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2010.11.22
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カテゴリ:昆虫(ハチ)


 昨日紹介した超接写システムで、同じコスモスに来ていた微小なアリを撮ってみた。

 「日本産アリ類全種図鑑」(現在では「日本産アリ類画像データベース」としてWeb上で参照可能)で調べてみると、どうやらヤマアリ亜科(Formicinae)のサクラアリ(Paratrechina sakurae)らしい。図鑑では体長1~1.5mmとなっているが、写真のアリは1.8mmとやや大きい。

 しかし、他に類似種が居ないし、形態的特徴が記述と一致するので、サクラアリとして問題無いと思う。



サクラアリ1


サクラアリ.頭部に続く膨らんだ部分が前胸、それに続く凸凹した部分が

あるのが中胸、その後に続く黒っぽく細いのが後胸溝、その後の腹部の

前にある部分は、実際は胸部ではなく腹部で、前伸腹節と呼ばれる

触角は全部で12節だが、右の先端節は無くなっている

(写真クリックでピクセル等倍)

(2010/11/20)

 この図鑑には属までの図解検索表が付いている。しかし、亜科への検索で腹側から見た腹部末端の詳細や付節末端の爪の突起など、微小な構造が問題となるので、小型のアリを写真に撮った場合は亜科まで落とすのは先ず無理である。しかし、図解検索の2段目までは進めたので、ヤマアリ亜科かカタアリ亜科の何れかに属すことが分かった。

 その後は、どうしても絵合わせとなる。図鑑に載っているこの2亜科のアリは僅か82種である。だから、図鑑のページを1枚ずつめくって行けば容易に目的の種に辿り着くことが出来る(何しろ、「日本産アリ全種図鑑」なのだから)。全く所属の分からない奇妙奇天烈な小甲虫を撮って、甲虫図鑑の2~4巻の全部を調べるよりは遥かに楽である。

 図鑑の解説には、「体色は褐色で,触角と脚は黄褐色.触角べん節の第2~4節の幅は長さよりも長い」、「胸部は短く,頭部と同じくらいの長さ.側方から見て,前胸は急に立ち上がり,中胸は弱く曲がり,両者で1つの大きく曲がる弧をえがく.前伸腹節背面は短い.後胸溝背面での凹みはわずかで短い.中胸背板に1対,前伸腹節に1対の剛毛がある」とあり、写真のアリの特徴と一致する。なお、アリの触角はスズメバチ等とは異なり、梗節が無く、梗節に見えるのは鞭節第1節となる。


サクラアリ2


横から見ると、中胸背板に1対,前伸腹節に1対の剛毛が

あるのが分かる。前胸背板にも剛毛が認められる

(写真クリックでピクセル等倍)

(2010/11/20)

 殆どの読者は御存知と思うが、アリはハチと同類で、膜翅目細腰亜目アリ上科アリ科(Formicidae)に属す。アリは翅のないハチとも言えるが、アリの他にも無翅のハチ(特に雌)が色々な分類群に存在する。

 翅がないのでアリと思ったら、○○バチであったと言うことも屡々起こり得る訳で、実際、昆虫の掲示板などに「この変なアリはなんでしょう」と云う様な質問でアリガタバチやカマバチ等が登場する。


サクラアリ3


触角の折れ曲がったところから鞭節で第1節は長いが

黒い輪の付いた第2節以降は第4節位までは短い

(写真クリックでピクセル等倍)

(2010/11/20)

 これまで、このWeblogでアリを紹介したのは、ハリブトシリアゲアリ1種だけだと思う。しかし、我が家には他にも色々なアリが居る。ところが、普段、地面を歩いているアリは彼方此方歩き回って留まることを知らず、撮影は殆ど不可能である。

 だが、何か餌などに在り付いている時は余り動かないので被写体になり得る。ハリブトシリアゲアリもアブラムシに集っていたから撮影出来たのである。

 今日のサクラアリは、コスモスの花の上で何かに御執心であった。多分、昨日掲載したワタアブラムシが排泄した甘露を食べていたのであろう。


サクラアリ4


前回掲載したコスモスに寄生していたワタアブラムシ

排泄した甘露を求めてやって来たらしい

(写真クリックでピクセル等倍)

(2010/11/20)

 このWeblogは、最初に「こういう都会でも実はイロイロ[虫が]居ますよ、と言うことを知って貰う」と云う意図で開設したのだが、やはり都会の駅から僅か250mの住宅地ではかなりキツイ。最近はネタ切れ状態が慢性化している。これからは、砂糖水で誘き寄せるなどして、アリも撮ることになるであろう(但し、今アリは冬眠中、来春以降となる)。







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最終更新日  2010.11.22 18:08:41
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