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テーマ:日々自然観察(9790)
カテゴリ:昆虫(カメムシ)
この辺り(東京都世田谷区西部)でキク科の花にこう云う感じで留まっているカスミカメは、菊の害虫としてよく知られているウスモンミドリカスミカメ(Taylorilygus apicalis)である。かつて町内の別の場所で、同じ様に菊の花に集っている同種の終齢幼虫を撮影したことがあるのだが(未掲載)、その雰囲気にソックリである。ウスモンミドリの若齢幼虫としてほぼ間違いないと思うが、証拠は全く無いので「?」を付けておくことにした。
ウスモンミドリカスミカメの詳細については、写真の虫がウスモンミドリであると云う確証がないので、此処では控えることにする。 その成虫の方はずっと以前に紹介済み、・・・と思ったらまだ未掲載であった。もう一つのWeblogでは紹介しているので、成虫に興味のある読者諸氏はこちらを参照されたい。
この写真の幼虫、体長は僅かに1.5mm。小楯板はまだ認められないし、ウスモンミドリとすると、成虫の体長は5mm前後なので、まだ初齢か2齢位なものであろう。 そもそも、カスミカメムシ科(Miridae)の幼虫が何齢の幼虫期を経て成虫になるのか、色々調べてみたが良く分からない。多くのカメムシでは終齢は5齢だが、ノコギリカメムシでは4齢である(養賢堂:「図説 カメムシの卵と幼虫」に拠る)。 しかし、全農教の「日本原色カメムシ図鑑第2巻」に、クロツヤトビカスミカメの4齢幼虫と終齢幼虫が一緒に写っている写真があり、これを見ると、4齢と終齢との大きさの違いは余り大きくない。どうやらカスミカメも5齢で終齢になるらしい。
こう云う小さいカスミカメの幼虫を目にすることは滅多にない、と云うか居ても気が付かない。特に黄緑色系の幼虫が草や一番上の写真の様な花の黄緑色をした部分に居ると保護色になってしまい、虫眼鏡で調べでもしない限り気が付くことは先ずない。 この幼虫、その後一度も見ていない。まだ同じ「ブラキカム・マウブディライト」に付いているのか、或いは、何処か別の所に行ったのか・・・。小さ過ぎて、探すのは実際上全くの不可能事である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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