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テーマ:日々自然観察(9867)
カテゴリ:昆虫(蝶)
先ずは朝の蛹の写真.今日は記録された撮影時刻を示すことにした。カメラの時計は日本標準時から少しずれているので、秒数は単なる目安である。 蛹の腹部には所々に白っぽいところが認められるが、基本的にまだ透明感が残っている。
今回は背側も一寸撮ってみた。09:22:48に撮った写真では、胴体背側の模様と思われる中央の黒斑がまだ不明瞭だが、10:51:20では明瞭になっている。翅の黒紋は朝既にハッキリしていたのに対し、背中の紋が現れるのは少し遅れる様である。羽化したのはほぼ17時なので、背中の紋がハッキリしていたら、約6時間以内に羽化すると考えて良いと言うことになる(気温による違いに注意)。
上に羽化の約20分前の写真も示しておいた。6時間前と較べると、多少の差はなくもないが、殆ど変わっていないと言える。
その後は暫く全く変化無し。15時になって、腹部が白くなり始めた.その前に撮ったのは14時過ぎだが、基本的に朝撮った写真との差は認められない。 白くなるのは、蛹の殻と蝶の体の間に隙間を生じて空気が入るからであろう。胸に接する部分から始まり、徐々に背側腹側に白い部分が拡大して行く。以下3枚にその変化を示す。
16時半前に撮った上の写真では、腹部全体が白っぽくなっている。その15分前の写真とは、腹部の色具合は明らかに異なる。羽化はほぼ17時から始まった。腹部全体が充分白ければ、羽化まで30分以内と言うことになる。ただ、白っぽくなり始めたのは14時半頃と思われ、その変化の過程に約2時間かかっていることになるので、色具合の見極めが大切である。 この変化は、羽化の2時間半前から始まる計算である。しかし、前回の羽化の写真を見ると、7時過ぎに撮った写真は既に白っぽくなり始めており、羽化は10時半頃であったと思われるので、約3時間半となる。建物の構造上、この時間帯には蛹のあるハギの鉢に日が当たらないので、温度が低くて羽化の進行に時間がかかっているのかも知れないし、或いは、個体による差なのかも知れない。
ところで、読者諸氏は、蝶が蛹の何処から出てくるのか御存知であろうか。上の写真で下の方に左右の眼が見えるが、その両側から上に向かって微妙な曲線を描いている黒い筋の部分が裂け、蓋のようにカパッと開いて中から蝶が出て来るのである。 ところが、此の部分には羽化の前に何らの変化も現れない。
上の写真は羽化の約3分前に撮ったものである。その上の羽化約2時間前の写真と何らの差異も認められない。それより前の朝撮ったものでも同じである。
少し前後するが、上の写真は羽化の約5分前の側面。30分前のもの(16:28:54)と差異は認められない。とすると、蛹の腹部が充分白くなってから羽化までは何も変化も無いので、羽化の瞬間を見るためには、腹部が白くなっていたら、その場を離れずにジッと待っているしか手がない、と言うことになる。 次は兪々羽化である。(続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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