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テーマ:日々自然観察(9860)
カテゴリ:その他の動物
海産の貝はトロコフォア幼生を経て貝になるが、淡水産や陸生の巻き貝は直達発生で、卵からいきなり貝になる。生まれたばかりの普通のカタツムリ(殻径3~4cm程度)の仔貝は殻径3mm位らしいから、それよりもかなり小さいと言える。 一方、目に付く機会は少ないが、親になっても微小な種類がかなりの数存在する。保育社の「原色日本陸陸産貝類図鑑」を見ると、ムシオイガイ科、コハクガイ科等では4mm以下の種が普通だし、ナタネガイ科には2mmに満たない種もある。上の写真を見ると、かなり「大人びた」感があり、とても仔貝とは思えないが、ひっくり返してみると、下の写真の通り、既に死んだ個体であった。死後に殻が風雨に晒されて、この様な「大人びた」感じになったのかも知れない。
この辺り(東京都世田谷区西部)では、1~2cm位で親になる扁平な種類を見た記憶がない。一方で、3mm程度の微小種は棲息して居る様である。良くは分からないが、このカタツムリは成長して3mm程度に達する種類の生長途中の個体か、本来2mm程度にしかならない極小種かの、何れかではないだろうか。 しかし、こう小さいと、改めて写真を撮り直すために探そうにも、裸眼ではその所在が全く分からなかった。度の強い老眼鏡をかけて漸く見つけ出した。生きている昆虫ならば1.8mmでも見えるのだが、岩の上にある貝殻は岩の模様やゴミに紛れて全く判別が付かない。後10年もすると、生きている虫も見分けが付かなくなるのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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