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我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)

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2007.05.17
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カテゴリ:植物(草本)


 アッツザクラは、高さ10cmに満たず、何処か高山植物的な雰囲気の漂う植物である。だから、アッツ島のあるアリューシャン列島辺りが原産地なのかと思うと大間違いで、南アフリカの山岳地帯が原産とのこと。コキンバイザサ科(Hypoxidaceae:キンバイザサ科とも呼ばれる)と言う、余り聞き慣れない科に属す(以前はヒガンバナ科に入れられていたこともある)。


アッツザクラ(全体)
アッツザクラ(2007/05/07)



 近づいて見てみると変な花である。小さいので普段は余り気にならないが、雄蕊も雌蕊も見当たらない。その点では、色も大きさも、また、形も少し違うが、スリランカやタイの墓地に植えられ、また、ハワイでは首飾り(レイ)にする、インドソケイの花に似ている。

 繁殖は球根の分球で行われるので、実が着かなくても一向に構わないのである。

アッツザクラの花
上から見たアッツザクラ(2007/05/07)



 ところで、今の若い人達はアッツ島をご存じだろうか? 我々戦後間近に生まれた世代ならば、知らない者は居ない。アッツ島の話と言えば「アッツ島玉砕」に決まっている。


 アッツ島はその東側にあるキスカ島と並んで、我日本軍が占領した唯一の米国本土である。しかし、占領時に於いてすら制空権は米軍にあった。補給船の多くは撃沈されて慢性的な食糧不足に陥り、冬は極寒地獄、天気が悪ければ濃霧と烈風、良ければ米軍の爆撃で、守備隊の将兵は過酷な毎日を強いられていた。

 米国は、ガダルカナルで勝利を得た後、まず、アッツ島、キスカ島(注)の奪回作戦を行った。反撃がニミッツ提督(大将:当時)麾下の中部太平洋戦線(海軍)とマック・アーサー大将(当時)麾下の南部太平洋戦線(陸軍)の2戦線に絞られるのは、その後のことである。
 昭和18年5月11日、キンケイド少将率いる米軍は陸海空から攻撃を開始し、同月29日、山崎大佐以下約2、600名のアッツ守備隊(陸軍:非戦闘員を含む)は玉砕した。中部太平洋戦線のタラワ島守備隊(柴崎少将以下約4600名:海軍特別陸戦隊他)の玉砕に先立つこと約6ヶ月である。


アッツザクラの花(拡大)
アッツザクラの花.ノッペラボーの顔を拡大した様なもので

ポイントがない(2007/05/05)



 アッツ守備隊が玉砕して間もない頃、ある山草屋がこの南アフリカ原産の植物を「アッツザクラ(熱田桜)」の名称で売り出したと言う。桜の如く花と散ったアッツ守備隊にちなんで付けられたのであろう。


 しかし、アッツ島には守備部隊の将兵が「アッツザクラ」と呼んでいた植物が別にあった。どの様な植物なのか明確な記録はないらしいが、戦後かなり経ってからアッツ島に取材した人の写真を見るとサクラソウの1種らしい。

 ごく僅かな関係者を除く日本国民の大部分がアッツ守備隊将兵の苦労を知らなかったのと同様、アッツ島に「本物」のアッツザクラがあったことを知る日本人は、当時に於いてすら、殆ど居なかったのである。


(注)

 キスカ島守備隊に対しては撤退作戦が行われ、昭和18年7月29日、約5,000名全員が無事撤退に成功した。それを知らぬ米軍は、アッツ島での予想外の損害に懲りて約35,000人の兵員に対して特別訓練を行い、18年8月15日、91隻の艦艇の支援を受けて無人のキスカ島に猛烈な艦砲射撃と爆撃を行った後、上陸作戦を「敢行」した。

 誤認、誤射や事故で3日間の間に313人の死傷者を出し、戦果は子犬3匹を捕虜にしたのみ、と伝えられている。








最終更新日  2007.05.17 12:29:11
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Re:アッツザクラ(05/17)   三宅修次 さん
2017,9,17日 朝日新聞朝刊14版30面に戦地の「押し花帳」という記事が掲載されています。戦前千島列島に滞在していた陸軍少尉が採取した野花が押し花になっているそうです。その文中にーアッツ桜の美しきは言うもさらなりとあります。このアッツ桜は、時間的に言って現在出回っているものではなく、本物の、千島のアッツ桜と思われます。 (2017.09.18 16:23:17)


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