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我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)

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2009.07.18
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カテゴリ:昆虫(蛾)


 先日、日本以外では記録がないのに原産地不明の帰化種とされているウスグモスズ(多分)の若齢幼虫を紹介したが、今日はまだ正体が不明でもっとドロドロした状況にある虫を紹介する。

 まだジトジトと雨の降っていた頃のことである。雨水の溜まったシジミバナの葉上に、黄土色に暗色の紋を持つ体長1cm位の小蛾が留まっていた。こういう小さな蛾は種類の判定が大変なので、本当は余り撮りたくない。しかし、紋がかなり特徴的なので比較的楽に種を調べられるかも知れないと思い、撮影することにした。位置の関係で真横や真っ正面からは撮れなかったが、それでも、種の判別に役立つ写真は、まァ、何とか撮ることが出来た。


キバガ上科の不明種1
キバガ上科の未記載種。所属科不明

(2009/06/21)



 口の辺りから反り返った牙の様なものが伸びており、頭の上にまで達している。これは口器の一部で下唇鬚と呼ばれる構造である。1種の感覚器とされている。小蛾類や、比較的大きな蛾ではアツバ類(例えばタイワンキシタアツバ)にこの下唇鬚が発達しているが、これだけ極端に反り返るのはキバガ類(キバガ上科)であろう。

 まず、手元の図鑑でキバガ科とその前後を調べてみた。しかし、該当するものはない。我が家の図鑑は随分古い代物で、小蛾類の分類はその後大きく変わっているから、この図鑑に載っていなくてもおかしくはない。其処で、次は「みんなで作る日本産蛾類図鑑」の御世話になることと相成る。キバガ上科に属す種々の科を全部調べてみたが、やはり何処にも見当たらない。マルハキバガ科のカレハチビマルハキバガにかなり似ているが、この種は「図鑑」に載っているどの個体も頭部が全て暗色であるのに対し、写真の蛾では額は白く、下唇鬚や頭頂付近は黄褐色をしている。また、翅の斑紋も異なる。とても個体変異の範囲に入るとは思えない。

キバガ上科の不明種2
キバガ類では下唇鬚が発達し牙の様に反り返る

(2009/06/21)



 其処で「新・蛾像掲示板」に御伺いを立てようかと思ったのだが、その前にもう一度「みんなで・・・図鑑」を見てみることにした。そのトップ・ページを開いた時、今まで気の付かなかった「キバガ上科?難解蛾像保管庫」と言う文字が目に入った。早速その中を開いてみると・・・、あった。平成16年(2004年)の6月から問題になっていた蛾であった。少なくともキバガ上科に属すことは確かと思われるが、その下の科に落ちないのだと言う。検索表で科に落ちない、とは一体どういう事か??

 「掲示板」で問題になっていたのは平成16、17年、今は平成21年だから5年の間に何らかの進捗があってもおかしくはない。そこで、その旨の御伺いを「掲示板」に立ててみた。早速、Tamagaro氏から御回答を頂いた。新種であることは確実だが、所属等に関してその後の進歩は全く無いとのこと。

キバガ上科の不明種3
下唇鬚が頭の上に達しているのが分かる

(2009/06/21)



 こちとらは蛾の大分類に関して余り知識を持たないが、キバガ上科と言うのは、ヤガ上科と並んでかなり世界的に議論のあるグループらしい。この蛾が科に落ちないのであれば、新科を作るか、検索表を書き換える必要があろう。何れにしても、キバガ上科全体をシッカリ調べなければ出来ない大仕事である。しかも、キバガ上科自体の議論がまだ煮詰まっていないと言うのだから、その論争の中に飛び込むか、或いは、纏まるまで待つ他、この蛾の位置を決めることは難しいであろう。この蛾に付いて何らの進捗もないのは、そのせいかも知れない(分類学者の不足が第一の要因ではあろうが・・・)。

 この蛾は最初熱海で発見され、他に沖縄本島にも産し、現在東京付近では各地で普通となっているらしい。世田谷区西部に位置する我が家の周辺でもよく見かける。都市部で所属の分からない未記載種が急に沢山現れたと言うのは、ウスグモスズの場合と同じである。このキバガ上科の未記載種も、原産地不明の帰化種とされる可能性が高い。








最終更新日  2009.07.23 07:04:04
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