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テーマ:虫!(814)
カテゴリ:昆虫(芋虫、毛虫)
蓑の長さ約7mm、幅は不規則な形なので4~6mm、三角帽の様な形をした非常に小さいミノムシである。蓑に自身の脱皮殻がくっ付いているのが見える。 写真を撮るために、糸の長さを20cm位にして庇からニワナナカマドの方に移した。ミノムシは糸に異常な力が加わったのを検知して警戒しているのか、頭を引っ込めてジッとしている。
暫くすると、この小さい蓑から鼈甲色の芋虫が顔を出した。やがて何やら背伸びしたり、反り返ったりし始めた。
見ていると、何だか糸の長さが段々短くなって来た。ミノムシは糸をたぐっているのである。かなり一生懸命にやっているという感じ。
10分程で20cmの糸を手繰ってしまった。長さ7mmの簑の中にいる虫の長さを5mmとすると、ミノムシが20cmの糸を手繰るのは、人間ならば60~70mの長さのロープを手繰るのと同じである(実際は、重さは長さの3乗に比例し、筋力は断面だから2乗に比例するので、ミノムシの方が遙かに楽)。
ナナカマドの葉にたどり着いたミノムシ君は、安心したのかそのままジッとして動かない。こちとらとしては、お疲れ様でした、と言う感じ。
さて、このミノムシ、何と言うミノガの幼虫か? まだ幼虫だし、しかもその頭部しか見ていないのだから、そんなものは分かりっこない、と思っていたのだが、調べてみたら意外と簡単に正体が割れてしまった。 ニトベミノガと言う種類らしい。頭部の脱皮殻を簑にくっ付けておく習性を持っているのが決め手であった。簑の形も三角帽で、普通のミノムシとは一寸違って独特、簑を上にして葉の上を這うこともあるという。 尤も、これはまだ若齢幼虫で、このまま越冬して来年には4cm位に生長し、7月中下旬に羽化するのだそうである。 次の日、網戸の内側にまたこのミノムシがいるのを見付けた。昨日のよりも更に小さく、明らかに別個体である。このミノムシの幼虫はかなり広い範囲の木の葉を食べるが、バラ科が特にお好みの様で、どうやら庇に接している梅の木から来るらしい。 梅の木に戻してやってもよかったが、昨日のミノムシ君と一緒にしてやろうと思い、梅と同じバラ科に属すニワナナカマドの方に移してやった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.11.27 09:11:58
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