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2017.06.20
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カテゴリ:ミステリ書評
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日常の謎の王者であり、とても暖かい物語で定評のある北村薫。
そんな著者が真っ向から理不尽な悪意を描いた作品。

主人公の妻は実に無慈悲な人生を送っている。
特別な理由も無く悪意を向けられ、あまりにも惨い害を与えられ、大切な存在を亡くし殺され、全てが悪い方向に向かっている人生。
そんな中で漸く伴侶と幸せを手にしたと思ったのも束の間、自宅に殺人犯が立て籠もる。
妻を人質に取ったという犯人、取り囲む警察、警察を欺き犯人の逃走を助ける事で妻を助けようとする主人公。

読者は徐々に明らかにされる妻の半生に涙しながら、事件の動向を訝しむ。
そして訪れるミステリの仕掛け。
この仕掛けは複雑なものではなく、且つ大きなものとなっている。
いくつもの伏線が繋がり目の前が開ける感覚。

大きな痛みを伴う物語と、はっするミステリの仕掛けが絶妙に絡み合っている。
しかもそれが北村薫の筆で書かれているのだ。
詩的で素敵な表現が沢山出て来る。
「憧れのように遠く見えた」というのは特に好きな文章だ。

著者の元に本書を読んで傷付いたという便りがあったという。
確かに決して読んでいて気持ちの良い作品ではない。
しかし本書は、希望と救いへの奔走、そして絶望への抵抗の物語なのだ。
つまり読む価値が有るのだ。






最終更新日  2017.06.20 08:07:07
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