ.眼の下から横に拡がって

いるのは触角で、カビクイテントウ族の形をしている

その下の斧の形をしたものは小腮鬚

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(2012/01/03)

 最近は、標本にして細部を検討しないと種が分からない双翅目(蚊、虻、蠅)や膜翅目(蜂、蟻)を撮ることが多い。かつて散々虫を殺して標本にしたので、今は出来るだけ殺したくない(虫屋も「殺す」とは言わず「絞める」と言う表現を使うことが多い)。このクモガタテントウの様に、見て直ぐ種の分かる虫に出合うとホッとする。

 尚、撮影は3日の午前なのだが、3日の午後は色々と用があって、掲載は今日(4日)の夕方になってしまった。三箇日中には掲載出来なかったことになるが、調べて見ると、これまで三箇日中に掲載出来たのは2008年(元旦「ニホンズイセン」)ただ1度だけであった。








最終更新日  2012.01.04 17:30:58
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2011.12.23
テーマ:虫!(740)
カテゴリ:昆虫(ハチ)


 帰国した次の日、ベランダの椅子で一服していると、目の前のクリスマスローズの葉上に長さ5mm位の回転楕円形の物体が乗っかっているのに気がついた。上にはデュランタ・タカラズカの枝があり、まだ若干の花を着けているので、その花冠の取れた子房が落ちているのだろうと思っていた。

 しかし、2~3日経つと、今度は葉の下にぶら下がっている。クリスマスローズの葉上には、ハエトリグモがよく徘徊しているので、蜘蛛の糸にでも絡んでぶら下がって居るのだろう。そう思って放っておいた。

 蜘蛛の糸なら大して丈夫ではないから、その内落下すると予想していたのだが、何故かその気配は全く感じられない。シッカリとぶら下がって居る様に見える。これは、ヒョッとすると何かの繭なのかも知れないと思って、低い位置なので見難いが、マクロレンズで覗いてみた。



コマユバチ科コシボソコマユバチ亜科の1種(繭)1


クリスマスローズの葉からぶら下がる寄生蜂の繭(長さ5mm)

葉への接着点と繭までの距離は2cmもない

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/05)

 正確な正体は分からないが、どうやら寄生蜂の繭の様である。早速、葉ごと回収して小さなコップの中に吊るし、ラップで口を覆って、何が出て来るかを待つことにした。

 この様な、何かにぶら下がる繭を作る寄生蜂としては、以前紹介したホウネンタワラチビアメバチ(成虫:本当にその種なのか確信はない)がよく知られた居る。しかし、この正体不明の繭は、その繭とは形も作りも全く異なり、また糸は非常に太く、マクロレンズで撮ると、まるで針金の様である。分類学的にかなり離れた位置にいる寄生蜂に違いない。


コマユバチ科コシボソコマユバチ亜科の1種(繭)2


繭の拡大.繭の大きさに比し糸は非常に太い

ぶら下がっている糸の方が、繭を紡いで

いる糸よりも太い様に見える

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/05)

 其処で、「ハチ 繭 ぶら下がる」のキーワードでGoogle画像検索をしてみた。すると、似た様な繭の写真が見つかった。羽化後の空になった繭である。元を調べると、「下手の園芸ブログ」と云うサイトの2011年7月24日の記事「バラと幼虫と寄生蜂」であった。宿主の写真もあり、また、宿主から出て来た幼虫や、それが繭を紡ぐ所、その後の経過等を30枚以上もの多数の写真で記録されている。読者諸氏も是非御覧になられたい(拙Weblogでは、他所様のサイトへのリンクは、リンク切れの恐れがあるので、張らないことにしている。「"バラと幼虫と寄生蜂" ぶら下がる」で検索されたし)。


コマユバチ科コシボソコマユバチ亜科の1種(繭)3


上の写真の反対側.内側の糸は色が殆ど着いていない

ストロボの反射が見苦しいがお許しを

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/05)

 羽化した蜂の写真も載せられていた。そのサイトの著者はある程度昆虫に関する知識をお持ちの様だが、このハチの名前に関しては何も触れられていない。しかし、翅脈の良く分かる写真が載せてある。一見して、コマユバチ科(Braconidae)に属す寄生蜂であることが分かった。

 しかも、体形と翅脈にかなり特徴的なものがあり、Borror & Delong著の「Study of Insects」やその他の文献で調べてみると、どうやらハラボソコマユバチ亜科(Euphorinae)Meteorus属のハチらしい。ハチは既に羽化しているので、現在、詳細を検討中である。


コマユバチ科コシボソコマユバチ亜科の1種(繭)4


葉への接着点.かなりいい加減なくっ付け方

(写真クリックで拡大表示)

(2011/12/05)

 しかし、このコマユバチの寄主は何であろうか。繭の付いていた葉には寄主の残骸は無く、食痕も無い。毒草であるクリスマスローズの葉を食べる虫は今まで見たことがないので、その上に位置するデュランタに付いていた何らかの虫に寄生していたと考える方が妥当であろう。

 恐らく寄主は寄生により衰弱してデュランタからクリスマスローズの葉上に落下し、其処からこのコマユバチの幼虫が出て来たのであろう。その後、寄主の死骸は風や雨で葉から落ち、この繭だけが残ったものと思われる。

 Meteorus属の寄主は鱗翅目ばかりでなく甲虫類の場合もある。デュランタの方は、丁度その真上の部分を既に剪定してしまったので、食痕や寄主に関する何らかの情報を得ることは最早不可能である。


[追記]この繭から羽化したコマユバチはギンケハラボソコマユバチ(Meteorus pulchricornis)であることが判明した。その記事は、此方をどうぞ。







最終更新日  2012.01.16 11:35:13
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