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テーマ:日々自然観察(9869)
カテゴリ:昆虫(その他)
シソの葉にはアザミウマ類の幼虫が何頭か認められた。前述の図鑑に拠れば、ハダニを食べるアザミウマはハダニアザミウマのみらしいので、此処ではハダニアザミウマとしておく。 1枚の葉に2~3頭程度の密度である。ハダニアザミウマ雌成虫の1日当たりの捕食量は、ハダニ卵なら約40個、ハダニ雌成虫で約9匹とのことなので、その程度の密度でも良いのかも知れない。
普通、アザミウマと言えば吸汁性の害虫である。それが此処では、ダニを補食する益虫となっている。餌が植物と動物では随分違う様に感じられるかも知れないが、植物の汁を吸うのがダニの体液を吸うのに変わっただけのことである。口器の形を基本的に変化させないで済むから、大した変化ではない。
アブラムシの中には兵隊アブラムシと言う兵隊アリの様な防御個体を持つ種類が居て、普通は植物の汁を吸う筈の口針で敵を刺す。カメムシの仲間には、ハナカメムシ科やサシガメ科ばかりでなく、多くは吸汁性のカメムシ科の中にも捕食性の種類が居る。これも植物の汁を吸うのが獲物の体液を吸うのに変わったと考えれば納得が行く。 考えてみると、吸汁性の害虫と体液を吸う捕食性の益虫とは、意外に近いところに位置する必然性が有ることになる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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アザミウマと聞けばすぐに害虫と思っていたのですが、ハダニを食べる種類が居たのですか。
一緒に居るのをみたらすぐに対処を考えてしまうところでした。 昆虫の世界は、やはり単純ではないですね。このアザミウマは、植物に加害することはないのでしょうか。また成虫の色は、他のアザミウマと見分けがつくのですか。 (2007.09.02 15:27:33)
ヤスフロンティアさん
>このアザミウマは、植物に加害することはないのでしょうか。また成虫の色は、他のアザミウマと見分けがつくのですか。 ----- 生物農薬にはまだなっていない様ですが、天敵昆虫として著名で、植物に加害することはないでしょう。 一名ムツテンアザミウマと呼び、成虫は6個の斑が有ります。幼虫は写真の様に透明ですが、ハダニの体液を吸うと、ハダニの色に染まります。 参考サイト: http://www.pref.saitama.lg.jp/A06/BC01/bozyo/mail_s/190319mail-s/ty190319.html (2007.09.02 15:59:20)
体の中に赤い心臓のようなものありますが 食べたダニでしょうか?透き通っているので古本の虫のような・・・触覚が き きれいです。
(2007.09.02 19:13:41)
すごいーー!!
こんなに美しいアザミウマ・・天使みたいですね。 (2007.09.03 14:37:11)
かほ(*^-^*)さんへ
>こんなに美しいアザミウマ・・天使みたいですね。 ----- 天子と言うのは神のスパイですから、眼が金色にギラギラ光っているものです。 (2007.09.04 08:57:53) |