今日は、虫嫌いの人でも知っている、お馴染みの虫を紹介する。ナナホシテントウ(Coccinella septempunctata)、アブラムシを食べる「正義の味方」として著名である。テントウムシ科テントウムシ亜科テントウムシ族に属す、最もテントウムシらしいテントウムシである。
何故今まで、この有名な虫を掲載しなかったかと言うと、現在の我が家では極めて稀な虫だからである。昔、まだ庭が広かった頃には極く普通の虫であった。しかし、相続に伴い面積が減り、西洋長屋に改築して庭が猫の額の如くとなってからは、全く見られなくなった。それが、先日、ヒョッコリ姿を現した。

クリスマスローズの枯れた花の上を走り回るナナホシテントウ
(2009/07/05)
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以前紹介した
ダンダラテントウの所で書いた様に、どうもこのナナホシテントウは専ら草本植物に付くアブラムシを食べるらしい。我が家の庭の草本植物には殆どアブラムシが付かない。これが、我が家でナナホシテントウを見かけない原因の様である。
我が家では、捕食性テントウムシの多くは、何れも木本植物上で見つかる。しかし、このナナホシテントウは、
クリスマスローズの葉上を走り回っていた。やはり、草本植物上でアブラムシを探すらしい。

真横から見たナナホシテントウ.ナミテントウより一回り大きい
(2009/07/05)
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動作は他のテントウムシと同じで、葉表から葉裏とチョコマカ走り回る。何故か、一時クリスマスローズの枯れた花穂に御執心であったので、この時に色々方向から撮ることが出来たが、背側からは遂に一枚もまともな写真を撮ることが出来なかった。

ナナホシテントウの顔.余り「虫相」が宜しくない
(2009/07/05)
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しかし、「正義の味方」にしては、余り「虫相」が宜しくない。頭部は殆ど真っ黒で、左右の複眼の内側に丸い白斑1対があり、これが一見眼の様に見える。これを眼だと思うと、何かマスクをした強盗を思わせる。

同じ様な写真をもう1枚
(2009/07/05)
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しかし、暫くこのマスク顔を眺めていたら、かつてTVでその名を馳せた、黒いマスクをした「正義の味方」のことを思いだした。白馬シルバーに跨った「正義の味方・ローンレンジャー」である。私の小~中学生の頃の話だから、若い読者諸氏は御存知ないかも知れない。しかし、検索すればゴマンと出て来る。その顔を御覧になれば、直ぐに合点が行く筈である。