今、フジ(藤)が満開である。と言っても小さな鉢植えのフジ、他界した母が昔の家にあったのを懐かしんで買って来たものである。
かつての家には居間の前に大きな藤棚があり、毎年4月下旬になると沢山の花を着けて庭に彩りを添えていた。しかし、昭和34年の伊勢湾台風で棚からずり落ち、これは直ぐ棚に引き上げたが、20年後の通称第2伊勢湾台風(昭和54年の台風20号)で再度棚から落ちて、遂に根元から折れてしまった。

フジの花.少し前の咲き始めの頃(2007/04/08)
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実は母が買ってきたフジは2鉢ある。最初買ったときは、当然チャンと花を着けていた。しかし、その後何故か花が着かなくなってしまった。そこでまた1株買って来たのだが、これもまた直ぐに花が着かなくなってしまった。
その後10年以上経ち、私が家を引き継いでから色々面倒を見たせいか、最近になって漸く小さい方の株だけ花を沢山着ける様になった。しかし、もう一方の大きい方は、昨年1房今年は4房咲いただけで、後は葉がボウボウ。

フジの1房(2007/04/08)
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何故始めは花が着いていたのが着かなくなったのかは良く分からない。しかし、フジではこういう事がよく起こるらしい。普通は栄養生長していたのが生殖生長するようになれば、これが持続するはずなのだが・・・。
大きい方のフジもずっと前から余り栄養生長をしなくなっているのに、花は殆ど着かない。窒素肥料を与えないで(フジは根粒バクテリアが共生するので窒素は与えなくても供給される)、水も出来るだけやらないようにして「いじめて」みたが、全然効果無し。植え換えない方が良いとも言われるが、小さい方は植え換えてから沢山花が着いている。

フジの花の拡大.蝶形花冠(2007/04/08)
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また、蔓は切らない方が良いと言う人と、花芽の着く前に先の方はバッサリ切った方がよいと言う人がいる。両方やってみたが大して関係ない感じ。
何れにせよ、大きい方のフジも少しは花を着け始めた。気長に来年、再来年を期待するより仕方がない様である。