2513275 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)

PR

カテゴリ

カレンダー

バックナンバー

2019.09
2019.08
2019.07
2019.06
2019.05
2019.04
2019.03
2019.02
2019.01
2018.12

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

shimanuki@ Re:ヒメマルカツオブシムシ(07/07) 初めてご連絡させて頂きました。 私、株式…
srpfly@ Re:ショウジョウバエの1種(07/28) I suggest Acletoxenus sp (Drosophilidae…
特命処理班@ Re:ギンメッキゴミグモ(銀メッキ塵蜘蛛)(11/04) うちの外灯の所に3匹居ますよ ギンメッキ…
三宅修次@ Re:アッツザクラ(05/17) 2017,9,17日 朝日新聞朝刊14版30面に戦…
kisaji@ Re:ヒメマルカツオブシムシ(07/07) この1枚目の画像が、今まで沢山みてきた…
アーチャーン@ Re[1]:ベッコウガガンボ(雌)(06/26) snowrun29さん >語呂が良いなって思いま…
アーチャーン@ Re[1]:ベッコウガガンボ(雌)(06/26) ukon6624さん >ベッコウガガンボはまだお…

全25件 (25件中 1-10件目)

1 2 3 >

昆虫(テントウムシ)

2012.01.04
XML
テーマ:虫!(740)


 正月三箇日中に新春初の掲載をしようと毎日カメラを持って庭をうろついていたのだが、適当な被写体が見つからない。植木鉢の下を探せば何か居るだろうが、新春の記事にコウガイビル(例えば此方)やヤケヤスデ(例えば此方)の様な虫を載せるのは幾ら何でも気が引ける。

 3日目の昼過ぎに、諦めて部屋に入ろうとした時、入口の壁の上を這っているヒゲブトハムシダマシを見つけた。この虫は以前紹介したことがある。だから、単純な重複掲載にならない様、今度は顔の辺りでも超接写してみようと思い、早速管瓶に入れて冷蔵庫に放り込んだ(動きを止める為)。

 しかし、台紙の上で撮影するのは味気ない。其処で、台紙の代わりに蕗の葉を取って来た。その葉裏に何かが付いている。一応調べて見ると、ゴミや脱皮殻ばかりだったが、葉裏ではなく葉柄にクモガタテントウ(Psyllobora vigintimaculata)が1頭、チョコンと留まっているのに気がついた。こんな風通しの良い所で越冬しているとは一寸以外であった。



クモガタテントウ1


蕗の葉の葉柄横に隠れたつもり?のクモガタテントウ

体長は2.25mmと非常に小さい

(写真クリックで拡大表示)

(2012/01/03)

 クモガタテントウは、2009年の正月にも掲載している。それ以前にも、「成虫」、「前蛹~成虫」を掲載しているから、このWeblogでは原則的に禁止している重複掲載も甚だしい。しかし、これまでのコメント欄に「重複掲載大歓迎」と書き込まれた読者も少なからず居られるし、ヒゲブトハムシダマシの顔(かなり恐い顔)よりはクモガタテントウの方がずっと可愛く、多少は正月向きと思い、敢えて重複掲載することにした。


クモガタテントウ2


警戒してジッとして居るクモガタテントウ

胸背は透明なので顔が見える

(写真クリックで拡大表示)

(2012/01/03)

 実は、クモガタテントウはもう一つのWeblogの方にも掲載している。超重複掲載とも言えるが、此方のWeblogでは余り虫自体については書いていないので、少しこの虫の所属や来歴等に付いて書くことにする。

 クモガタテントウは、テントウムシ科(Coccinellidae)テントウムシ亜科(Coccinellinae)カビクイテントウ族(Halyziini=Psylloborini)に属し、キイロテントウ、シロホシテントウ、シロジュウロクホシテントウ、稀種のアラキシロホシテントウ等と同族である(文教出版の「テントウムシの調べ方」によれば、日本産カビクイテントウ族は今のところこの5種のみ)。族名にある様に、アブラムシなどを食べる捕食性ではなく、食菌性のテントウムシで、ウドンコ病菌を餌とする。


クモガタテントウ3


歩き始める直前のクモガタテントウ

前翅(鞘翅)が少し開いている

暖かければ飛ぶのかも知れない

(写真クリックで拡大表示)

(2012/01/03)

 クモガタテントウは在来種ではなく、帰化昆虫である。「テントウムシの調べ方」に拠ると、最初に発見されたのは1984年で原産地は北米、国内での分布は「日本各地」となっている。

 最初に文献として報告されたのは、佐々治寛之(1992)「日本から最近新しく追加されたテントウムシ類」(甲虫ニュース、100、10-13)とのこと。だから、それ以前に書かれた図鑑には載っていない。

 日本には、カイガラムシ類の駆除の為に導入されたベダリアテントウやツマアカオオヒメテントウの様な種もあるが、クモガタテントウが日本に侵入した経緯については情報が見つからなかった。


クモガタテントウ4


斜め上から見た警戒中のクモガタテントウ

(写真クリックで拡大表示)

(2012/01/03)

 写真のクモガタテントウの体長は約2.25mm(3桁の測定精度はないが、2桁以上はある)、これまで掲載した個体は2.5mm、2.3mmなので、今日の個体が一番小さい。

 葉柄に留まっていたとは言っても、葉裏に近い日陰の部分なので、葉をひっくり返して写真を撮ろうとすると、葉柄と葉の付け根に逃げ込んだ(最初の写真)。

 ストロボを焚き始めると、今度は葉裏の上を逃げ出した。葉を動かすと警戒して止まる。其処で撮影、暫くしてまた逃げ出す、葉を動かして止める、撮影・・・これを数回繰り返して何とか撮影を完了。

 その後は、「お疲れ様でした」と言って、切った蕗の葉の隣の葉に戻してやった。


クモガタテントウ5


蕗の葉裏を歩き回るクモガタテントウ.眼の下から横に拡がって

いるのは触角で、カビクイテントウ族の形をしている

その下の斧の形をしたものは小腮鬚

(写真クリックで拡大表示)

(2012/01/03)

 最近は、標本にして細部を検討しないと種が分からない双翅目(蚊、虻、蠅)や膜翅目(蜂、蟻)を撮ることが多い。かつて散々虫を殺して標本にしたので、今は出来るだけ殺したくない(虫屋も「殺す」とは言わず「絞める」と言う表現を使うことが多い)。このクモガタテントウの様に、見て直ぐ種の分かる虫に出合うとホッとする。

 尚、撮影は3日の午前なのだが、3日の午後は色々と用があって、掲載は今日(4日)の夕方になってしまった。三箇日中には掲載出来なかったことになるが、調べて見ると、これまで三箇日中に掲載出来たのは2008年(元旦「ニホンズイセン」)ただ1度だけであった。








最終更新日  2012.01.04 17:30:58
コメント(6) | コメントを書く
2010.12.09


 此処暫く非常に忙しく、更新を1週間以上怠ってしまった。

 今年は猛暑だったそうで、そのせいか、テントウムシ、特にダンダラテントウが少ない。御蔭で、我が家の外庭に植えられているコナラの葉裏にはアブラムシがビッシリと付いて甘露を排泄し、その下のスレートは毎日洗ってもベトベトの状態が続いている。

 殆ど毎日、何か居ないかコナラの葉裏を調べていたのだが、漸く見つけたのが、今日紹介するクロツヤテントウ(Serangium japonicum)である。



クロツヤテントウ1


背側から見たクロツヤテントウ.テレプラスによる超接写(以下同じ)

深度を深くする為に少し絞ったので、解像力が低い

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 体長は2.1mmと小さい。体は、背側から見ると真っ黒で、胸部には長めの毛が疎らに生えており、上翅(鞘翅)にも胸部に近い側に僅かだが同様の毛が認められる(下の写真)。

 しかし、後で見る様に、顔、脚は腿節から付節に至るまで、赤みを帯びた褐色である。


クロツヤテントウ2


横から見たクロツヤテントウ.胸部だけでなく上翅の前半にも

かなり長い毛がまばらに生えている

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 このテントウムシ、背側に毛があるので、始めはヒメテントウの仲間かと思った。しかし、「背面被毛あり」として文教出版の「テントウムシの調べ方」に載っている検索表を辿って行くと、迷子になってしまう。

 細かい話になるが、ヒメテントウ類では、前胸腹板(4番目の写真で矢印「A」で示した部分)が基本的にTの字形である。しかし、このテントウムシでは富士山の様な上部の平らな三角形をしている。


クロツヤテントウ3


正面から見ると、眼は黒いが顔は赤味を帯びた褐色

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/27)

 また、5番目の写真の矢印「B」で示した大きな凹みを後基節窩と呼ぶが、これが腹部第1腹板を越えて上翅(鞘翅)の側片まで達している。ヒメテントウらしくない。

 更に、矢印「C」で示した基節窩の縁を腿節線と呼び、これが腹節の端まで連続している。検索表で行き当たった種では何れも途中で消えている。


クロツヤテントウ4


クロツヤテントウの腹側.矢印「A」は前胸腹板

富士山の様な略三角形をしている

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/30)

 ・・・と云うことで、検索を最初からやり直し。「背面被毛なし」で検索表を辿ると、小腮鬚の形で少し迷ったが、最終的にクロツヤテントウ(Serangium japonicum)に行き当たった。

 Web上で検索してみると、外見的にもクロツヤテントウで間違いない様である。保育社の甲虫図鑑の図や記載とも一致する。テントウムシ科(Coccinellidae)メツブテントウムシ亜科(Sticholotidinae)ツヤテントウ族(Serangiini)に属す。

 なお、同図鑑に拠れば、このテントウムシは、アブラムシではなく、コナジラミ類を捕食するとのこと。コナラの葉裏にはアブラムシの他にかなりのコナジラミが寄生している。3年前に掲載した「ヨモギヒョウタンカスミカメ(捕食と幼虫)」の彼方此方に写っている中央の白い黒い楕円形のものはコナジラミの蛹殻である。


クロツヤテントウ5


矢印「B」は後基節窩、「C」は後腿節線を示す

触角が何とも奇妙な形をしているが、これは

ツヤテントウ族(Serangiini)の特徴

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/30)

 ところで、上2枚の写真、どうやって撮影したのか? 勿論、生きた個体である。しかし、テントウムシ、亀の子の様にひっくり返されて大人しくしている虫ではない。

 実は、入れ物(シャーレ)ごと冷蔵庫に入れ、暫く冷やして寒さで動けなくしてから撮影したのである。ところが、テントウムシは成虫越冬、寒さに強い。ものの30秒もすると動き出す。上(5番目)の写真では、その上の写真と違って脚が焦点を外れているが、これは脚をバタバタさせている最中に撮影したからである。


クロツヤテントウ6


翅を開いて起き上がるクロツヤテントウ

付節が3節からなることが分かる

(写真クリックで拡大表示)

(2010/11/30)

 脚をバタバタさせてもガラスのシャーレでは脚が滑って起き上がれない。すると、今度は翅を開き、その開く力で起き上がる。上の写真は丁度その起き上がった瞬間。お尻も前翅もボケているが、幸い後翅に焦点が合っているので掲載することにした。

 一寸した「芸術作品」風を気取ったつもりである。








最終更新日  2010.12.09 14:22:33
コメント(2) | コメントを書く
2009.08.07


 ハッキリしない天気が続いていたが、今日は青空も出て夏らしい天気になった。どうも気分が天気に左右される質なので、天気が良くなるとWeblogの更新もやる気が出て来る。カレンダーを見てみると、前回の更新から丁度一週間、随分サボったものである。


 2週間ほど前に、綿毛に包まれたコナカイガラムシの様なコクロヒメテントウの幼虫を掲載した。昨日、その成虫らしきものの撮影に成功したので、今日早速紹介することにする。「撮影に成功した」等とやけに大袈裟だが、このヒメテントウは少しでも此方の気配を感ずると、ポトリと落ちると言う「隠遁の術」を使う。今まで何回も見ているのだが、一度も撮れたことがないのである。


ヒメテントウの1種(コクロヒメテントウ?)

ヒメテントウの1種.コクロヒメテントウかも知れない

体長は2.5mm(写真クリックで拡大表示)

(2009/08/06)

 コクロヒメテントウの成虫は全体に黒っぽく、鞘翅の先端近くの辺縁(お尻の辺り)だけが茶色い(雄は前頭も茶色い)。ところが、写真のヒメテントウではお尻付近に茶色の部分が認められない。葉の表面に近い部分だけ色が違って見えるが、これは鞘翅自体の色ではなく、反射に拠るものであろう。

 また、図鑑を見ると、鞘翅の先端部(お尻の先)が少し飛び出る感じである。しかし、写真では、撮影の角度の問題もあるかも知れないが、その様には見えない。

 要するに、余りコクロヒメテントウらしくないのである。しかし、幼虫は我が家で屡々見かけるから、その成虫も当然居る筈である。コクロヒメテントウと名を入れたのは、その程度の理由に過ぎない。甲虫図鑑には、図からは殆ど判別できない様なヒメテントウがズラリと並んでいる。表題を「ヒメテントウの1種(コクロヒメテントウ?)」とした所以である。

ヒメテントウの1種(コクロヒメテントウ?)

鞘翅の上には毛ばかりでなく点刻もある

(写真クリックで拡大表示)

(2009/08/06)

 写真のヒメテントウの体長は2.5mm。以前紹介したクモガタテントウよりも少し大きいが、全身に毛が生えているので、何かボワーとした写真になってしまう。以前紹介したハムシダマシと同じく、撮る側にとっては嫌な相手である。


 何か捉え所のない内容になってしまった。しかし、ヒメテントウ(テントウムシ科ヒメテントウ亜科)と言うのは、普通のテントウムシとは異なり、この様に毛が多く、丸いが縦長の小さな、余りテントウムシらしくないテントウムシであると御理解頂ければ、今日の目的は達せられたことになる。








最終更新日  2009.08.07 11:40:04
コメント(8) | コメントを書く
2009.07.25


 最近は、昔撮った写真の整理をしている。昔、と言ってもそんなに古いものではなくここ数年分の写真である。一枚では些か物足りない写真でも、何枚か集まれば、何とか掲載出来る。・・・と言う訳で、今日はコクロヒメテントウの幼虫を紹介する。

 この辺りに居るテントウムシの幼虫は、以前紹介したナミテントウの幼虫の様な形をしているものが多い。しかし、テントウムシ類の幼虫は極めて変化に富んだ形態をしており、中にはアカホシテントウの幼虫の様にブキミな怪獣の如き連中もいれば、兵隊アブラムシや平らなカイガラムシにソックリなもの、或いは、このコクロヒメテントウの幼虫の様に、コナカイガラムシやワタフキカイガラムシに擬態している(とされている)ものもある。


コクロヒメテントウの幼虫2
コクロヒメテントウの幼虫.左側のアブラムシが少し萎んでいるのは

この幼虫に囓られたからかも知れない.左端はアブラムシの脱皮殻

(2007/05/16)



 上の写真は一昨年(2007年)の5月中旬に撮ったものである。クチナシの若葉に付いたアブラムシが目当てでやって来たらしい。体長は、約2.1mm、ブワブワした衣で被われているので正確な体長が分からないが、まだかなり小さい。左側に居るアブラムシが萎びているのは、このコクロヒメテントウの幼虫に少し囓られたのかも知れない。

コクロヒメテントウの幼虫1
捕食者を撃退するはずのハリブトシリアゲアリと

一緒に居るコクロヒメテントウの幼虫

(2009/06/13)



 次の写真は、毎回拙サイトを御覧になっている読者諸氏にはお分かりのことと思うが、以前ハリブトシリアゲアリを掲載したときに一寸写っていた個体である。アリマキを捕食者から守るはずのアリと一緒に歩いている。体長は約2.2mm、余り綿状の衣が発達していないところを見ると、脱皮してからまだ日が浅いのかも知れない(別種の可能性もある)。

 佐々治寛之著「テントウムシの自然史」に拠れば、この綿状の物は幼虫自身が分泌する蝋物質で、物質的にはワタフキカイガラムシ類のものと相同だそうである。

コクロヒメテントウの幼虫3
曲がっているが、体長は約5.5mm、終齢幼虫と思われる

(2007/06/09)



 上の写真も一昨年に撮ったもので、体長は約5.5mm、終齢幼虫であろう。珍しく草本植物であるカクトラノオの上を忙しく歩き回っていた。それを横から撮ったのが、下の写真。口、3本の脚、腹部の体節が見えている。

 捕まえて、蝋物質を剥がしたり、裏返しにしてみれば、もっと良く体の構造が分かるのだが、気の毒なので止めておいた。

コクロヒメテントウの幼虫4
上と同一個体.口、脚、腹部の体節が見えている

(2007/06/09)



 幼虫はかなり特異な形をしているが、成虫の方はどうかと言うと、体長2mm前後、暗色でお尻の辺りだけが茶色い目立たない甲虫である。ヒメテントウ類は、名前の如く一般に小型で2mmを越える種類は少なく、また、普通のテントウムシよりもずっと縦長なので、一般の人が見てもテントウムシとは思えないかも知れない。

 ヒメテントウ類は、庭を「探索」している間にそれらしき姿を見かけることがある。しかし、何時も写真を撮る前に逃げられてしまう。尤も、写真を撮っても、それだけではヒメテントウ類の同定は難しいだろう。


 尚、前述の文献に拠れば、ヒメテントウ族の幼虫の大部分は、綿状の蝋物質を出すとのこと。写真の幼虫は最普通種である「コクロヒメテントウの幼虫」として置いたが、或いは、別のヒメテントウの幼虫である可能性も否定は出来ない。








最終更新日  2009.07.25 21:05:01
コメント(8) | コメントを書く
2009.07.20


 今日は、虫嫌いの人でも知っている、お馴染みの虫を紹介する。ナナホシテントウ(Coccinella septempunctata)、アブラムシを食べる「正義の味方」として著名である。テントウムシ科テントウムシ亜科テントウムシ族に属す、最もテントウムシらしいテントウムシである。

 何故今まで、この有名な虫を掲載しなかったかと言うと、現在の我が家では極めて稀な虫だからである。昔、まだ庭が広かった頃には極く普通の虫であった。しかし、相続に伴い面積が減り、西洋長屋に改築して庭が猫の額の如くとなってからは、全く見られなくなった。それが、先日、ヒョッコリ姿を現した。


ナナホシテントウ1
クリスマスローズの枯れた花の上を走り回るナナホシテントウ

(2009/07/05)



 以前紹介したダンダラテントウの所で書いた様に、どうもこのナナホシテントウは専ら草本植物に付くアブラムシを食べるらしい。我が家の庭の草本植物には殆どアブラムシが付かない。これが、我が家でナナホシテントウを見かけない原因の様である。

 我が家では、捕食性テントウムシの多くは、何れも木本植物上で見つかる。しかし、このナナホシテントウは、クリスマスローズの葉上を走り回っていた。やはり、草本植物上でアブラムシを探すらしい。

ナナホシテントウ2
真横から見たナナホシテントウ.ナミテントウより一回り大きい

(2009/07/05)



 動作は他のテントウムシと同じで、葉表から葉裏とチョコマカ走り回る。何故か、一時クリスマスローズの枯れた花穂に御執心であったので、この時に色々方向から撮ることが出来たが、背側からは遂に一枚もまともな写真を撮ることが出来なかった。

ナナホシテントウ3
ナナホシテントウの顔.余り「虫相」が宜しくない

(2009/07/05)



 しかし、「正義の味方」にしては、余り「虫相」が宜しくない。頭部は殆ど真っ黒で、左右の複眼の内側に丸い白斑1対があり、これが一見眼の様に見える。これを眼だと思うと、何かマスクをした強盗を思わせる。

ナナホシテントウ4
同じ様な写真をもう1枚

(2009/07/05)



 しかし、暫くこのマスク顔を眺めていたら、かつてTVでその名を馳せた、黒いマスクをした「正義の味方」のことを思いだした。白馬シルバーに跨った「正義の味方・ローンレンジャー」である。私の小~中学生の頃の話だから、若い読者諸氏は御存知ないかも知れない。しかし、検索すればゴマンと出て来る。その顔を御覧になれば、直ぐに合点が行く筈である。








最終更新日  2009.07.20 09:19:39
コメント(12) | コメントを書く
2009.07.02


 先日、庭の見回り?をしていたところ、芙蓉の葉上に体長5mmに満たない小さな黒っぽい甲虫がいるのに気が付いた。テントウムシの様である。早速マクロレンズで覗いてみると、真っ黒ではなく、斑模様、しかし、今まで見た記憶のない模様である。

 テントウムシ類には、鞘翅(上翅)の模様が様々に変化する種が多い。ナミテントウには殆ど真っ赤な個体から2つの赤斑が消えかかった個体まで多くの型がある。しかし、鞘翅の模様は大きく異なっても、頭部や胸部の模様は「比較的」安定している。


ヒメカメノコテントウ(基本型と黒型の中間型)1
ヒメカメノコテントウ.基本型と黒型の中間型と思われる

鞘翅の模様は変わっても、頭部胸部の斑紋は一定している

体長は4.5mm(2009/06/23)



 このテントウムシの頭部胸部の模様には見覚えがある。ヒメカメノコテントウ(Propylea japonica)である。良く見てみると、基本形が黒でかなり塗り潰された様な模様になっているのが分かる。

 ヒメカメノコテントウには大きく分けて、背筋型、肩紋型、四紋型、基本型、黒型等がある。しかし、その中間形もあり、この個体は基本型と黒型の中間型であろう。ヒメカメノコテントウは既に2回も登場しているので重複掲載は避けたいところだが、基本型と黒型の中間型と言うのは余り見ない様なので、敢えて紹介することにした。

ヒメカメノコテントウ(基本型と黒型の中間型)2
横から見たヒメカメノコテントウ

(2009/06/23)



 テントウムシ類には、アブラムシやカイガラムシを捕食するもの、植物を食べるもの、黴(うどん粉病菌)を食べるものなどがある。このヒメカメノコテントウはアブラムシの捕食者として知られている。しかし、捕食性のテントウムシと言うのは、アブラムシ(或いはカイガラムシ)なら何でも食べるのではなく、特定のアブラムシしか食べない様である。以前ダンダラテントウの所で書いた様に、ヒメカメノコテントウはハギに付くアブラムシ(ハギオナガヒゲナガアブラムシ)を好む。

 しかし、この個体の居たのはフヨウの葉である。我が家のフヨウには、別のアブラムシ、ワタアブラムシが付いている。このアブラムシを食べに来るのは今のところダンダラテントウだけらしく、ヒメカメノコテントウがワタアブラムシを食べているところは見たことがない。

ヒメカメノコテントウ(基本型と黒型の中間型)4
略正面から見たヒメカメノコテントウ.胸部の前面と側面が白く

触角と眼に接する1対の逆三角形の白紋を持つのがこの種の特徴


(2009/06/23)



 このヒメカメノコテントウの個体も、彼方此方歩き回ってはいたが、葉裏のワタアブラムシには全く興味を示さなかった。代わりに、妙に葉の表面に強い関心を示した。ヒメカメノコと分かるまでは、カビクイテントウの仲間かと思った位である。

 ヒメカメノコテントウのこの手の行動は、以前にも見たことがある。一昨年に掲載した背筋型である。その個体は、普段は捕食する筈のハギオナガヒゲナガアブラムシには目もくれず、専らハギの細い枝に付いている「毛」に御執心であった。葉の表面に何かフェロモンの様なものが付いているのだろうか。

ヒメカメノコテントウ(基本型と黒型の中間型)5
葉の表面に御執心のヒメカメノコテントウ

(2009/06/23)



 久しぶりに動き回るテントウムシを撮影した。やはり、チョコチョコ歩き回るテントウムシは可愛い。ついつい写真を沢山撮ってしまった。

ヒメカメノコテントウ(基本型と黒型の中間型)3
オマケにもう1枚

(2009/06/23)



 ・・・と言う訳で今日は写真を5枚も並べたが、ケチケチ使ってきた楽天ブログの画像倉庫が兪々満杯となる。他のサイトから写真を呼び出すか、楽天の手に落ちて有料プランに切り換えるか、思案中である。








最終更新日  2009.07.02 17:49:46
コメント(14) | コメントを書く
2009.04.14


 明日(平成21年4月15日)、例年の如く南方へ出撃する。飯田洋二郎中将麾下の第15軍が通過乃至駐留した方面である。

 当Weblogの更新を楽しみにされている読者諸氏には大変恐縮だが、こればかりは何とも致し方がない。

 今年は出撃準備の他に、時間と労力を要する用事が2つもあり、更には若干の椿事も出来して、この1ヶ月余りは近来にない忙しさであった。Weblogの更新どころか、人様のサイトを拝見する時間すらない日が続いた。もう、春の虫が色々出ているのだが、写真を撮っても画像の調整をする時間は無く、最後の1週間余りは写真を撮る余裕すらなかった。

 しかし、写真が無いと言うのも余りに芸がない。そこで今日は、以前に撮ったナミテントウ若齢幼虫の脱皮の写真を出すことにした。もうずっと前に調整してあったのだが、今まで出番が無かったのである。


ナミテントウ幼虫の脱皮1
脱皮中のナミテントウ若齢幼虫.左09:06:26、右09:07:37

(2007/05/10)



 まだ小さな幼虫で、脱皮後の体長は約4.5mm、恐らく2齢が3齢になったのではないかと思われる。

ナミテントウ幼虫の脱皮2
左:脱皮の続き(09:42:09)、右:脱皮完了(10:48:53)

(2007/05/10)



 以前、脱皮直後のハリカメムシの終齢幼虫を別のサイトで紹介した。このカメムシの場合は脱皮後色が濃くなるのに数日かかっていた(天候に影響されるのかも知れない)が、普通はこのナミテントウ幼虫の様に短時間で色濃くなる。最初と3番目の写真の時間差は僅か36分弱、最初と最後との差も1時間40分程度でしかない。


 何分にも時間がないので、本日はこれで終わりとする。暫し、お別れである。

 春たけなわとは言え、風邪に罹ることも有り得る。読者諸氏におかれては、何卒御自愛下されたい。








最終更新日  2009.04.14 14:53:32
コメント(9) | コメントを書く
2009.01.04


 また正月がやって来た。更に1つ年を取ることになって全く憂鬱極まりないが、グチは昨年の正月に書いたので、同じ愚は繰り返さない。

 それでも、新年最初の記事には、何か正月に相応しい花でも載せようと思っていた。しかし、花は時期を合わせて咲いてくれる訳ではない。そこで暫くダンマリを決め込んでいたのだが、三箇日ももう過ぎた。正月に相応しいとは思えないが、虫の写真でも載せることにしよう。一応、写真は元旦に撮ってある。

 体長2.5mm弱のクモガタテントウとその蛹である。クモガタテントウは既に2回(成虫前蛹~羽化)も掲載しているので重複は避けたいところだが、今日のは越冬中の姿と言うことで御勘弁願いたい。


クモガタテントウ
越冬中のクモガタテントウ(2009/01/01)



 陽の当たる百目柿の樹皮の窪みに潜んでいた。最初見付けたのは成虫(上)だけであったが、その直ぐ隣に蛹が1個あるのに気が付いた(下)。

クモガタテントウ(蛹)
クモガタテントウの蛹(2009/01/01)



 これならば、他にもまだ蛹があるかも知れない。そこでマクロレンズで周囲を調べてみると、更に蛹が2個見つかった(下)。クモガタテントウは成虫で越冬するとされているが、蛹でも越冬出来るのだろうか。

 写真を良く見てみると、中央上の蛹は、何となく羽化した後の蛹殻の様にも見える。そこから羽化した個体が左の成虫なのか? これは、もう一度調べ直す必要がありそうである。

 そこで、今日になってからもう一度見に行った。


クモガタテントウ(成虫と蛹)
成虫1、蛹3(本文参照のこと)が見える

(2009/01/01)



 蛹殻の様に見えたのは、羽化に失敗して死んだ成虫であった。蛹殻から体を半分出したまま、死んでいた。

 以前、冬になって蛹化したキチョウが、やはり同じように羽化に失敗して半分体を出したまま死んだ例を見ている。恐らく、低温で動作が鈍く、蛹から脱出する前に体が固まってしまったのだろう。

 やはりクモガタテントウは成虫越冬で、これらの蛹は晩秋になってから蛹化し、羽化が間に合わなかった可能性が高い。今は生きていても、何れは脱皮に失敗するか、或いは、そのまましんでしまう運命にあるものと思われる。

 何だか、新年早々、悲しい話になってしまった。








最終更新日  2009.01.04 11:17:01
コメント(14) | コメントを書く
2008.07.08


 今日は久しぶりにテントウムシを紹介する。ナミテントウと並んで、我が家で最も普通のダンダラテントウである。

 最も普通なのにも拘わらず何故今まで掲載していないのか我ながら良く分からないが、テントウムシの中でも特にチョコマカして撮影し難いのがその理由かも知れない。


ダンダラテントウ1
寝ている?ダンダラテントウ.肩の所に赤いスジが残っている(2008/05/28)



 「ダンダラ」と言う言葉を調べてみると、本来は「段だら染め」から来ており、間隔が同じ横段の縞模様(段々模様)のことを言うのだそうである。一方、「段だら模様」と言うと、これは新撰組の着ていた羽織(半被?)の袖にある波形のギザギザで染め分けた模様とのこと。

 私の語感では、「だんだら=まだら」なのだが、どうやら、これは間違いらしい。しかし、Internetで調べてみると、「だんだら=まだら」の意味で使っている人が少なからず居る。

ダンダラテントウ2
こちらの方には、赤いスジの他に赤色斑が4つある(2008/05/28)



 このダンダラテントウ、此処に掲載した写真を見る限り、何れの「だんだら」にも該当しない。しかし、ダンダラテントウはナミテントウ同様に斑紋の変化が著しく、6紋型と言う殆ど赤い地に黒の波形模様が入るものもある。恐らく、この波形模様からダンダラテントウと名付けられたのであろう。ダンダラテントウは、本州中部以南(以西)から熱帯にかけて広く分布し、北方(関東)のものでは赤色の部分が少なくなり、殆ど黒になってしまう。しかし、全身真っ黒になることはなく、前翅の肩の部分に三日月状の赤色紋が若干は残る。


ダンダラテントウ3
アブラムシを捕まえたダンダラテントウ

犠牲者は多分ハギオナガヒゲナガアブラムシ

(2008/05/28)



 大きさにはかなりの変化があり、図鑑に拠れば3.7~6.7mm。一般にナミテントウよりも小さく、ヒメカメノコテントウよりは大きい。虫体の輪郭はナミテントウによく似ており、ナミテントウと間違えることもあり得る。しかし、ダンダラテントウ属(Menochilus)の触角は先端が細く尖るのに対し、ナミテントウでは太く丸い。

ダンダラテントウ4
ムシャムシャと食べてしまう(2008/05/28)



 ダンダラテントウは、我が家に居るナミテントウムーアシロホシテントウヒメカメノコテントウ、或いは、我が家では見られないナナホシテントウ等と同じく、幼虫、成虫共にアブラムシを捕食する。しかし、クサカゲロウやヒラタアブ類の幼虫とは違って、テントウムシにより食べるアブラムシの種類がかなり限定されている様である(なお、ムーアシロホシテントウは、「シロホシテントウ」と付くのでシロホシテントウの所属するカビクイテントウ族と間違えて、白渋菌(うどん粉病菌)を食べる、としているサイトがかなりあるが、ムーアシロホシテントウはテントウムシ族のシロトホシテントウ属に属し、アブラムシを食べる)。

ダンダラテントウ5
ダンダラテントウの顔.口から出ている2本の黒っぽい棒は

アブラムシの脚であろう(2008/05/28)



 これらのアブラムシを食べるテントウムシの中で、一番広食性なのはダンダラテントウの様に見える。今日掲載した写真はハギに居たものだが、他に、コナラ、フヨウ、その他の色々な木本、草本でアブラムシを捜して走り回っている。一方、ナミテントウはハナモモに居たアブラムシを好み、一時は1本の木に数100頭が群がって正にゴマンと居たアブラムシを全滅させた。このテントウムシもコナラやクリ等、かなり多くの木本植物に付くアブラムシを食べる様だが、ハギやフヨウに付くアブラムシには無関心に見える。

 ハギに付くアブラムシ(ハギオナガヒゲナガアブラムシ)を最も好むのは、この中ではヒメカメノコテントウである。このテントウムシが来ると、双方の数のバランスにも由るが、数日でハギのアブラムシは全滅する。コナラにも来ていることがあるが、その他の木や草で見た記憶はない。また、ムーアシロホシテントウは、コナラに居るものしか見たことがない。


ダンダラテントウ6
この倍率では分かり難いが、ダンダラテントウの触角は

先が尖っている(2008/05/28)



 ナナホシテントウは我が家には居ないが、少し奥の草地には沢山居る。何故我が家にやって来ないのか疑問であったが、この春観察したところに拠ると、草地のヒメジオン、ハルジオン等にはナナホシテントウの幼虫、蛹、成虫が無数と言っても良いほど居るのに対し、その10m奥の木が茂っている所にあるケヤキの樹に居るのは全てナミテントウで、ナナホシテントウは全く見られなかった。その他の樹を調べても、居るのは全てナミテントウだけであった。

 どうやら、ナナホシテントウはキク科その他の草本に付く特定のアブラムシを食べ、木本植物のアブラムシは食べないらしい。逆にナミテントウは木本植物に付く特定のアブラムシを食べ、草本植物に付くアブラムシは食べない様である。

 我が家の庭には、アブラムシが沢山付く草本は一つも無い。これが、我が家にナナホシテントウの居ない理由と思われる。

ダンダラテントウ7
葉裏からヒョッコリ顔を見せたダンダラテントウ(2008/05/28)



 世間では、テントウムシはアブラムシであれば何でも食べるかの如く思われているらしい。しかし、テントウムシとアブラムシの間には、種による捕食選択性があることは明らかである。アブラムシを退治して貰おうと、アブラムシの集っている所にテントウムシを連れてきても、相性?が悪ければ、何の役にも立たないのである。








最終更新日  2008.07.09 06:02:37
コメント(16) | コメントを書く
2007.12.23


 先日ヒメアカホシテントウを掲載したが、今日紹介するのは「ヒメ」の付かない只のアカホシテントウである。その幼虫の方はこの春に紹介済みなのだが、成虫の方は出そう出そうと思いながら随分遅れた登場になってしまった。


 テントウムシの生活環には2通りある。1年の間に何回も発生を繰り返すものと、年1回しか発生しないものである。これまでに紹介したナミテントウヒメカメノコテントウキイロテントウムーアシロホシテントウクモガタテントウ等は前者、アカホシテントウは後者に属す。ヒメアカホシテントウについては良く分からないが、アカホシテントウと同属なので、後者かも知れない。


仮眠中のアカホシテントウ2
仮眠中のアカホシテントウ.頭と胸の部分が窪んで

独特の形をしている(2007/11/)



 アカホシテントウは6月頃に羽化し、気温が上がると夏眠に入る。下はウメの葉裏で夏眠中のアカホシテントウである。日付は8月24日。此処には3頭しか居なかったが、アカホシテントウは幼虫も成虫も集団を作る習性があり、時に何十頭もの大所帯で夏眠することもあると言う。

仮眠中のアカホシテントウ1
ウメの葉裏で夏眠中のアカホシテントウ(2007/08/24)



 次のは上の写真の部分をもっと近くで撮ったものである。鞘翅が互いに接するほどくっ付けて夏眠している。

仮眠中のアカホシテントウ3
上の写真の部分拡大(2007/08/24)



 夏眠中でも完全に寝ている訳では無く、葉っぱを酷くいじくったりすると動き出す。しかし、何もしないと殆ど動かないこともあるらしい。下の写真は、上と同じ葉裏を約2ヶ月後の10月17日に撮ったものである。2頭のテントウムシの位置は殆ど動いていない。尤も、休むのに良い足がかりか何かがあって、動いてもまた同じ所に戻る、と言う事も考えられなくはない。もう1頭は、確か台風か何かで大雨が降った後に居なくなってしまった。他のウメの葉裏に居たアカホシテントウも、或ものは同じ所に留まり、或るものは居なくなると言う風に様々であった。

 夏眠から覚めるのは秋もかなり遅くなってからの様である。その後、12月から2月にかけて交尾し、カイガラムシの殻の中(カイガラムシの卵がある)に産卵する。卵は4月に孵化し、カイガラムシの幼虫を食べて成長する。

仮眠中のアカホシテントウ4
約2ヶ月後の同じ部分.1頭居なくなったが

残った2頭の位置は殆ど同じ(2007/10/17)



 アカホシテントウはヒメアカホシテントウやミカドテントウ等と共にクチビルテントウ族(Chilocorini)に属す。クチビルテントウと言うのは妙な名前だが、族名或いは亜科名の”chilo”(ラテン語で唇の意)が語源であろう。

 クチビルテントウ族の特徴は、頭楯(上唇の直ぐ上)が目の前で横に拡がることにある。下にアカホシテントウの頭部を示す。真っ黒で分かり難いが、光沢のある複眼の下側に少しザラザラした感じのする部分がある。これが「頭楯の拡がり」である。この為、クチビルテントウ族の複眼は、頭部に嵌め込まれた様な形になる。これに対して、他のテントウムシ、例えば、以前掲載したナミテントウの顔を見てみると、複眼の下側には何もなく、複眼が頭部から左右に突出した形になっている。

眼を醒ましたアカホシテントウ
眼を醒ましたアカホシテントウ.頭楯の拡がりが良く分かる(2007/11/11)



 クチビルテントウ族のテントウムシはカイガラムシ類を専門に捕食する。頑丈なカイガラムシの殻の縁をこの横に拡がった頭楯でこじ開けて、中身を食べたり、産卵したりするらしい。

 また、このテントウムシの仲間は鞘翅が横に拡がっており、全体の形が旧独軍の鉄兜の様な形をしている。また、脚の腿節や脛節が平らで、且つ、腹面にそれが収まる窪みがあるのだそうで、休止時には鞘翅で体全体をスッポリ覆う様になっている。これは、カイガラムシの補食のためではなく、「カメ・アルマジロ式外敵防御態勢」だそうである。長い間夏眠する習性と関連しているのであろう。

寝ているアカホシテントウ
寝ているアカホシテントウ.「カメ」になっている(2007/11/11)



 愈々平成19年も終わりが近づいた。しかし、まだコナラには葉が残っているし、昨日はムーアシロホシテントウを2頭も見付けた。それに、この秋に撮った写真も少し残っている。年は暮れても、今年の虫の話はまだ終わらない様である。








最終更新日  2007.12.26 07:29:16
コメント(8) | コメントを書く
このブログでよく読まれている記事

全25件 (25件中 1-10件目)

1 2 3 >


Copyright (c) 1997-2019 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.