特に新しいネタも無いのだから、そう無理をすることもあるまい、と思って更新をサボっていたら、もう6日も空けてしまった。何か書かざるを得まい。
・・・と言う訳で、またアブラムシと相成る。今回は有翅虫も居らず面白みが更に少ないが、他に新しいネタがないのだから何とも致し方ない。
ハギオナガヒゲナガアブラムシ、アブラムシ科アブラムシ亜科ヒゲナガアブラムシ族の、如何にもアブラムシらしいアブラムシである。

ハギオナガヒゲナガアブラムシ.ハギに付くアブラムシは普通この種類
(2008/12/09)
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実を言うと、このアブラムシ、もう既に何回か登場している。
ヒメカメノコテントウと
ダンダラテントウに食べられているところである。些かブザマな姿しか紹介していないので、今日は威勢の良いところを、と言いたいが、今回もまた、余り景気は芳しくない。

体は緑色で、脚や角状管は黒い.時に橙色のもいる
角状管は先端近くで少し括れる
(2008/12/09)
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と言うのは、あと数日で寄主であるニシキハギの葉が落ち尽くし、枝も枯れてしまうのは明らかだからである。アブラムシの運命もこれに伴うことは言うまでもない。

アブラバチの寄生によるマミー(mummy:ミイラの意)
普通のマミーとは異なり葉との間に台状のものがある
左はアブラバチに寄生された個体.マミーになる直前
(2008/12/09)
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読者諸氏は、晩秋に木から落ちた紅葉(黄葉)の葉裏に、屡々アブラムシがしがみ付いているのを御存知だろうか。寒さと栄養不足で、まだ少しはマシな葉に移動する力もなかったのであろう。
アブラムシの捕食者やその卵もまたこれと運命を共にする。晩秋~初冬は越冬態勢に入れなかった虫達の「残酷物語」の季節なのである。

1週間後、左の個体はマミーにならずに死んでいた
アブラバチの幼虫が寒さで死んでしまったのだろうか?
(2008/12/16)
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先日、日本海に低気圧が発達して時ならぬ「春一番」が初冬に吹いてしまった。ニシキハギの幹や枝は細い。薄の穂の如く風に揉まれ、アブラムシ達は屹度風でみな吹き飛ばされてしまっただろう、と思った。しかし、次の日見に行くと、健気にも枝の付け根に移動して風を避けていた。もう枝が枯れるのも間近に迫っているのだが、それでもまだ精一杯生きようとしている・・・。

風を避けて枝の付け根に集まるハギオナガヒゲナガアブラムシ
(2008/12/22)
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ハギの枝には、まだ他にも妙な虫がくっ付いていた。次回はこの虫でも紹介することにしよう。