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2017.04.21
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カテゴリ:上橋菜穂子
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守り人シリーズもいよいよ佳境に入る第五作目。
バルサとタンダは国家を揺るがす陰謀に巻き込まれていく。
序盤では折角二人が落ち着いてデートをしていたのに、またもや困難が襲い掛かる。
幾度目の別離か、しかしそれがまた再開の場面を盛り上げる。
やっと会えた二人にはペリクリーズ並の感動がある。

しかし物語は再開しただけでは終わらない。
上橋菜穂子はいつでも試練を与える。
それでもバルサは、ついこの間まで赤の他人であった子供達の為に命を賭ける。
シリーズをこれまで読んでいれば、この事が全く安く感じられない。
バルサには人を救う強烈な動機があるのだ。

バルサは国家の行く末等考慮しない。
一人の苦しんだ少女として、一人の苦しんでいる少女を救うのだ。
極々個人的な動機、これが良い。
目先の救いを求めれば良いのだ。
それは小さな流れがやがて大海となるように、いずれは大局的な救いをもたらす。

しかしいつも思うのは、誰よりもバルサに救われてほしいという事だ。





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最終更新日  2017.04.21 07:52:00
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