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我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)

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植物(草本)

2012.03.25
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カテゴリ:植物(草本)


 楽天ブログがメールや足跡機能を削除してからすっかりやる気を無くし、また、最近はWeblogに割く時間が殆ど無かった為、2月の更新は零回、3月もそろそろ4月を迎える今日が初回である。尤も、昨年の記録を見ると2月は2回、3月も3回しか更新していないから、それ程異常な状態、と云う訳ではない。全体として、此処2年程は更新頻度が低下しているだけのことであろう。


 2ヶ月と10日ぶりの更新は、虫ではなく草本植物のクリスマスローズの実生。これも記録を調べると、草本植物を紹介したのは2010年4月24日の「トキワハゼ」が最後だから、草本は約2年ぶり登場である。

 昨年の3月6日にクリスマスローズに吸蜜に来た「セイヨウミツバチ」を掲載した。クリスマスローズも基本的に虫媒花なのか、昨年は例年になく沢山の種子が着いた(その種子が地面に落ちている写真も撮ろうかと思ったのだが、結局撮らなかった)。

 その結果が、今日紹介するスザマジイ数の実生である。



クリスマスローズの実生1


昨年のセイヨウミツバチの訪花により、異常な数の実生が出現した

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 クリスマスローズは、我が家の庭の「優占種」で何十株もあり、その根元付近は、程度の差はあるものの、総て写真に近い密度で実生が生じている。恐らく、全部で数千株はあるであろう。


クリスマス_実生_120314_005.jpg


花が地面に倒れた状態で種子がこぼれ落ちたらしい

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 余りに数が多いので、Weblogのネタにしたのだが、去年以外にセイヨウミツバチがクリスマスローズに訪花したことはないし、今年も全く現れていないので、これは今後とも記録的なものになると思われる。


クリスマス_実生_120314_007.jpg


2つのプランターの間に生じた実生.プランターの

下にも、モヤシ状の実生が密生していた

毒草なので、そのモヤシは食えない

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 これだけ多数の実生を生じても、恐らく、残るのは僅か数株だけであろう。プランターにでも植え換えてやれば、数百株は残ると思うが、多数のプランターを置く場所はないし、また、これ以上クリスマスローズを増やすつもりもない。

 クリスマスローズはキンポウゲ科の毒草であり、これを食草とする昆虫は寡聞にして知らない。また、クリスマスローズを更に増やせば、その面積分だけ我が家の植性の多様性が失われ、訪れる昆虫の種類もそれに比例して分減ってしまうであろう(葉の上は、日向ぼっこをするには良い場所らしいが・・・)。


クリスマス_実生_120314_011.jpg


回りの大きなクリスマスローズも一緒に撮影

赤紫色のには濃い赤紫の花が着く

(写真クリックで拡大表示)

(2012/03/14)

 更に、どうもクリスマスローズには負のアレロパシー(negative allelopathy:他の植物の生育を阻害する)がある様に感じられる。クリスマスローズの密生している所には、余り雑草が生えないのである。だから、クリスマスローズを増やせば、その専有面積以上に多様性が失われることになる。

 ・・・と云う訳で、読者諸氏の中には「勿体ない」と思われる御仁が居られるかも知れないが、これらの実生の99.9%は、やがて枯れてしまう運命にあるのである。








最終更新日  2012.03.25 12:55:00
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2010.04.24
カテゴリ:植物(草本)


 今日は久しぶりに庭の雑草を紹介することにした。調べてみると、このWeblogで草本植物を最後に取り上げたのは2008年11月末のアメリカイヌホオズキで、約1年半前のことである。草本には随分無沙汰をしてしまった。

 今日紹介するのはトキワハゼ(Mazus pumilus=M. japonicus)、植木鉢の中に寄寓していた比較的小さな個体である。



トキワハゼ1


植木鉢の中に生えていたトキワハゼ

左右に見えるのはツボスミレの花

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/19)

 トキワハゼはゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)に属し、この辺りの都会の雑草に多い帰化植物ではなく、在来種である。

 最近は温暖化とやらで、子供の頃は見なかった雑草が生えているが、このトキワハゼは昔から我が家の庭に生えていた。花に結構風情があるので、時として抜かないで残しておいた様な気もする。


トキワハゼ2


トキワハゼの花.斜めから見ると良く形が分かる

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/19)

 花は、如何にもゴマノハグサ科でござい、と云う形をしている。尤も、この様なシソ科に近い2唇形ではなく、4裂した花冠を持つオオイヌノフグリもゴマノハグサ科だから、ややこしい。



トキワハゼ3


正面やや上からみたトキワハゼの花.幅は約7mm

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/19)

 花を良く見ると、下側に位置する花冠の内側には、一見花糸の様な小さな突起が沢山ある。しかし、図鑑に拠れば、ゴマノハグサ科の雄蕊は「4本で2本が長いかまたは2本で、花冠の筒に裂片と互生してつく」とあるので、これは単なる飾り?らしい。



トキワハゼ4


花の中を覗いてみた.奥に見えるのは柱頭で雄蕊はその裏にあるらしい

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/19)

 上の写真で一番奥に見えるのは雌蕊(柱頭)であろう。これでは雄蕊が何処にあるのか良く分からないので、今、庭に出て花を裂いてみた。雄蕊は4本で何れも花の奥の方にあった。

 上の写真を良く見ると、柱頭の上部に胡麻塩模様の一寸違った感じの部分がある。どうもこれが葯の様で、その殆どは柱頭の後に隠れているらしい。柱頭の左右に見える管状の構造と思しきものは、恐らく花糸であろう。


トキワハゼ5


真横から見たトキワハゼの花.結構平たい

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/19)

 トキワハゼの花は幅約7mm、花冠の長さは約1cmとかなり小さい。同属のムラサキゴケ(最初「紫後家」と変換されてしまった)も似た様な花を着けるが、幅は1cm以上ありずっと大きい感じがする。また、後者は走出枝を出して匍匐するので、植物全体の見た感じも随分違う。


トキワハゼ6


真上からみたトキワハゼの花.萼の付け根まで約10mm

(写真クリックで拡大表示)

(2010/04/19)

 今日、飼育していたチャタテムシの幼虫が羽化した。幸いなことに、極めて特徴的な種なので、一目で種が判明した。次回からは、チャタテムシの話が続くかも知れない。








最終更新日  2010.04.24 12:07:26
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2008.11.30
カテゴリ:植物(草本)


 ここ数日の間に何度か雨が降り、その度に木々の葉が落ちて、我が家の庭もかなり冬の様相を呈してきた。植物ネタも兪々乏しくなりつつあるが、まだ花を着けた雑草が1本だけある。道路に面した外庭に生えているイヌホオズキの1種である。

 北向きの夕日しか当たらない場所に育っているせいか、徒長気味でおよそ頼りない代物である。茎は細く、自分で立っていられない。サツキの上を這う様に拡がっており、そのサツキの縁を越えた部分は垂れ下がっている。葉は小さく薄くペラペラ、イヌホオズキの仲間は茎が黒ずむことがあるが、茎は緑色で黒化した部分は見られない。果実は熟すと紫を帯びた黒色となり、直径は約6mm、多くは一つの果穂に2~3個の果実が着いている。

 一見してアメリカイヌホオズキと思われるが、このイヌホオズキの仲間、先日のタネツケバナと同じく、類似種が色々あって紛らわしい。キチンと種類を見極めなければならない。


アメリカイヌホオズキ1
アメリカイヌホオズキ.サツキの上を這っている

茎も葉もイヌホオズキより細く薄く頼りない

(2008/11/29)



 どんな類似種があるかというと、只のイヌホオズキ、アメリカイヌホオズキ、テリミノイヌホオズキ、カンザシイヌホオズキ、オオイヌホオズキ、ムラサキイヌホオズキ、アカミノイヌホオズキ、ケイヌホオズキ等がある。

 多くは帰化種であるが、イヌホオズキやテリミノイヌホオズキなどは史前帰化種、或いは、在来種の可能性もあるらしい。

アメリカイヌホオズキ2
今は花は殆ど無く実ばかり

(2008/11/29)



 この内、ムラサキイヌホオズキ、アカミノイヌホオズキについては情報不足で、どの様な形態的特徴を持つのか良く分からない。しかし、ムラサキ(以下「イヌホオズキ」を略すこともある)は植物全体に紫色が強い様で、アカミノは赤い実が着くのだろうから、今日の写真のイヌホオズキには該当しないと思われる。また、ケイヌホオズキは全草に腺毛が多くてベタ付くとのことなので、これは明らかに異なる。

アメリカイヌホオズキ4
唯一残っていた花穂

(2008/11/29)



 カンザシは「簪」で花序が上向き、また、テリミノの果実は名の通り光沢が強く、萼片が著しく反り返るので、この2種も候補から脱落と相成る。後は、イヌホオズキ、アメリカイヌホオズキ、オオイヌホオズキの区別がつけばよい。


アメリカイヌホオズキ5
花の拡大.最後の花だが、既に少し傷んでいる

(2008/11/29)



 イヌホオズキは少し前に別のWeblogに掲載したが、果柄は下の写真の様に果梗の先端から放射状に出るのではなく、果梗の先にほぼ左右交互に並ぶ感じで付く。また、花冠は常に白で青味や紫を帯びることはないとのこと。従って、イヌホオズキも落第。残るはアメリカとオオの2種である。

アメリカイヌホオズキ3
果柄は果軸のほぼ1個所から散形に出る

(2008/11/29)



 アメリカは花冠が写真の様に青~紫色を帯びることが多い。しかし、オオも花冠が時に青~紫色になるので紛らわしく、しかも、植物体全体の雰囲気がイヌホオズキに似たものや、アメリカに似たものなど色々あるそうで、かなりややこしい種類の様である。

 両者の相違点を挙げて見よう。先ず、一つの花序に着く花(果実)の数が異なる。アメリカでは2~4で稀に5、オオでは普通は5~8とずっと多い。また、花柄の付き方も少し違い、オオでは先端の1個所から数本出るが、その他に基部寄りのやや離れた個所からもう1本出ることが多い(一般的?)らしい。


アメリカイヌホオズキ6
アメリカイヌホオズキの果実.多少の艶がある

萼(ヘタ)は僅かに反り返る

(2008/11/29)



 写真の個体全体を調べてみると、果実の数は1~4、5個付いている果穂は無かった。また、果柄はほぼ1個所から散形に出ており、離れてもう1本出ている果穂は見当たらなかった。

 ・・・これで、この植物はアメリカイヌホオズキに落ちた、と言えるだろう。しかし、何となく不安が残る。実際の個体変異の幅はもっと広くはないのか。自然交雑種は生じないのか・・・。


 対象がややこしいにも拘わらず、キチンとした文献で調べていないのが難点である。この様な帰化植物も全部含めた、大井次三郎氏の「日本植物誌」の様なシッカリした植物誌を出版して欲しい、と思うのは私だけではないであろう。








最終更新日  2008.11.30 09:36:37
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2008.11.26
カテゴリ:植物(草本)


 とうとう4日も更新をサボってしまった。虫ネタはあるのだが、何故かまた植物ネタを出したい。そこで植木鉢に寄寓している雑草を撮ったところ、その種類がどうもハッキリせず、判断に時間が掛かってしまったのである。

 ・・・と言っても、最終的に種が判明した訳ではない。結局は情報不足で「アキノタネツケバナ?」と「?」を付けざるを得なかった。


アキノタネツケバナ?1
アキノタネツケバナ?.周りの草を取ったら倒れてしまった

(2008/11/23)



 タネツケバナと言うのはよく似た種類の多いややこしいグループで、日本全土には10数種あるらしい。しかし、住宅地に生える雑草としては、タネツケバナ、ミチタネツケバナ、コタネツケバナの3種位しか手元の図鑑には載っていない。

 ところが、この写真のタネツケバナはその何れとも一致しない。先ず、基本的にヘナヘナな植物で、根系は貧弱、どんなに繁茂してもごく簡単に抜くことが出来る。我が家の雑草の中では、抜き易さにおいて最優等生である。

 上の写真は、植物体が見易い様に周囲りのカタバミの実生などを取り除いてから撮ったのだが、自分では殆ど自立出来ないほど頼りない植物である。タネツケバナやミチタネツケバナの様なロゼット状なんぞには決してならない。

アキノタネツケバナ?2
葉と花序(2008/11/13)



 茎や葉は無毛である。この点で、タネツケバナとは明らかに異なる。また、葉の形も違う。「小葉」(複葉ではないので本当は小葉ではない)の殆どは、粗くてかなり深い鋸歯を持つ丸い形をしており、細い「小葉」は殆ど見られない。また、低出葉は普通の葉の先端部だけの様な形をしている。上に挙げた3種のタネツケバナの場合、先端以外の「小葉」の多くは細長いのとは大いに異なる。

アキノタネツケバナ?3
右が一番開いた状態、左は花後で伸長中の花柱

(2008/11/13)



 花は極く小さい。時期的に寒くて良く開かないのかも知れないが、一番開いたときで上の写真の様な状態。花弁の長さは2mm程度、もし花が完全に開いても花弁の上部しか開かないので、花の直径は3mmに達しない筈である。タネツケバナの花弁は3~4mm、ミチタネツケバナは2~3mm、コタネツケバナは2mmとのことなので、この花はコタネツケバナに一番近い。

 しかし、花期は何れも春である。今咲いているのは狂咲きなのだろうか?

アキノタネツケバナ?4
別の花穂.この程度の開き方が普通

(2008/11/13)



 どうも総合的にはコタネツケバナが一番近いのだが、やはり植物体の外観、葉の形や開花時期など、環境で変化しそうな形質で種を見極めようとするのは無理な様である。そこで、植物分類学の伝統的な基準(最近は違うやり方が色々ある)に従って、花、実や種子の詳細を見てみることにした。

 アブラナ科はかつて十字花科と呼ばれた位で、花弁は4枚と決まっている。しかし、雄蕊の数は種によって異なり、タネツケバナとコタネツケバナは6本、ミチタネツケバナは4本が標準とのこと。写真では花が開いていないので、雄蕊の数は数えられない。其処で、花を解剖してみることにした。

アキノタネツケバナ?5
花の拡大.中々開かない.この状態で直径1.7mm

(2008/11/23)



 本来ならば、実体顕微鏡下でこの種の作業専用の細いピンセット(1本数千円~1万円以上する)で行う作業だが、顕微鏡は無いし、ピンセットは2回の引っ越し作業の間に行方不明になってしまった。仕方なく、細かい作業をするとき用の「+3」の老眼鏡を掛け、普通のピンセット2本を両手に持って花を分解した。

 幾つかの花をバラしてみたが、何れも雄蕊は6本、これでミチタネツケバナは「失格」と相成った。

アキノタネツケバナ?6
アキノタネツケバナ?の果実とそれを裂いたもの

(2008/11/23)



 果実の形は何れも似たようなものなので、次は種子の形状である。ミチタネツケバナの種子は長さ約0.8mm、やや細長く白っぽい翼(ヒレ)がある。タネツケバナのは長さ約1mm、かなり丸い厚みのある種子で翼はない。この2種の種子は、全農教の「日本帰化植物写真図鑑」に写真が載っている。また、コタネツケバナの種子は長さ0.7~0.8mm、やや四角っぽくやはり白い翼がある。これは保育社の「原色日本帰化植物図鑑」に図が出ている。

 それでは、このタネツケバナの種子はどうであろうか。種子を超接写したのが下の写真である。種子はかなり細長く、長さ1.3mm弱、厚み無く縦に細かい皺が沢山あり、周囲には暗色の翼がある。何れとも全然一致しないではないか!!

アキノタネツケバナ?7
アキノタネツケバナ?の種子.縦に細かい襞があり、周囲には

暗色の翼がある.超接写した写真の部分拡大なので、余裕があり

表面の皺は鮮鋭化処理に因るartifactではない

(2008/11/23)



 其処で、もう一度Internetでタネツケバナを調べてみることにした。すると、アキノタネツケバナ(Cardamine autumnalis)と言う種があることが分かった。秀和システムの「雑草や野草がよーくわかる本」に載っているとのこと。情報は不足しているが、茎は有毛乃至無毛、葉の形はこの写真にソックリ、花期は秋、雄蕊は6本とあるので正にピッタリである。更に、葉腋の枝基部周囲から長い根が多数出るのが大きな特徴らしいので、庭に出て確認したところ、葉腋付近から根が出ている個体が少なからずあった。

 しかし、どうもこのタネツケバナと言うのは、環境で外部形態が相当変化するグループらしい。キチンとした文献で種子の形を確認するまでは、アキノタネツケバナと断定するのは止めておくことにする。








最終更新日  2008.11.27 08:49:14
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2008.11.17
カテゴリ:植物(草本)


 どうも最近は何故か植物ネタを掲載したくなる。丁度、ベランダの椅子の横にスミレ(種としてのスミレ:Viola mandshurica)の閉鎖花が開いているので、これをネタとすることにした。

 今年は、秋になってからツマグロヒョウモンが余り姿を見せない。昨年は我が家のスミレの彼方此方に越冬幼虫がいたのだが、今年はサッパリである。御蔭でスミレにはシッカリ葉が残っており、閉鎖花も開放花(普通の花)も沢山着いている。


スミレの開放花と閉鎖花
スミレ(Viola mandshurica)の開放花(左)と閉鎖花(右)

(2008/11/17)



 実を言うと、閉鎖花の時期はもう過ぎていて、今は狂咲きの開放花の方がずっと多い。しかし、この開放花、キチンと開かないので観賞には堪えない。何とも中途半端な代物である。

スミレの閉鎖花
上の閉鎖花を拡大(2008/11/17)



 閉鎖花と言うのは、花を開かず、と言うか、花弁が無く、開く前に自家受粉で受精して、開いたときには成熟した種子だけが出て来る「花」である。始めは、上の写真の様に下を向いているが、やがて上を向き、果実は3つに開裂する(下)。

開いたスミレの閉鎖花1
開いた閉鎖花.種子が詰まっている

貧弱な種子は縦に皺が寄っている

(2008/11/17)



 上を向いたときには、成熟した種子はもう休眠に入っているのが普通である。休眠に入った種子は、播いても一定期間の低温を経ないと発芽しない。しかし、上を向く前のまだ白っぽい種子はまだ休眠に入っておらず、これを播くと、直ぐに発芽する。今はもう秋なので意味はないが、スミレを増やすときには、この白い種子を使うと、年内に充分成長し、翌年にはシッカリ花を咲かせることが出来る。

開いたスミレの閉鎖花2
別の閉鎖花(2008/11/17)



 個々の種子はどの様な顔をしているのか、超接写システムで撮影してみた(下)。種子の長さは約1.5mm、直径は1.2mm前後である。種子の上側にヘソの様なものが見える。一体何であろうか?


スミレの種子(成熟)
スミレの種子.種子の上部にヘソの様なものが見える

(2008/11/17)



 こう言う構造を見ると、これは種子に栄養を供給した組織(胎座)が付着していた跡ではないかと思ってしまう。しかし、このヘソは果実の中心を向いている。閉鎖花が開いたときには、果実の中心には何もない。スミレの種子に栄養を供給する胎座は何処にあるのであろうか。

スミレの種子(未成熟)1
1、2番目の写真に見える閉鎖花を分解したところ

(2008/11/17)



 そこで、まだ若い閉鎖花を裂いて中を見てみることにした。何と、残っている若い閉鎖花は最初の2枚の写真に写っている閉鎖花、ただ1個だけであった。これを裂いて中を見たのが上の写真である。

 果皮の内側に、何やらペラペラしたものが沢山付いている。恐らく、これが栄養を供給する組織(胎座)なのであろう。また、左下の種子には、何か半透明の組織がくっ付いているのが見える。これが剥がれたのが、そのペラペラした物と思われる。そこで、右側の2個の種子を除去して、反対側から撮影してみた。

スミレの種子(未成熟)2
上の写真の右側2個の種子を除去して反対側から撮影

(2008/11/17)



 この半透明の組織は、確かに種子にピッタリとくっ付いている。これが栄養を供給する組織(胎座)であるのは間違いないであろう。種子の無いところにあるペラペラした物の形を見ると、恐らく、写真では見えない裏側にも、この半透明の組織がくっ付いているものと思われる。

 しかし、そうだとすると、種子の上側にあるヘソのような構造は一体何なのであろうか?


 本当は、開放花にくっ付いた種子の写真だけを掲載して終わりにするつもりであった。しかし、何時もそうだが、細かい構造を見ると何やら疑問が湧いてきて、更に何かをせねばならなくなる。その何かをすると、また更に疑問が湧いて来て・・・となり、結局のところ???で終わるしかないことと相成る。








最終更新日  2008.11.17 13:12:09
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2008.10.31
カテゴリ:植物(草本)


 今日は赤紫色の花が咲く北米原産シオンの1種を紹介する。世間様ではこれを「友禅菊」と呼んでいるらしい。

 しかし、「友禅菊」などと京を思わせる如何にも日本的な名前を付けるとは、半分詐欺の様なものである。ソモソモ雑草に毛の生えた様な植物なのだから、そんな名前は使わず、帰化植物並に「北米原産シオンの1種」としたいところだが、それでは白花の方と区別が付かなくなって些か困る。そこで表題を「北米原産シオンの1種(紫花)」とした。


北米原産シオンの1種(紫花)1
北米原産シオンの1種(紫花).巷間では友禅菊と呼んでいるらしい

(2008/10/26)



 この「紫花」、やはり雑草に近いと見えて虫集めに関しては甚だ成績が宜しい。セイタカアワダチソウや「白花」に殆ど引けを取らない位に虫が集まる。一方、日本の栽培種の菊は「集虫度」がかなり低い。日本の栽培種の菊は種子では繁殖させないから、「集虫度」は淘汰の網に引っ掛からず、その結果として自然に低下したのであろう。

北米原産シオンの1種(紫花)2
花が開く前の舌状花は色が濃いが、開くとその内側は

色が薄くなり、暫く経つとまた濃くなる

(2008/10/25)



 どんな虫が来るかと言うと、先日紹介したハラナガツチバチ類、ハナバチ類、ハナアブ類、ツマグロキンバエやその他のハエ類、蝶や蛾類、更に何故か、ヒトスジシマカ(特に雄)がやって来る。


北米原産シオンの1種(紫花)3
「紫花」にやって来たホソヒラタアブ

(2008/10/25)



 先日紹介したブドウトリバもこの花がお気に入りの様で、一昨日はこの「紫花」と隣にあるセイタカアワダチソウの回りに5頭位が飛び回っていた。

北米原産シオンの1種(紫花)4
吸蜜するブドウトリバ(2008/10/25)



 こう言うキク科の花に虫がやってくるのは、殆ど花に陽が射している間だけである。しかし、陽が射す前にやって来る虫もいる。ヒラタアブ類とツマグロキンバエは出勤が早い。ハチ類は、最近は朝晩かなり寒いせいか、陽が射して暖かくならないとやって来ない。或いは、陽が射すと花の匂いが発散し、それにつられて虫達がやって来るのだろうか。

北米原産シオンの1種(紫花)5
ヒトスジシマカもやって来る

(2008/10/26)



 虫が沢山集まっていれば、当然捕食者もやって来る。ハラビロカマキリの「カマちゃん」はすっかりこの場所が気に入ったらしく、この1週間ばかりず~と御逗留である。その間に、分かっているだけでキンケハナラガツチバチの雄雌各1、ハナバチ類1、アシブトハナアブらしきアブ1,ツマグロヒョウモン雄1を食べている。ハラナガツチバチの様な固い虫は食べるのに時間が掛かるが、普通の虫は直ぐに食べ終わってしまうから、実際はこの2~3倍は食べているであろう。お腹が一杯になると?、目立たぬよう少し下がって下向きのままジッとしている。

北米原産シオンの1種(紫花)6
獲物を待ちかまえるハラビロカマキリの「カマちゃん」

(2008/10/26)



 この「紫花」、虫集めには絶好だが、一つだけ気に食わないことがある。花がやや赤っぽいのである。欧米から入った、或いは、逆輸入された青い花は、必ず少し赤味がさしている。キク類然り、テッセン(クレマチス)然り・・・。茶人であった祖母の薫陶を受けたものとしては、何故か知らぬが、これが何とも下品に感じられる。この花色では、姿がどんなに野菊風でも、祖母の目には叶わぬであろうと思う。

 しかし、この花には今まで我が家では見たことのないハナアブもやって来たし、其処に集まる小型のアブやハエを狙う狩り蜂も出現した。御蔭で、これから何回かは、新顔の虫を紹介することが出来る。「紫花」様々である。








最終更新日  2008.11.03 21:11:20
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2008.10.25
カテゴリ:植物(草本)


 秋の庭と言うのは、本来風情のあるものなのだが、我が家の庭は、今かなり殺風景である。秋咲く花が少ないのである。キク科の花が少々ある他は、ホトトギスが打ち捨てられた様に咲いているだけ。

 このホトトギス、親から家を継いだときには、庭中に蔓延っており、徹底して引っこ抜いて定住地を1平米程の範囲に落ち着かせた。ところが、どうもこの場所はネキリムシが跋扈するに適した環境にあるらしく、春先は成長がよいのだが、段々と下降線を辿る様になり、酷い年には殆ど花が着かないこともある。今年はどうかと言うと、まァ、平年並みに花が着いた。


ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種1
ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種(多分)

右の花は咲き始めで3つに分かれた花柱が斜上する

左は少し時間が経っており花柱の先が垂れている

(2008/10/19)



 例によって掲載する前に、これが本当のホトトギスか否か、一応図鑑で確認してみた。すると・・・、図鑑の記載とは一致しない所がある。図鑑には、花は葉腋から2~3個束生するとあるが、上の写真では束生していない。この部分は茎の先端部で、下の方を見ると、確かに束生している。しかし、図鑑の絵では先端に着いている花も束生である。

 調べてみると、他にタイワンホトトギスと言う種類があり、これは散房花序が頂生する。しかし、下位の葉から腋生する花は殆ど無い。我が家のホトトギスには腋生の花が沢山着いているから、タイワンホトトギスでもないことになる。


ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種2
上から見た「ホトトギス」の花.花弁6、下向きの葯6

花柱の先端は3つに分かれ、その先は2裂する

(2008/10/18)



 これはどうやら、在来種のホトトギスとタイワンホトトギスとの交雑種らしい。今、庭で咲いている「ホトトギス」は昔からあったものではなく、改築後に植えたものである。今園芸店で売られている「ホトトギス」の多くは、タイワンホトトギスとホトトギスの交雑種だと言うから、まず間違いないであろう。

ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種3
花柱先端の拡大.一見蜜の様な透明な突起が沢山ある

(2008/10/18)



 この花、ユリ科だが、よく見ると随分変な花である。6本の雄蕊と雌蕊が一体になって花の中央に突出し、雄蕊は下を向いて開裂し、雌蕊の先端はその上で3つに分かれ、更にその先が2裂する。

 その雌蕊が3つに開いている部分に、透明で黄色を帯びが突起が沢山着いている。この突起、初めは、色と言い屈折率と言い花蜜かと思った位で、触ってみたり舐めても見たが、ベタ付きもせず味もなく、只の透明な突起であった。

ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種4
花柱先端にある突起.これだけ拡大してもまるで蜜の様(2008/10/19)



 蜜線があるのは、花柱の付け根である。こんなところに蜜線がある筈はない。それが証拠に、ホシホウジャクはチャンと花柱の付け根に口吻を向けている(下の写真)。

ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種5
「ホトトギス」で吸蜜するホシホウジャク.口吻は花柱の付け根に

向いている.6年前にコンパクトデジタルカメラで撮った写真

(2002/10/22)



 この構造、一体何の為にあるのだろうか。花蜜風に見せて虫を引き寄せる為か、それとも・・・???、No idea!!。虫ばかりでなく、「植物の天地?も複雑怪奇」と言って逃げることにする。








最終更新日  2008.10.25 21:31:43
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2008.10.14
カテゴリ:植物(草本)


 今日は我が家の雑草を紹介する。キツネノマゴ科のキツネノマゴ、高さ20cm程度の、どう見てもパッとしない草である。

 実は、ダンドボロギクと言う背より高い雑草の花を経時的に撮っていたのだが、茎が非常にひ弱で一寸の強雨で全部倒れてしまった。代わりの雑草に適当なものがないので、仕方なく、このキツネノマゴを掲載することにしたのである。


キツネノマゴ1
キツネノマゴ.何とも冴えない雑草ではある

(2008/10/10)



 御覧の通り、冴えない草である。9月頃であればもう少し花が着いていたと思うが、まァ、それでも精々花穂当たり3個着けば良い方で、今は平均1個程度。花自体は後で見る様に悪くはないが、小さいし、数が余りに少な過ぎる。

キツネノマゴ2
キツネノマゴの花穂.同時に咲く花は多くても3つ程度、今は1つ

(2008/10/10)



 子供の頃は祖母の命令で庭の草取りをさせられていた。だから、庭にどういう雑草が生えるかは、たとえ名前は知らなくても、姿はよく知っている。しかし、このキツネノマゴ、昔見た記憶がない。そこで、これは最近入って来た帰化種だと思っていた。しかも、花穂はシソの穂に似ているし、葉は対生で茎は4角、てっきりシソ科と信じ込んでいた。

 しかし、帰化植物図鑑のシソ科を調べてみると該当する種は無い。その他の科も当たってみたがやはり無い。当たり前である。

 そこで普通の植物図鑑を引っ張り出す。しかし、日本産のシソ科の中にも見当たらない。仕方なくその周辺を探して、やっと見つかった。何と、キツネノマゴであった。キツネノマゴ科もキツネノマゴも、名前はよく知っているのに、実物を知らなかったのである。

キツネノマゴ3
花を拡大.幅は約4.5mmと小さい

(2008/10/10)



 キツネノマゴ科は、図鑑には5属7種しか載っていないが、解説によると世界に約240属2200種(Wikipediaに拠れば約250属2500種)、主に熱帯に分布するとのこと。昔見た記憶がないのに、今方々で眼にするのは、ヤブミョウガと同じく、温暖化による北上と思われる。

 写真を見れば分かる通り、外見的にはシソ科やゴマノハグサ科に似た植物である。図鑑に拠れば、「茎が4角で花が唇形で外見はシソ科に似ているが、子房が深く4つに分かれていないので大いにちがう」とある。こちとらは、こんな小さな花をバラして子房の形を見たりはしないから、間違えるのも無理はない。

キツネノマゴ4
上の花を出来るだけ下側から撮ったもの

(2008/10/10)



 図鑑に拠ると、キツネノマゴ科の雄蕊は4本ないし2本で、花筒にくっ付いているとのこと。ゴマノハグサ科やシソ科も同様である。このキツネノマゴでは2本で、写真で花の上部に見えるのがそれであろう。


キツネノマゴ5
横から見た図(2008/10/10)



 別の花の上部をピクセル等倍まで拡大したものを下に示した。これは、まだ咲き始めの花らしい。丸くて黄色っぽいのが葯であることは明らかである。しかし、その他はどうなっているのか、まるで分からない。

キツネノマゴ6
別の花を使って花の上部を拡大.ピクセル等倍

(2008/10/14)



 図鑑には「葯は2室で1室はほぼそれと同長の距がある」とも書いてある。真ん中の2つに分かれた部分が距で、真ん中に見える白い半透明のが雌蕊なのか、それとも花柱の先端が2つに分かれているのか。また、葯から斜め下に伸びている半透明の構造は何なのか・・・。先に示した他の花の写真と比較すると、更に分からなくなる。

 この様な普通に撮った写真では、何とも判断し難い。そこで、花を分解してみようと思ったが、今の時期は花も小さく幅約4.5m、一寸やってみたが、やはりこれは実体顕微鏡下でなければ出来るものではない。

 何とも中途半端な記事になってしまったが、実体顕微鏡は無いし、等倍マクロ撮影だけではこれが限界の様である。








最終更新日  2008.10.14 11:20:50
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2008.09.17
カテゴリ:植物(草本)


 今日は何か植物を掲載したくなって、少し庭を探索してみた。昨日無かった植物が急に現れる筈はないのだが、雑草の合間に薄紫色の穂状の花を見付けた。葉っぱの付かない花序だけが、雑草の間から顔を出している。まだ咲き始めらしくて、咲いているのは花序の下の方だけ、写真に撮るには丁度良い。


ツルボ1
ツルボの花穂.ユリ科で地下に2~3cmの鱗茎を持つ

(2008/09/17)



 この花、昔から庭で良く見る花である。我が家ばかりでなく、町から1kmくらい奥の方にある林の中でも良く見た記憶がある。だが、今までまるで興味を感じたことのない花で、名前も知らなければ、何処に植わっていたか、いつ頃咲くのか、まるで記憶にない。まァ、我が家の庭では、今咲いて所に植わっているのは確かだし、今咲いているのだから、今頃咲くのだろう。

ツルボ2
下の方から咲いて行く.花被片の外側には緑色の部分がある

(2008/09/17)



 かなり生い茂った雑草の合間から咲いているので、葉っぱが見えない。ヤブ蚊に食われながら葉を探す気にもなれないが、記憶によれば、この花の葉はランの様な単子葉で、花茎に葉は付いていなかった筈である。

 写真を撮ってから、植物図鑑の単子葉類編を取り出して調べる。花は放射相称だから、ラン科やアヤメ科ではない。ユリ科であろう・・・。直ぐにユリ科のツルボであることが判明した。

ツルボ3
花の直径は6~7mm.花被片、雄蕊共に6

(2008/09/17)



 拡大してみれば、中々綺麗な花である。花被片6に雄蕊6、子房は妙に膨らんでいる。図鑑には「子房に短毛の3縦列がある」と書かれているが、それもチャンと見える。

 虫も少しは来るらしい。1枚目の写真にはコハナバチに似た小さなハチが写っている。

ツルボ4
丸い子房が目立つ.子房表面の短毛の3縦列が白く見える

(2008/09/17)



 このところ、何故か妙に疲れが溜まっている。虫ネタもあるのだが、何となく植物を掲載したくなった。疲れると、植物が恋しくなるのだろうか?








最終更新日  2008.09.17 20:03:34
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2008.09.11
カテゴリ:植物(草本)


 今日は、先日掲載したミズヒキと同じく、何時咲いているのか分からない様な小さな花を着ける植物を紹介しよう。

 タデである。今まで、ハリカメムシの脇役として何回も出演しているが、今日は主役である。しかし、写真の枚数が多いので、全体写真は省略して、拡大写真ばかりを掲載する。


イヌタデの花とカメムシ
イヌタデの花穂と、それを吸汁するカメムシ類

右はハリカメムシの4齢幼虫、左はツヤマルシラホシカメムシ

(2008/09/04)



 このタデ、今まで種類を調べてなかったので、保育社の「原色日本植物図鑑」で検索してみた。タデ類の検索は面倒かと思ったら、思いの外簡単で、直ぐに最普通種のイヌタデに落ちた。

 イヌタデの特徴は、花は密な穂状で花柄に線毛を欠き、葉鞘の縁は緑色ではなく同じ程度の長さの縁毛があり、葉は葉鞘の下部に付き広披針形で鋭頭、花被の脈は明らかでない、と言うことになる。葉鞘の縁毛はかなり特徴的なので、下に写真を示した。

イヌタデの葉鞘と縁毛
イヌタデの葉鞘と縁毛(2008/09/10)



 しかし、このタデの花、何時開くのか。1週間ほど観察して、一番開いている状態が次の2枚の写真である。Internetで探してみると、ハルタデなどはシッカリ開くようだが、イヌタデの開き方はこんな程度らしい。

 写真を見ると、花柱は3つに別れ、雄蕊は幾つあるのか良く分からない。図鑑のタデ科の解説には、雄蕊は6~9個、または稀に多数と書いてある。

イヌタデの花2
イヌタデの花(その1).花被には脈が認められない

(2008/09/10)


イヌタデの花1
イヌタデの花(その2).花柱は3つに分かれている

(2008/09/10)



 花の直径は2mmを少し超える程度である。しかし、こんな小さな花の中にも虫が居た。写真を撮り始めたら花の中から出て来て、花の周りを一周してまた中に入ってしまった。花粉が付いていて良く分からないが、アザミウマの1種ではないかと思う。

イヌタデの花と虫
イヌタデの花に居た小さな虫.アザミウマか?

(2008/09/04)



 タデもミズヒキと同じく、花被は花が閉じても落下せずに残る(しかしミズヒキとは異なり花柱は落下する)。この為、肉眼的にはず~と花が着いている様に見えるが、実際は桃色の花被の中で種子が成熟して行くのである。この種子を目当てに、カメムシどもがやって来る(カメムシが無数に集ったタデの花穂が見たい方はこちら)。

 しかし、不可解なのは、花の咲く順序である。普通、穂状に着いた花は、その先端あるいは基部から順に咲いて行くものなのだが、タデの花の開き方はまるで無秩序である。下の写真の様に、種子が出来ている花のすぐ隣にまだ蕾や開いている花があったりする。

イヌタデの花と種子
イヌタデの花穂.黒く見えるのは成熟した種子の表皮

開いている花や蕾らしきものも見える

(2008/09/10)



 ミズヒキやタデでも、花を拡大してみると結構面白い。そこで、次は何にしようかと庭に出てみたが、意外とネタになりそうな雑草がない。ツメクサ、オランダミミナグサ、チドメグサなど、植木鉢の隅に何時でも生えていると思ったら、チドメグサが少しあるだけ。ツメクサとオランダミミナグサは全く見当たらない。雑草と雖も、やはり季節と無関係ではないのだろう。或いは、真夏の酷暑が苦手な種類もあるのかも知れない。

 実を言うと、「雑草シリーズ」を始めれば、このWeblogの「植物(草本)」部門は安泰だと前々から思っていた。しかし現実は、中々こちとらの思惑通りには行かない様である。








最終更新日  2008.09.11 14:40:16
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