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我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)

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昆虫(カメムシ)

2011.08.03
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カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 少しややこしい話が続いたので、今日は分かり易い虫を紹介することにした。シマサシガメ(Sphedanolestes impressicollis)、サシガメ科(Reduviidae)Harpactorinae亜科に属す。

 このHarpactorinae亜科、アカサシガメ亜科としているサイトもあるが、基準となるHarpactor属が日本に産しないので、一般に認められた和名はまだ無い様である。日本最大級のオオトビサシガメやヨコヅナサシガメを始め、ヤニサシガメ、アカサシガメ等の大型のサシガメが属す。このシマサシガメも体長は15mm前後と、かなり大きい。



シマサシガメ1


ダンギクの葉上にいたシマサシガメ

体長15mm程度で白黒模様

(写真クリックで拡大表示)

(2011/06/22)

 居たのは、昨年の秋に虫寄せ用として買ったが全く効果の無かった所謂ダンギク(菊と付いてもクマツヅラ科)の葉上で、6月下旬のことである。

 同亜科に属すヨコヅナサシガメやヤニサシガメは動作緩慢で反応も鈍い。しかし、このシマサシガメはかなり敏感、何回も葉から葉へ飛び移り、最後は飛んで逃げてしまった。だから、正面からの写真が無い。


シマサシガメ2


こう云う白黒模様の虫は些か撮り難い

簡単に黒つぶれ、白飛びしてしまう

(写真クリックで拡大表示)

(2011/06/22)

 類似種が居ないので、それと直ぐに分かる「簡単な虫」である。比較的似ているのはヤニサシガメ位なものだが、本種は脚に白斑が沢山あるし、ヤニに被われず毛が多いので、区別は簡単。こう云う虫を紹介するのは気が楽である。検索表と睨めっこする必要が無い。


シマサシガメ3


複眼の後のマウンド上に単眼があり、胸背も盛り上がっている

(写真クリックで拡大表示)

(2011/06/22)

 我が家の庭ではサシガメ類は少なく、このシマサシガメも今まで見た記憶がない。これまでに紹介したサシガメとしては、他にアカシマサシガメがあるのみである。しかし、これはヤスデ食いの地表性なので、一寸印象が異なる。


シマサシガメ4


体は白い毛に覆われている.赤い単眼が見える

(写真クリックで拡大表示)

(2011/06/22)

 サシガメ類は捕食性のせいか一般に眼が大きい。その中でも、このシマサシガメの眼は大きく、玉の様で特に魅力的?である。

 単眼もかなり盛り上がったマウンドの上にあり、結構目立つ。


シマサシガメ555


少し下から見たシマサシガメ.眼が大きい

(写真クリックで拡大表示)

(2011/06/22)

 もう8月に入ってしまった。6月の更新はたったの1回、7月は2回しか更新していない。幾ら何でも、一寸、サボり過ぎである。ネタは色々あるのだが、写真を調整したり、原稿を書く時間が無い。


 ・・・しかし、つべこべ言っている閑があったら、サッサと更新すべし。








最終更新日  2011.08.03 11:41:42
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2011.01.22
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 昨年の秋、余りに虫がやって来ないので、虫集め用に花を何種類か買った。その中に「ブラキカム・マウブディライト」と称するオーストラリア原産のキク科の花がある(学名はBrachyscome angustifolia)。花径は15mm前後で、小さく華奢な花である。虫が沢山集まるシオン類に少し似ているので買ってみたのだが、これが全然ダメ、まるで「集虫力」が無い。これまでに、ヒラタアブ類が2回ばかり留まったのを見かけただけである。

 まァ、それでも捨てるのも勿体ないので、そのまま放置しておいたところ、ある日、その花に妙な「修飾」が付いているのを見つけた。マクロレンズで覗いてみると、何てことは無い、成長不良の舌状花の花弁であったのだが、その横に極く小さなカスミカメムシの幼虫がいるのに気が付いた。体長1.5mm、殆どゴミの様なものである。



カスミカメムシの若齢幼虫1


Brachyscome angustifoliaの花の上に居たカスミカメムシの若齢幼虫

(写真クリックで拡大表示)

(2010/12/20)

 この辺り(東京都世田谷区西部)でキク科の花にこう云う感じで留まっているカスミカメは、菊の害虫としてよく知られているウスモンミドリカスミカメ(Taylorilygus apicalis)である。かつて町内の別の場所で、同じ様に菊の花に集っている同種の終齢幼虫を撮影したことがあるのだが(未掲載)、その雰囲気にソックリである。ウスモンミドリの若齢幼虫としてほぼ間違いないと思うが、証拠は全く無いので「?」を付けておくことにした。


カスミカメムシの若齢幼虫2


カスミカメムシの幼虫.ウスモンミドリカスミカメと思うが確証はない

体長1.5mm.2倍のテレプラスを付けての超接写(以下同じ)

(写真クリックで拡大表示)

(2010/12/20)

 ウスモンミドリカスミカメの詳細については、写真の虫がウスモンミドリであると云う確証がないので、此処では控えることにする。

 その成虫の方はずっと以前に紹介済み、・・・と思ったらまだ未掲載であった。もう一つのWeblogでは紹介しているので、成虫に興味のある読者諸氏はこちらを参照されたい。



カスミカメムシの若齢幼虫3


ストロボの光に驚いてウロウロするカスミカメの幼虫

(写真クリックで拡大表示)

(2010/12/20)

 この写真の幼虫、体長は僅かに1.5mm。小楯板はまだ認められないし、ウスモンミドリとすると、成虫の体長は5mm前後なので、まだ初齢か2齢位なものであろう。

 そもそも、カスミカメムシ科(Miridae)の幼虫が何齢の幼虫期を経て成虫になるのか、色々調べてみたが良く分からない。多くのカメムシでは終齢は5齢だが、ノコギリカメムシでは4齢である(養賢堂:「図説 カメムシの卵と幼虫」に拠る)。

 しかし、全農教の「日本原色カメムシ図鑑第2巻」に、クロツヤトビカスミカメの4齢幼虫と終齢幼虫が一緒に写っている写真があり、これを見ると、4齢と終齢との大きさの違いは余り大きくない。どうやらカスミカメも5齢で終齢になるらしい。


カスミカメムシの若齢幼虫4


花柄を伝って逃げ回るカスミカメの幼虫

(写真クリックで拡大表示)

(2010/12/20)

 こう云う小さいカスミカメの幼虫を目にすることは滅多にない、と云うか居ても気が付かない。特に黄緑色系の幼虫が草や一番上の写真の様な花の黄緑色をした部分に居ると保護色になってしまい、虫眼鏡で調べでもしない限り気が付くことは先ずない。

 この幼虫、その後一度も見ていない。まだ同じ「ブラキカム・マウブディライト」に付いているのか、或いは、何処か別の所に行ったのか・・・。小さ過ぎて、探すのは実際上全くの不可能事である。








最終更新日  2011.01.22 22:41:12
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2010.12.18
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 先月の終わりの頃、コスモスの白い花の上に何か3mm位の小さな虫が居るのを見付けた。一寸見たところでは、ゾウムシの1種の様に見えた。しかし、マクロレンズで覗いてみると、何と、カメムシの幼虫であった。中々綺麗な縞模様で、これまで見たことのない種類である。

 早速、カメラを持って来て撮影を始めた。虫が小さいので、テレプラス×2を挟んでの超接写である。



ヒメナガカメムシの幼虫(終齢)1


コスモスの花に居たヒメナガカメムシの幼虫

体長は3.2mmと相当に小さい

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 写真から計測すると、体長は3.2mm。御覧の様に白っぽい地で、頭部には暗褐色の細い縦縞が3対あり、胸部にも暗褐色の複雑な模様がある。腹部も地は白っぽく、その上に茶褐色の不規則な網目状の模様がある。

 全体として、中々洒落た色模様の幼虫と言える。


ヒメナガカメムシの幼虫(終齢)2


真横から見たヒメナガカメムシの幼虫

腹側にも同じ様な模様がある

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 翅芽(翅の原基)が発達しているので終齢幼虫である。しかし、何カメムシの幼虫かは分からない。全農教の「日本原色カメムシ図鑑」を引っ張り出し、その写真を1枚ずつ2回調べたが、似た幼虫は見付からなかった。

 養賢堂の「図説 カメムシの卵と幼虫」も2回調べたが、やはり該当種はない。


ヒメナガカメムシの幼虫(終齢)3


正面上から見た図.吻にチョビ髭が生えている

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 カメムシと言っても、色々な科がある。一体何科に属すのか? 科の検索をしようとしても、検索表は成虫を対象としているので、幼虫の検索は難しい。触角や脚の節数は幼虫と成虫で同じとは限らないし、検索キー(key)の中には翅の形態もある。幼虫には翅はまだ無いのだから、こうなるともうお手上げである。

 しかし、よ~く顔を眺めると、どうもナガカメムシ科(Lygaeidae)かその辺りらしい。しかし、それ以上は分からない。コスモスの種子を目当てに来たと思われるので、コスモスの萎みつつある花と一緒に飼育箱(100円ショップのパンのケース)に入れて成虫になるのを待つことにした。


ヒメナガカメムシの幼虫(終齢)4


斜め横から.胸部側面の模様が良く見える

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 待つこと2週間、成虫になっていないか否か虫を探すと(虫が小さいので探すのが大変)、チャンと生きており、至って元気。一安心だが、まだ幼虫の儘である。ヒョッとするとこれは幼虫越冬する種なのかも知れない。とすると、来年まで待たなくてはならないが、そんなに長く待つつもりはない。結局、カメムシBBSに御伺いを立てることと相成った。

 早速、kameotaku氏から御回答を得た。「ヒメナガカメムシの仲間(この辺の種は分類を再検討中とのことです)の幼虫に見えますが、如何でしょう?」とのこと。ヒメナガカメムシ!!、これならば此処らで最も普通で、キク科の花の上なんぞに幾らでも留まっている、全く面白味のないカメムシである。この綺麗な縞模様の幼虫があの味気ないヒメナガカメムシに変態するとは!!、些か信じ難い。

 ヒメナガカメムシの幼虫ならば、カメムシ図鑑に出ている可能性が大である。早速調べてみると・・・、やはりあった。写真が小さいのと色が黒っぽいので、見逃してしまったのである。天眼鏡で写真を拡大してみると、色は全体にかなり黒いが、基本的に同じ模様をしていた。どうも、コムピュータ用の老眼鏡では、図鑑を見るには度が少し低すぎる様である。


ヒメナガカメムシの幼虫(終齢)5


同じ様な写真をもう1枚.付節は3節の様に見える

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 ヒメナガカメムシの幼虫ならば、Web上にも沢山あるだろう。「"ヒメナガカメムシ" 幼虫」で検索してみると、やはり沢山出て来た。特に、種類が分からない時に屡々お世話になる「カメムシも面白い!!」にもチャンと載っていたのには参った。完全に調べ方が足りなかった、と反省することしきり。


ヒメナガカメムシの幼虫(終齢)6


口吻を掃除中のヒメナガカメムシの幼虫

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 ヒメナガカメムシは成虫越冬だと思っていたので、その点について更にお伺いを立ててみた。早速、鶉氏から御回答があり、「冬でも成虫と幼虫が混じって地表に見られたので、越冬態は成虫のみではないようです」とのこと。調べてみると、ヒメナガカメムシの仲間(Nysius属)は南方系の様で、越冬態と云うのが明確でないのかも知れない。とすると、今飼育中の幼虫、このまま越冬する可能性が大である。

 中々綺麗だし動きも可愛い幼虫なのでどんな成虫になるか楽しみにしていたのだが、ヒメナガと聞いて飼育を続ける気持ちはすっかり無くなってしまった。丁度、一昨日、ベランダのキク科植物に同じヒメナガカメムシの幼虫を見つけたので、其処に逃がしてやった。


ヒメナガカメムシの幼虫(終齢)7


掃除の合間.口吻が良く見える

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 尚、kameotaku氏のコメントに「この辺りの種は分類を再検討中とのことです」とある。「検討中」と云う話は以前にも何回か聞いたことがあり、カメムシ図鑑にも「Nysius属には近似種が多く、その分類は本種を含めて全面的に再検討する必要がある」と書かれている。将来的に、ヒメナガカメムシ(Nysius plebeius、同図鑑に拠れば、種名をplebejusと綴るのは誤りとのこと)が数種に分かれる可能性もあるが、此処では単に「ヒメナガカメムシの幼虫」としておいた。








最終更新日  2010.12.18 12:25:22
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2010.01.29
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 今日もまた植木鉢の下に居た虫の話である。とは言っても、今日のはチャンとした虫、サシガメ科のアカシマサシガメ(Haematoloecha nigrorufa)である。

 アカシマサシガメはずっと以前に紹介したことがある。しかし、その時は生態を知らなかったので、クリスマスローズの葉上に載せて写真を撮ってしまった。これは非常に不適切な処置であった。と云うのは、このサシガメ、ヤスデを好んで食すと云う地表性のサシガメなのである。恐らく、クリスマスローズの葉上を歩くことはないであろう。今日の写真の様に、地面の上を歩いているのが正しい。

 このWeblogでは、1つ種類を同じ様には再掲載しないのを原則としている。しかし、以前掲載した時は、途中で飛んで逃げられてしまったせいもあって、平凡な写真が3枚のみであったし、生態写真としては正しくない撮り方をしてしまった。其処で、今回は前回の「訂正」も兼ねて、もう一度アカシマサシガメを掲載することにした。



アカシマサシガメ2-1


植木鉢の下に居たアカシマサシガメ.体長は12mm程度

(写真クリックで拡大表示)

(2010/01/25)

 ・・・と言っても、写真は多くない。露出不足の写真がかなり多く、補正すると影の部分が酷くザラザラになってしまって、使い物にならなかったからである。撮影中に画像を確認したときは何とかなると思ったのだが、こう云う黒い虫のRAWファイルを現像するときは、暗部を少し明るくする様にしないと、虫体の殆どが真っ黒に潰れてしまい詳細が良く見えない。しかし、暗部を明るくすると、露出の補正によるザラザラが更に目立ってしまうのである。


アカシマサシガメ2-2


歩き回るアカシマサシガメ.暗部を明るく現像すると

黒い体の表面にあるデコボコが良く見える

(写真クリックで拡大表示)

(2010/01/25)

 アカシマサシガメは体長12~3mm、久しぶりに撮る大きな被写体である。こう云う大きいのに地面の上をチョコマカ歩き回られると非常に撮り難い。立ち位置を屡々変えながら撮らなければならず、焦点を合わせる暇がなくなるからである。しかし、まだ朝の内で気温が低く、動きが緩慢だったので撮影は楽であった。

 ノソリ、ノソリと歩く。時々、止まったまま動かなくなる。恐らくは、一生懸命逃げようとしているのだろうが、寒くて体が利かないのである。まァ、捕まって標本にされる心配は無いのだから、そう慌てる必要は無い・・・。


アカシマサシガメ2-3


気温が低いせいか、何となく力が入らないと云う感じ

(写真クリックで拡大表示)

(2010/01/25)

 写真を良く見てみると、頭や小楯板(胸の後にある3角形の部分)にかなりの土が付いている。見付けたときは植木鉢直下の土の上にジッとして居たが、場合によっては土中に潜るのだろうか。或いは、越冬中も暖かい日には餌のヤスデを追って、土の間に入り込むこともあるのかも知れない。


アカシマサシガメ2-4


アカシマサシガメの顔.やはりサシガメらしく精悍

(写真クリックで拡大表示)

(2010/01/25)

 植木鉢の下に居る生き物の話がこれで5回続いた。我ながらウンザリなので、次回は少し違うものを紹介したい。








最終更新日  2010.01.29 12:04:16
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2009.08.24
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 今日の朝、ベランダの椅子に座って一服しているとき、目の前のクリスマスローズの葉上に2mm位の黒いシミの様なものがあるのに気が付いた。単なるシミか、それとも、何か厚みのあるものか? 角度を変えて見ても大きさに余り変わりが無いところをみると、どうやら、何かの「物体」らしい。虫の糞か、将又、単なるゴミか? 虫の可能性もあるので、一応カメラを持って来て、マクロレンズで覗いてみた。

 すると・・・、極く小さなカメムシであった。余りに小さく、また、黒っぽいので、ハナカメムシの類かと思ったが、触角が細長いのでカスミカメムシの様である。


ズアカシダカスミカメ2
ズアカシダカスミカメ.翅端まで2.5mm

カスミカメの中でも小さい方に属す

(2009/08/24)



 調べてみると、ズアカシダカスミカメ(Monalocoris filicis:カスミカメムシ科)と言うシダ植物に寄生する普通種であった。しかし、随分小さい。翅端まで2.5mm、今まで我が家で撮影したカメムシ類の中では最少である。

ズアカシダカスミカメ1
クリスマスローズの葉上に居たが、シダ類に寄生する

(2009/08/24)



 普通、虫を撮影するときは、先ず背側から、次いで横、前、斜めの順序で撮って行くのだが、場所の関係で背側からは撮れない。仕方なく、横から撮っていたのだが、カメムシ君、ストロボの光に驚いたらしくウロウロし始め、やがて飛んで逃げて行ってしまった。ウロウロしている間に背側からも1枚は撮ったのだが、完全な後ピン。それで、今回は背側からの写真は無し、普段ならば没にするところだが、我が家で見るのは初めてだし、ネタは不足しているしで、掲載することにした。

ズアカシダカスミカメ3
頭部は赤く、触角の中央付近が黒く

また脚には顕著な模様がある

(2009/08/24)



 ズアカシダカスミカメは漢字で書くと、頭赤羊歯霞亀、頭が赤くシダに寄生するので、その名が付いたらしい。しかし、それにしてもカスミカメムシ類の名前はみな長ったらしい。斑点米を作るので重要なイネの害虫とされているアカヒゲホソミドリカスミカメなどは、長くて憶え難いと言うので、イネホソミドリカスミカメに改称した位である(改称してもまだ長いが・・・)。

 大型で特徴が明確な昆虫であれば、昔からそれなりに識別され、ヒグラシ、ツクツクボウシなど、種固有の名があったり、或いは、同じコガネムシ科でもコガネムシ、ハナムグリ、カナブンの様なグループ分けをして名前を付けられる。しかし、カスミカメムシ類の多くは体長5mm以下、肉眼では見分けの付かない種類も多く、歴史的には全くと言って良いほど区別されていない。だから、カスミカメムシ類の名称は、ダルマカメムシ亜科の約10種を除いて、全部後にカスミカメが付く。しかもその種類数が400種以上なのだから、区別に必要な形容詞を複数積み重ねないと、とても名前が付けられない。それでナガ~イ名前と相成る。

 名前を憶える方も大変だが、しかし、付ける方はもっと大変なのである。文句ばかり言わず、散々苦心をして和名を付けている分類学者の苦労も少しは慮ってみるべきであろう。








最終更新日  2009.08.24 17:41:04
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2008.12.02
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 とうとう12月になってしまった。もう直ぐ正月、一年の経つのが速い。些か速すぎるのではないか。こうしている内に、何れ御迎えがやって来るのだろう、などと思う。まァ、まだ大部余裕はあると思うが・・・。

 11月以降、我が家では殆ど写真を撮っていない。撮るものが無いのである。花を着けている雑草は全て紹介済みだし、虫の新顔もやって来ない。やはり、こんな狭い庭の生き物を紹介するのには自ずから限界がある、と言うことであろう。

 ・・・と、ブツクサ言っていても仕方がないので、先日撮ったチャバネアオカメムシの越冬準備中?の姿を紹介することにしよう。


チャバネアオカメムシ1
越冬前のチャバネアオカメムシ.翅以外の部分も茶色くなっている

(2008/11/17)



 チャバネアオカメムシの成虫は昨年に紹介済みである。しかし、それは初夏であったので、翅以外の部分は普通の緑色をしていた。今日のは、それが茶色に変色した越冬前の個体である。

 カメムシの仲間には、成虫で越冬するものが多い。その中には、夏は緑系の色をしていても、晩秋になると茶色系に変わるものがある。勿論、緑色のままの種類も居て、どの種類が変色しどの種類が変色しないのかは、よく知らない。チャバネアオカメムシにかなり近縁のツヤアオカメムシは冬でも鮮やかな緑色をしているらしい。

チャバネアオカメムシ2
横から見ると、腹部下面は真っ白

(2008/11/17)



 今年はカメムシ類の幼虫を随分見たし紹介もした。ところが、成虫の方は何故か少なく、ハリカメムシの他はこのチャバネアオカメムシ位なものである。クサギカメムシは数箇所に卵塊があって、何れもチャンと孵化しているのだが、この分では結局成虫を見ないで年を終わりそうである。何となく、寂しい。

チャバネアオカメムシ3
正面から見ると2個の単眼が随分離れているのが分かる

(2008/11/17)



 去年の今頃、一体何を掲載していたか調べてみると、コナラの葉裏に居るアブラムシに関する話が多い。今年もコナラの葉裏にアブラムシは居るのだが、既に紹介済みのヤノイスフシアブラムシばかりで、これでは話題にならない。

 しかし、コナラ以外の葉裏にも、結構アブラムシは見つかる。ヤブガラシのもう既に黄色くなった葉の裏に、まだ少数のアブラムシが居るのを見付けた。何れ、数日中に葉と運命を共にすることになろう。

チャバネアオカメムシ4
オマケにもう1枚.実はこれが最初に撮った写真

(2008/11/17)



 どうも、晩秋の肌寒い曇り日は陰鬱で気が滅入る。天気予報に拠れば、午後には晴天になるとのこと。早く燦々と降る様な天日を仰ぎ見たいものである。








最終更新日  2008.12.02 16:38:11
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2008.09.19
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 今日は以前に予告していたハリカメムシの5齢(終齢)幼虫を紹介する。これは、もう1つのWeblogの方では、既に昨年秋に掲載したので、御覧になられた読者も居られるかも知れない。

 5齢幼虫は、これまでに紹介した2齢4齢とはかなり形が違っている。まず第1に横幅が相当広くなって、全体の形が丸味を帯びている。成虫はかなり細長い。4齢から5齢になると幅が増大し、羽化して成虫になるとまた細くなる訳である。


ハリカメムシの幼虫(5齢:終齢)
ハリカメムシの5齢(終齢)幼虫.4齢までに比して棘が少ない

(2008/09/02)



 また、体全体の棘がずっと少なくなる。腹部の棘が事実上、腹部背側の真ん中にある腹背盤上の2対だけになり、胸部や頭部の棘も消失する。しかし、軍配を連ねた様な触角の形は変わらない。

ハリカメムシの幼虫(5齢:終齢)2
4齢にはない逞しさ?が感じられる(2008/09/02)



 色彩的にも変化がある。4齢までは腹部に緑色の部分があったのが消失して全体的に青みを帯びた灰~黒系の色合いに変わり、脚や触角は赤味を帯びて来る。また、頭部胸部は真っ黒に近かったのが、終齢ではかなり薄くなっている。

ハリカメムシの幼虫(5齢:終齢)3
棘は減っても触角の形は基本的に変わらない

(2008/09/02)



 まァ、一言で言えば、「奇怪な虫」だったのが、終齢になって漸く普通の虫に近くなった、と言う感じである。「小学生の頃は天才、・・・大人になれば凡人」の昆虫版か?

 しかし、それでも、この終齢幼虫は普通の虫よりはずっと変わった形をしている。

ハリカメムシの幼虫(5齢:終齢)4
裏側から見た5齢幼虫.先日掲載したイヌタデの葉鞘が見える

(2008/09/02)



 5齢幼虫がこの様な色合いになるには、少し時間がかかる様である。勿論、脱皮直後は真っ白に近いが、その後、中々色が濃くならず、下の写真の様な状態がかなり長く続いた。丁度、雨模様の天気が続いた時だったので、日光が当たらないと色が濃くならないのかも知れない。

ハリカメムシの幼虫(5齢:終齢)5
脱皮後時間がかなり経ってもこんな色

(2008/08/29)



 最後に些か悪趣味な写真(下)を載せておく。5齢幼虫の腹部を後から撮ったものである。

 幼虫は性的に成熟していない。だから、お尻の先は排泄口があるだけの極めて単純な構造をしている。しかし、この写真を出したのは、それだけを示すのが目的ではない。

 腹部背側中央に、2本の棘を持つ大地状の盛り上がりが2つ見える。これを腹背盤と言う。その左右の側面に黒っぽい色をした横向きの穴が1対、全部で4個見える。これが臭線の開口部である。此処から、くさい(種によっては爽やかな)匂いを出す。

ハリカメムシの幼虫(5齢:終齢)6
終齢幼虫のお尻.臭線の開口部が見える

(2008/08/15)



 面白いことに、成虫の臭線は腹部ではなく、胸部の中脚と後脚との間に開口する。カメムシは不完全変態だから、この5齢幼虫は蛹を経ることなく脱皮して直接成虫になる。一皮剥いただけで、臭線の開口部が腹部から胸部へと移るのである。

 恐らく、5齢幼虫の体内では既に胸部への通導が出来ており、老熟するにつれて胸部の開口部が形成され、腹部の開口部は閉鎖されるのだろう。不完全変態と言っても、成虫への変化は外部生殖器の形成と翅が伸びるだけではないのである。・・・当たり前か。








最終更新日  2008.09.19 10:47:26
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2008.09.08
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 7月の末にクサギカメムシの初齢幼虫を掲載したが、今日は2齢幼虫を紹介しよう。

 勿論、7月に掲載した初齢幼虫が2齢になったのではない。あの初齢幼虫が孵化したのは多分7月18日、クサギカメムシの孵化から成虫に至るまでの平均日数は夏では40日位だから、もうとっくに成虫になっている。


クサギカメムシの幼虫(2齢)1
クサギカメムシの2齢幼虫.体長約3mm(2008/09/05)



 初齢幼虫は橙色と黒の派手な出立ちであった。変わって2齢以降は白斑と灰~黒だけの地味な配色と思っていたのだが、写真を拡大してみると背中の所々にまだ赤い部分が残っている。3齢からは各脛節の中央が白くなり少し雰囲気が変わるが、背中の赤い斑点はどうだろうか。

 一昨年に掲載したクサギカメムシの記事に5齢と3齢の幼虫が載っている。それを見ると、5齢の背側は全体的にかなり赤っぽい色をしている。3齢の方は分かり難いが、別の写真(未掲載)を見てみると、やはり2齢と似た様な赤い部分がある。クサギカメムシの幼虫も思いの外オシャレな様である。

クサギカメムシの幼虫(2齢)2
触角の一部と腿節は白い.腹部背側の腹背盤の周囲が赤い

(2008/09/05)



 ところで、読者諸氏はカメムシはどの位の期間生きるのか、御存知だろうか。

 実は、カメムシ(カメムシ科)成虫の寿命は、見かけによらず?長い。この写真の2齢幼虫は、成虫になっても年内に産卵することはなく、来年の春にシッカリ栄養を摂った後、6~7月になって漸く産卵を始める。それが孵化したのが前回紹介した初齢幼虫である。カメムシの成虫はほぼ丸1年生きるのである。

クサギカメムシの幼虫(2齢)3
頭部の比率が大きい(2008/09/05)



 クサギカメムシは1頭がかなりの期間(2~3ヶ月)に亘って10回位産卵する。そのせいか、今、我が家の庭の中には、この2齢幼虫の他にも3齢や4齢の幼虫がウロウロしている。デュランタ・タカラズカにも居るし、先日紹介したオオクロセダカカスミカメが寄生しているツユクサや、ハリカメムシの好きなタデの生えている辺りにも居る。


クサギカメムシの幼虫(2齢)4
行き場が無くなって情けない格好(2008/09/05)



 この写真のカメムシ君、実は、初めから葉っぱの上に居たのではない。ネタ探しに庭を少し歩き回ってから、机に向かってキーボードを叩いていると、左足のふくらはぎの辺りがモゾモゾする。何か居るのかと思って、ズボンの裾をひっくり返してみたら、このカメムシが居たのである。

クサギカメムシの幼虫(2齢)5
カメムシの御家芸「おひけぇなすって」の練習中(2008/09/05)



 こう言うことは屡々ある。昨年紹介したシラヒゲハエトリも服に付いて来て書斎で一泊した後(一旦見失った)やっと見付けて庭に放した個体だし、今年はチビカマも2回位書斎でウロウロしているのを捕まえて庭に放してやった。

 犬好きは犬に好かれる。虫好きも、やはり虫から好かれるのだろうか。








最終更新日  2008.09.08 14:42:20
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2008.09.02
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 先日、ハリカメムシの2齢幼虫を掲載したが、今日は、少し大人になった4齢幼虫を紹介する。5齢になると、かなり形が変わるのだが、4齢まではかなり2齢に近い形をしている。

 なお、3齢幼虫は2齢に非常によく似ているので、此処には掲載せず、もう一つのWeblogの方に掲載した。


ハリカメムシの幼虫(4齢)1
ハリカメムシの4齢幼虫.翅の原基が出来ている(2008/08/29)



 写真は何れの齢でも虫体を来るだけ大きく表示する様にしているので、中々本当の大きさが実感出来ないと思う。2齢幼虫の体長(吻の先からお尻の先端まで)は約2.5mmであったが、この4齢幼虫では倍の5.0mmである。

 タデの花の大きさは変わらないから、それと比較すればある程度実感出来るのではないかと思う。2齢ではその体長はタデの花の長さより少し長い程度であったが、4齢では花の2~3倍に成長している。

ハリカメムシの幼虫(4齢)2
軍配を連ねた様な触角と体の棘は2齢と同様(2008/08/29)



 触角が軍配を連ねた様な形をしていることや、腹部、胸部、頭部の棘の数も2齢幼虫と同じだが、棘の大きさは相対的に小さくなっている。

 2齢では腹部の色が白っぽかった。これは脱皮後どの位時間が経っているかで異なるかも知れないが、3齢、4齢では明確な緑色をしている。

ハリカメムシの幼虫(4齢)3
体の正中線に沿った胸部の白縦線と腹部中央の隆起が目立つ(2008/08/29)



 4齢になると、黒い胸部の左右の後縁が腹側に向かって丸く突出している。これは翅の原基である。3齢幼虫にはこれが全く見られない。また、5齢になるともっと発達して長くなる。
 また、胸部背側の正中線に沿う白くて細い縦線が目立つ。これは2齢にもあるのだが不明瞭で、3齢になるとかなりハッキリし、4齢で非常に際だって見える様になる。


ハリカメムシの幼虫(4齢)4
屡々触角を下に向けて歩く(2008/08/29)



 2齢幼虫は、お尻を上に向けてハラビロカマキリの幼虫の様な格好をしていたが、4齢ではその曲がり方が少ない。腹部背側の正中線に沿って縦に隆起が生じているのが見える。これは3齢幼虫には殆ど認められない構造である。こう言うものがあるので、お尻を上に曲げるのが難しくなるのかも知れない。

ハリカメムシの幼虫(4齢)5
オマケにもう1枚(2008/08/29)


草取りをサボった御蔭で、ハリカメムシの2~5齢幼虫を観察する機会が得られた。その内、5齢(終齢)幼虫も紹介する予定である。








最終更新日  2008.11.03 21:43:11
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2008.08.29
カテゴリ:昆虫(カメムシ)


 どうもこのところまた雨模様が続き、写真を撮る機会に乏しい。其処で、余り面白くない写真だが、イトカメムシの超接写を掲載することにした。イトカメムシの出演はこれで3回目、余り同じ役者を出したくないのだが・・・。

 小雨の降る日にクチナシの葉裏でジッとして居た。始めはその儘撮ろうとしたのだが、葉裏ではストロボの光が届き難いし、立った儘の姿勢では10枚撮っても全て極端なピンぼけにしかならない。逃げられるかも知れないが、植木鋏を持って来てそ~と枝を切り、ベランダのテーブルに載せて撮ることにした。カメムシ君、初めは些か驚いた様でソワソワしていたが、幸いなことに直ぐに落ち着いた。気温の低いせいもあろう。

 なお、イトカメムシの全体像は既に紹介済みなので、ここでは体の一部分を超接写したものだけを掲載する。


イトカメムシ3_1
イトカメムシの頭胸部.妙な凸凹が多い

中脚の後から鉤状の突起が出ている

ピクセル50%.写真横幅は約3.2mm

(2008/08/24)



 100mmのマクロレンズにケンコーのクローズアップレンズNo.5とNo.3をねじ込み、最大倍率で撮影。原画面の横幅は約12mm、掲載写真の内、ピクセル50%表示の横幅は約3.2mm、ピクセル等倍の横幅は約1.6mmとなる。

 撮れた写真を見ると、思ったより面白くない。体表に毛が無く、細かい構造も少ないので、全体的にツルッとした感じである。それでも、何のためにあるのか分からない凸凹がかなりある。特に中脚の後から、妙な鉤型の突起が出ているのが気になる。

イトカメムシ3_2
横から見ると小楯板の突起が目立つ.頭部はツルッとしている

ピクセル50%(2008/08/24)



 横から見ると、小楯板にある棘が目立つ。もう少し棘が沢山あれば先日のハリカメムシの幼虫の様に面白い絵になるのだが、1本だけでは何となく奇妙な感じがするだけ。

 長くて細い口器が良く見える。如何にもカメムシらしい。

イトカメムシ3_3
中脚の後に見える突起は後脚基節の一部? 右方が頭

ピクセル等倍.写真の横幅は約1.6mm

(2008/08/24)



 真上から見ると(1番目の写真)、中肢と後肢の間に体側から鉤状の突起が出ている。普通の等倍接写で見たときには臭線開口部の構造かと思ったが、超接写(上)をしてみると後肢基節にある突起の様に見える。これも何のための突起なのか良く分からない。この写真からは、臭線開口部が何処にあるのか些か判断に苦しむ。もう少し裏側から撮る必要があろう。

イトカメムシ3_4
イトカメムシの顔.チョビ髭がある.ピクセル等倍

眼を入れた頭部の幅は約0.5mm(2008/08/24)



 正面から顔を見ると、吻の先端に毛がチョボチョボと生えている。口吻を差し込む前にこれで何かを判別するのだろうか。妙に鼻筋が通っているのが何となくおかしい。

 このカメムシ君、横から見ても前から見てもやや表情に欠けるところがあるが、斜めから見るとアフリカの羚羊(ガゼル)の様な結構可愛い顔をしている(下)。ハチばかりでなく、カメムシも斜め前から撮った方が写真写りが宜しいらしい。

イトカメムシ3_5
カメムシも斜め前から見るのが可愛い

ピクセル50%(2008/08/24)



 しかしながら、こう言う極端に脚の長い宙に浮いた様な生き物を超接写するのは容易でないことが分かった。空中を漂う虫を撮る様なものである。やはり、虫の卵とかキジラミの幼虫の様な葉にくっ付いているものでないと、焦点合わせに四苦八苦することになる。








最終更新日  2008.08.29 11:38:15
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