シマサシガメ
少しややこしい話が続いたので、今日は分かり易い虫を紹介することにした。シマサシガメ(Sphedanolestes impressicollis)、サシガメ科(Reduviidae)Harpactorinae亜科に属す。 このHarpactorinae亜科、アカサシガメ亜科としているサイトもあるが、基準となるHarpactor属が日本に産しないので、一般に認められた和名はまだ無い様である。日本最大級のオオトビサシガメやヨコヅナサシガメを始め、ヤニサシガメ、アカサシガメ等の大型のサシガメが属す。このシマサシガメも体長は15mm前後と、かなり大きい。ダンギクの葉上にいたシマサシガメ体長15mm程度で白黒模様(写真クリックで拡大表示)(2011/06/22) 居たのは、昨年の秋に虫寄せ用として買ったが全く効果の無かった所謂ダンギク(菊と付いてもクマツヅラ科)の葉上で、6月下旬のことである。 同亜科に属すヨコヅナサシガメやヤニサシガメは動作緩慢で反応も鈍い。しかし、このシマサシガメはかなり敏感、何回も葉から葉へ飛び移り、最後は飛んで逃げてしまった。だから、正面からの写真が無い。こう云う白黒模様の虫は些か撮り難い簡単に黒つぶれ、白飛びしてしまう(写真クリックで拡大表示)(2011/06/22) 類似種が居ないので、それと直ぐに分かる「簡単な虫」である。比較的似ているのはヤニサシガメ位なものだが、本種は脚に白斑が沢山あるし、ヤニに被われず毛が多いので、区別は簡単。こう云う虫を紹介するのは気が楽である。検索表と睨めっこする必要が無い。複眼の後のマウンド上に単眼があり、胸背も盛り上がっている(写真クリックで拡大表示)(2011/06/22) 我が家の庭ではサシガメ類は少なく、このシマサシガメも今まで見た記憶がない。これまでに紹介したサシガメとしては、他にアカシマサシガメがあるのみである。しかし、これはヤスデ食いの地表性なので、一寸印象が異なる。体は白い毛に覆われている.赤い単眼が見える(写真クリックで拡大表示)(2011/06/22) サシガメ類は捕食性のせいか一般に眼が大きい。その中でも、このシマサシガメの眼は大きく、玉の様で特に魅力的?である。 単眼もかなり盛り上がったマウンドの上にあり、結構目立つ。少し下から見たシマサシガメ.眼が大きい(写真クリックで拡大表示)(2011/06/22) もう8月に入ってしまった。6月の更新はたったの1回、7月は2回しか更新していない。幾ら何でも、一寸、サボり過ぎである。ネタは色々あるのだが、写真を調整したり、原稿を書く時間が無い。 ・・・しかし、つべこべ言っている閑があったら、サッサと更新すべし。